日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

ビールはグラスで飲む?

2010-01-08 22:42:42 | CMウォッチ
今日の日経新聞他新聞各紙のWEBサイトに、ビール系飲料販売、アサヒが9年連続首位 猛追でキリン抜く と言う記事が掲載されていた。
年末年始、ご自宅でビール系アルコール飲料を飲まれた方も多かったのではないだろうか?
明日から始まる3連休で、お正月疲れをビール系アルコール飲料で癒す予定の方もいらっしゃるかも知れない。

この記事を読んで思い出したことがある。
それは、ビールを含むアルコール飲料のテレビCMで、グラスを使ったテレビCMが増えてきていることだ。
特に、ビールのテレビCMの殆どはグラスを使ったCMのような気がする。
テレビCMを見ていて感じるコトは、「確かにグラスで飲むビールは、美味しそうだ」と言うコトだ。
逆に、第3のビールなどは缶で飲むと言う場面が多いような印象を持っている。

実際、昨年サントリーの「ザ・プレミアムモルツ」は、「プレミアムグラス」をオマケにした販促を展開していた。
サントリー、プレミアムモルツのサイトで確認をしたら、「感謝モニターキャンペーン」を、今日から展開しているようだ。
もしかしたら、このようなキャンペーンにつられて「プレミアムモルツ」を購入し、家には同じグラスが幾つもあると言う方もあるかも知れない。

コンビニやスーパーで酒類販売が行われるようになって、大きく変わったことがある。
それは、それまでの「酒屋さん」が急激に減ったと言うコトだ。
と同時に、瓶ビールも姿を消し、店頭には缶ビールが並ぶようになった。
それまで例え自宅であっても瓶ビールから、グラスに注ぎビールを楽しむのが普通だった。
今そんな光景が見られるのは、飲食店くらいだろう。
代わりに、自宅では缶ビールで飲むコトが普通になっていった。
コンビニやスーパー、ディスカウント酒店(量販酒店)で購入するのが一般的になれば、重たい瓶ビールよりも、軽く持ち運びやすい缶ビールのほうが便利だし、空瓶を返却する手間も省ける。
そのような社会変化もあり、ビールのテレビCMもいつの頃からか、缶ビールを飲むと言うスタイルが頻繁に見られるようになった。

それが、一昨年あたりからビールに限っては、グラスで飲むテレビCMが増えてきたような気がするのだ。
ビールを含むアルコール飲料の種類が増えるにつれ、「ビールを飲む気分=チョッと特別な日=グラスで飲みたい」という、生活者の気分のあらわれのようにも思えるのだ。

「ビール系アルコール飲料は、缶で気軽に。ビールはチョッと特別な気分でグラスで楽しむ」そんな棲み分けが、生活者に生まれてきたのかも知れない・・・と、ビール系アルコール飲料のCMを見ながら考えたのだった。