はんどろやノート

ラクガキでもしますか。

「作品」という船

2006年10月21日 | はなし
 たとえば「かわいいイラスト」をみて明るい気持ちになる。それはとってもわかりやすい。
 それにくらべて、いわゆる「芸術作品」はどうだろう。絵にしても、音楽にしても、作者ががんばって心を削ってつくられたようなものは、重苦しい。それに触れると心が重くなってしまう。そんなものを、わざわざがんばって作る意味ってなんだろう。人生捨てたり、ひとに心配をかけたり、そうまでして「作品」を作る価値ってあるのだろうか。
 ある人にとっては、心の深みへ引っ張りこもうとする「芸術作品」は、いやな臭いのものでしかない。「かわいいイラスト」で十分だ。
 けれども、すでに自分の中にある心の深みに捉われて、つかまるものもなく動けなくなっているひとにとっては、それは闇の海に浮かぶ「光の船」なのかもしれない。(「かわいいイラスト」はそこまでやってこないだろう。) 船が近くを通ったからといって、乗せてもらえるとは限らない。でも、なにか、「かけら」のひとつくらいは残していくかもしれない。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ウイ アー ノット ぼいる... | トップ | シューマッハー »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

はなし」カテゴリの最新記事