朝日新聞のWebサイトを見ていたら、面白い記事があった。
朝日新聞: 「じゃがりこ」は家庭料理に近い? 発売30年、ロングセラーの訳
有料会員向けの記事なので、全文を読むことができず、残念に思っていたのだが、同様のインタビュー記事があった。
こちらは、製造・販売をしているカルビーのインタビュー記事だ。
THE CALBEE: 「じゃがりこ」が愛され続ける理由(ワケ)には時代に合わせたファンコミュニケーションがあった!
随分前の話題になるのだが、女子高校生が「じゃがりこサラダ味」にお湯をかけると、ポテサラになるとSNSに投稿し、話題になったことがあった。
あくまでも、朧気な記憶で大変申し訳ないのだが、当時は女子高校生という存在そのものが、インフルエンサーのような役割をしていたような覚えたがある。
実際、私はやってみたことが無いのだが、災害時などに役立つと話題になった記憶がある。
そして、この「じゃがりこでつくるポテサラ」に、カルビーも反応し、「じゃがりこ公式Webサイト」でも、作り方を公開している。
じゃがりこ公式Webサイト:じゃがりこで作る簡単「ポテトサラダ」解説。適切なお湯の量は?
ネット時代だからこその、生活者とのコミュニケーションツールとして、この「じゃがりこ公式Webサイト」が、十分機能している、ということだろう。
そして、朝日新聞のWebの記事にある「家庭料理に近い?」というところにも、繋がるエピソードだ。
拙ブログでも、何度かエントリさせていただいている「ロングセラー商品」についてだが、この「ロングセラー商品」の存在は、企業にとってとても大きな役割を果てしている。
一つは、企業ブランドの象徴的役割。
今回のカルビーについていうのであれば「カルビー=かっぱえびせん」ということになる。
この様な強力なロングセラー商品があるからこそ、企業は冒険的なチャレンジができるのだ。
それだけではなく、チャレンジした結果違うロングセラー商品を育てる余力を持つこともできる。
それが「じゃがりこ」ということになる。
とはいえ、それなりの時代に合わせた戦略をとっていかないと、今のような情報が溢れ、商品寿命そのものが短くなっている状況では、ロングセラー商品に育てるだけのブランドに対する費用や人的投資を充てることが難しい、ということも事実だろう。
だからこそ、Webというツールを使うことでより広く生活者と接触する必要がある、ということなのだ。
カルビーという食品会社だから、このようなネットを使ったコミュニケーションツールを活用できる、と思われる方もいらっしゃるかもしれないのだが、決してそうではないはずだ。
カルビーほどの大企業でなくてもSNSの使い方一つで、ある日突然「バズる」という現象が起きる。
一時の「バズり」で、企業利益の継続は難しいが、ここで重要なのは「バズった」時どのような人がアクセスをし、商品に興味を持ったのか?
そのような人達を「ファン」にする為のコミュニケーション力を、企業規模に関係なく求められる時代となっている、ということなのだ。
「ファンコミュニケーション」によって、生活者の本音のようなものをキャッチできれば、商品の改善につながるだろうし、それが新たなファンをつくる切っ掛けとなることになる。
ロングセラーとなる商品は、そのようなステップを繰り返しながら、実績を積み上げ長い間生活者から愛され、支持されるようになっていくのだ。
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