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女性マーケターから見た日々の出来事

LGBTQよりも男女差別の意識改革の方が先なのでは?

2024-01-16 21:02:40 | 徒然

Yahoo!のトピックスに、「未だにこんなことを考えている首長がいるのか?」という驚く記事があった。
ヨミテラ!:福岡・宮若市長「女性は子供を3人産んで初めて一人前」発言か 職員100人超“ハラスメント経験” 

かつてある国会議員が「女性は子供を産む機械」という趣旨の発言をし、糾弾されたことがあった。
AFP:「女性は産む機械」発言の柳沢厚労相 安倍首相が厳重注意 

この発言は2007年のことで、相当話題になった。
APFの掲載写真を見ていただいてもわかると思うのだが、故安倍元首相もとてもお若く、初めて首相になった頃だったのではないだろうか?
この柳沢厚労相の発言以降も、時折自民党を中心にある程度の年齢の国会議員さん達は、同様の趣旨の発言をし、糾弾されてきたような記憶がある。
「全く懲りない人たちだな~」と思うと同時に、いつになったら男女差別の意識変革が起きるのか?と、思いながら17年ほど見てきたのだが、そのような意識の方は地方の高齢首長さんの中にもいたようだ。

記事にある年齢を見ると、後期高齢者となる世代。
ということは、第1次ベビーブーム世代ということになる。
この世代の方たちの中には、学生運動が盛んだったころに学生時代を過ごした、という人も少なくない。
「学生運動をしていた」という武勇伝を、私も会社員時代に何度も聞かされたことがあるのが、この世代の人たちだった。
意外なコトに「学生運動をしていた」と自慢げに話す割には、その考え方は保守的で、男女の差別意識が強い傾向がある、と実感していた。
その為、この発言をした首長の年齢を見た時、「さもありなん」と、思った次第だ。

ということは、20年近く前からこの世代の男性の意識は、世間が「セクハラだ!パワハラだ!」と騒がれていたにもかかわらず、自分のことだとは思わずに過ごしてきた、ということなのだろう。
しかも、職員の100人超が「ハラスメントを経験」している、ということは首長でありながら、職員に対して相当傍若無人な態度と発言をしてきた、ということでもある。
それも、無意識に近い状態で、行っていた可能性は高い。
何故なら、上述した通りこのような発言や行動をする人達の多くは「自分はリベラルな考えを持っており、このような発言や行動はコミュニケーションの一つ」と考えている可能性と傾向が強いからだ。
言い換えれば「自分は、悪いコトをしたと思っていない」ということなのだ。

「リベラルな考え」の根拠は、「学生運動に参加していた」という、過去の自分を英雄化した思い込みからであり、本当の意味でのリベラルということは理解していないのでは?と、思っている。
だが本質は、戦前の男性よりも保守的でガチガチの「男女差別思考」を持っている、ということなのだ。
勿論、このような首長を選んでしまった有権者にも責任はある。
地方を含め「政治の見直し・大掃除」を行うのが、今年なのかもしれない。