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韓国の迷走が止まらない

2019-08-22 20:07:02 | 徒然

夕方、韓国が日本との軍事協定を破棄した、というニュースが飛び込んできた。
韓国側が破棄した「軍事協定」の内容そのものを十分理解していなくても、この「協定破棄」というニュースはいささか驚いた。
韓国側の意図は「ホワイト国」から外された、ということに始まった対抗策ということのようだが、「ホワイト国」を外す原因となったのは、日本側の問題ではなく、韓国側に問題があったためだ。

「ホワイト国」から外すと言っても、輸出を止めるというわけではなく、これまでよりも提出書類などが増えるため時間がかかりますよ、という内容だったはずだ。
それまで韓国国内にくすぶっていた「反日(運動)」が、一気に「日本製品の不買運動」などへと広がっていったことは、ご存じの通りだ。
ここまでの韓国国内の動きを見ていると、対米貿易摩擦の時のような「問題の明確さ」というものは感じられず、感情論だけで突き進んでいた感がある。
拙ブログでも以前指摘した「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」的な、やや見当違いのような感情論という印象なのだ。

それが「軍事協定破棄」というところにまで発展するとなると、経済の問題ではなくなってくる。
これまで日米韓共同で行ってきた、軍事訓練などを含め「安全保障」という点の問題も含まれるのでは?と考えるからだ。
忘れてはいけないと思うのだが、朝鮮半島で起きた「朝鮮戦争」は終結した訳ではない。
あくまでも「停戦」という状態が、続いているだけなのだ。
そして「朝鮮戦争」が起きた頃と今とでは、朝鮮半島を取り巻く軍事的環境も大きく変わってきているはずだ。
特に北朝鮮のバックについていると言われている対中国との関係は、経済面では友好的であっても軍事的には日・米にとっては決して友好的だとは思えない。
実際、国名は伏せてながらも中国の軍艦や偵察機などが、日本を脅かすという状況が、ここ数年ますますひどくなってきている(ように感じている)。
その点からも「日・米・韓による、軍事演習」などは、ある程度の抑止力となっていたのでは?
そこから韓国が自ら外れるとなると、北朝鮮だけではなく中国にとっても韓国を取り込むチャンス、と捉える可能性も高い。
何故なら、韓国一国で中国と一戦まじえるほどの力があるとは思えないからだ。

なんとなくだが、今の文政権は「国内向けポーズ」に必死になるだけで、国際政治とかグローバル経済という視点が欠けているのでは?という気がしてくる。
確かに「ホワイト国」から除外されたことで、韓国の主要産業である半導体産業はダメージを受けるだろう。
しかし、上述した通り「輸出取りやめ」という意味ではない。
「輸出はしますが、時間がかかりますよ」という意味なのだ。
しかも「ホワイト国」から除外された理由が、今回の軍事協定破棄に関連するような内容となると、韓国そのものが問題の本質から目をそらし、勘違いも甚だしい解釈により、世界的な安全保障の意味すらも理解せずにいる、ということを示しているような気がするのだ。

最悪な場合、同盟国であるはずの米国から安全保障のグループから切られる可能性もあるのでは?
そこまで考えた「軍事協定破棄」なのか?
韓国政府の迷走は、文政権と共に続くのだろうか?