日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

拡大するスポーツビジネス

2005-08-03 23:11:20 | ビジネス
ttkttさん、コメントありがとうございます。
世間様の「マーケティング」イメージというのは、何処か華やかで「人を使う」というか「自分がビジネスの主役」という気がしています。
本当は、地味でビジネスの下支えということなんですけど。
そういった意味では、「共感」という感覚はとても大切ですね。
実際「共感性のマーケティング」という、考えも一般的に認知されるようになってきましたね。

スポーツメーカー「アディダス」が「リーボック」を買収を検討という記事が、朝日新聞のWeb版に掲載されている。
現在、「アディダス」と「ナイキ」は、熾烈な「スポーツマーケット」争いをしている。
顕著なところでは、サッカー用品。
その戦略は、対照的だ。
「アディダス」は、FIFA(国際サッカー連盟)の最大で最強のスポンサー契約をしている。
FIFAとの恒久的スポンサー契約などで分かるとおり、「アディダス」の場合は、スポーツ協会などのオフィシャルスポンサーとなることで、「スポーツマーケット」をリードしてきたといっても過言ではない。
それに対し「ナイキ」は、「ナイキ」愛用アスリートを積極的にCMなどに起用し、「スポーツブランド」を確立してきた。
「ナイキ」のブランドイメージ「スポーツの楽しさ・爽快さ」というのは、CMなどに起用されているアスリートのイメージに寄るところが大きい。
その為、無駄な言葉を極力排している。
何よりも「ナイキ」のマーク「スォッシュ」が、「ナイキ」という言葉となっている。

そして、今回「アディダス」に買収されることになりそうな「リーボック」。
「フィットネス」という言葉を、日本で一般的にさせたのは「リーボック」に負うところが大きいと思う。
今から20年位前、街中で履けるレザーフィットネスシューズというスタイルを提案したのは、「リーボック」だったのではないだろうか?
そして「アディダス」が、なかなか市場を広げることのできない分野が「フィットネス」という分野のように、感じていた。

「スポーツブランド」としては、「アディダス」の方が古く確固たる地位を確立しているはずなのだが、「総合力」となるとスポーツ大国アメリカ発信の「ナイキ」に軍配が上がるという印象がある。
特に、女性向けとなると「質実剛健ドイツ」らしさが・・・ということなのだろう。
「スポーツ分野全体のバランス」という点で、補強のための買収ということが目的なのではないだろうか?

もちろん、「アディダス」は山本耀司氏など有名デザイナーとの「コラボ・モデル」の展開は、今後も積極的にしていくだろう。
なぜなら、熱狂的「アディダス・(ファッション)ファン」が、いるのだから。
このようなファンがいるのも、「アディダス」らしさなのだが。