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キム・カーダシアンの「KIMONO」騒動に思う

2019-08-27 22:26:34 | ビジネス

2カ月前、日本で話題となった一つに、キム・カーダシアンの「KIMONO」商標登録騒動があった。
少なくとも今の日本社会や日本のビジネスパーソンの間では、話題にも上らなくなった「騒動」だった。
そして今日のHuffpostには、この「KIMONO」から新しいブランドネームを発表した、という記事が掲載されている。
Huffpost:ブランド名「キモノ」が物議をかもしたキム・カーダシアン、新名称を発表

「KIMONO」という名称については、7月1日時点で使用しないと明言をしていたので、日本では一気に収束した騒動だったのだがキム自身はこの時商標登録を取り下げる、とは一言もいっていなかった。
むしろ問題なのは「KIMONO」という商標登録を取り下げない、ということだったはずなのだが「ブランド名変更」で、人の関心が薄れてしまったのは、とても残念な気がした。

だが、関心を持っていた方がいらっしゃったようだ。
Yahoo!:キム・カーダシアンがブランド名KIMONOを変更すると共に商標登録出願も放棄

キム側が商標登録出願を放棄したことで、日本の着物産業関係者の思いは通じた、ということになるのだが、今後このような騒動を起こさない為にも、着物だけに限らず着物産業に関わる全ての人達が主導的に「KIMONO」という商標出願を考える必要があると思う。
その意味では今回のキム・カーダシアンの「KIMONO」騒動は、良い教訓となったのではないだろうか?
もし、日本の関係者がここで日本文化と密接に関係がある「KIMONO」関連の商標登録出願に動かなければ、第二・第三のキム・カーダシアンが登場するだろう。
だからこそ、今という機会を「日本の衣装文化」を世界に発信し、商標登録などの法的保護が必要なのではないだろうか?

と同時に、本当にキム側は「KIMONO」の商標登録出願を放棄するつもりだったのだろうか?という、疑念も感じている。
というのも「KIMONO」の商標登録放棄がされたのが8月21日だったからだ。
おそらく、新しいブランド名が決まり、商標登録などの準備ができたので放棄したのでは?という気がしたからだ。
そのように考えると、キム・カーダシアンという女性は、相当したたかなビジネスセンスを持っている、ということになると思う。
「KIMONO」騒動によって、自分の新しい「補正下着ブランド」を炎上商法によって宣伝をし、世間がこの時の騒動を忘れた頃に騒動が無かったかのようにシレっと新ブランド名を発表する・・・もともとの戦略としてこのようなコトを考えていたのでは?という気すらしてくる準備の良さを感じる。
それだけではなく、今回も自分の名前「KIM」を入れていることを考えると、自己愛の強い女性という印象を持っている。

ところで、肝心な「補正下着」だが・・・写真で見る限り「補正」というよりも一般的なボディースーツ(というブラジャーとウェストニッパー、ガードルが一体になった下着)やブラジャーやガードルなどの下着と変わらないような印象だ。
確かにブラジャーやガードルなどは、ファッション用語では「服をきれいに見せる下地」という意味の「ファンデーション」と言われているが、ワコールやトリンプなどのメーカーであれば、もっと柔らかな補正機能がある「補正下着」が作れるのでは?という気もした。