日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

生活者の望むコトと政治家の感覚

2007-08-01 22:46:57 | 徒然
今日、様々な疑惑があった農水大臣が辞職した。
辞職なのか更迭なのか、本当のところ分からない。
それにしても、この人やることなすこと「ピンズレ感」ばかりが、目立ったように思う。
疑惑に対する答弁や、例のバンソウコウに対する答えにしても「ピンズレ」が激しかった。
この「ピンズレ感」で、泣いたのは先日の参院選で落選したベテラン自民党議員さんや、そのトバッチリを受けた公明党さんかもしれない。
今の心境は「(議員会館引越しのためにいる)霞ヶ関の中心で『赤城のバカヤロー』と叫ぶ」という、トコロか?

この人の今日の(建前)辞任コメントなどを聞いてみても、なんとなく「安倍のお兄ちゃんが、僕のコトを『使えないヤツ』って言うんだモン。それに折角予定していた、夏休みのアメリカ旅行もダメになりそうなんだモン」という程度にしか、聞こえないのだ。
いずれにしても、どこか政治家としてリアリティーのない、自分大好きお坊ちゃまでしかなかったということだろう。

今もう一つ問題が出ている。
それが「安倍さんの続投宣言」だ。
今回の選挙で安倍さんは「私(=自民党)を取るのか?小沢さん(=民主党)を取るのか?という政権選択選挙」と言っていた。
「大敗したのだから、その責任を取るべき」という考えの人からは、「即時退陣」というコトになるだろう。
でも今の自民党に、安倍さんの後を引き継げる人がいるのだろうか?
麻生さんや谷垣さんなど、前回の自民党総裁選に立候補した人たちが、次の総理候補ということになるのかも知れないが、今の状況で総理・総裁になるにはリスクが大きすぎると、考えている人のほうが多いのではないだろうか?

「火中の栗を拾う」程の覚悟と謙虚な協調性、何よりも「与野党という枠を越えて、今と未来の日本を考えたい」という、腹を括れるほどの政治家でなくては、事態の収拾が図れなくなったのだ。
それは民主党も同じだ。
というのも、選挙民の多くはおそらく「自民党でも民主党でも構わない。ただただ、問題山積の状況をキチンと生活者の目線で対処・政策ができるのであれば、政党の問題ではない」という、気持ちなのだと思うのだ。

メディア的には「衆参ねじれ現象」というらしいのだが、「ねじれ」だと思っているのは、政治家のみなさんとメディアの人たちだけなのではないだろうか?
「生活者が一体どんなことを望んで、一票を投じたのか?」というコトを、真剣に考え、生活者の日々の生活を想像する力が、総ての政治家に求められているという当たり前のコトを、シッカリと受け止めて欲しいものだ。

まぁ「自分大好き・お坊ちゃま議員」には、無理な相談だったとは思うのだが・・・。