日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

福袋人気で、考えたコト

2010-01-03 11:55:55 | ビジネス
百貨店や大手スーパーの売上が低迷する中迎えた、新年。
大手スーパーの多くは元旦から、一部百貨店は昨日から「初売り」をはじめた。
このような傾向は、一体いつぐらいから始まったのだろう?と、フッと気になってしまった。
おそらく、スーパーなどはだいぶ以前から「元旦初売り」だったような気がするのだが、百貨店の場合は、ここ10数年のコトのような気がする。

「初売り」と言えば、「福袋」がつきものだ。
特に衣料品の「福袋」は、人気が高い。
そして、ココ何年かは「福袋騒動」のような賑わいを見せている。
昨夜もテレビのニュースを見ていたら、一家族4人で、26個の福袋を買った方がインタビューされていた。
何でもこのご家族は、昨年30個の福袋を買ったそうだ。
今回も予算30万~40万で、準備してきたと言うお話だった。
ニュースの中では「年末、イロイロなモノを節約して『福袋』購入に備えた」という、方もいらっしゃった、と言うコトだった。

確かに、「福袋」は開けてみる楽しみという、ゲーム感覚のようなトコロがある。
友達同士で買いに行き、気に入らなかったモノを交換し合うと言う、オマケのような楽しみ方もあるだろう。
ただ、インタビューの中で気になった事があった。
それは「福袋で、一年分の服を揃える」と言う内容のコトを、話した方がいた事だ。

かつての「福袋」のように、今だけ(=冬物)の物を詰め込んでいるとは思わないのだが、夏物などの薄手の衣料品が「福袋」に入ってはいないと思うのだ。
メインになるのは、秋・冬物~春物くらいまでだろう。
とすれば、春・夏物は???と、思ってしまったのだ。
逆に薄着になるからTシャツがあれば、十分と言うコトなのかも知れないし、春・夏物は、秋・冬物に比べ若干安いため、買いやすいと言うコトもあるのかも知れない。
だから、値の張る冬物衣料品が充実した「福袋」が、魅力的に見えてしまうのか?とも、考えてしまった。

もう一つ思った事は、「毎年、似たような内容の服ばかりにならないのか?」というコトだ。
「福袋」を作る百貨店や大手スーパーの担当者は、毎年創意工夫を凝らして「福袋企画」をしていると思うのだが、アイティムとして似たようなモノを毎年入れてしまっているのでは?と、思ったのだ。
例え色違いであろうとも、セーターはセーターでしかない。
コートなどの大物になってしまうと、どうなのだろう?
毎年、似たようなアイティムが入った福袋を買ってしまっているのでは?と、思ったのだ。

「福袋」は上述したように、どこかゲーム感覚のところがあったり、「初売り」と言う縁起の良さもあるのは分る。
「福袋=衣料品」というわけではない。
ただ、奪い合うようにして買われる「福袋」の多くは、「衣料品福袋」と言うコトを考えると、「何かおかしな感じ」がしてくるのだった。