「次の一手 問14」 ≪問題図≫
≪正解図≫
正解は、7四歩でした。
≪問題図≫の場面で、先手が「歩を4つ」持っているのが大事なところで、これでぴったり先手の勝てる将棋となる。
以下、次の手について、この順で解説します。
(い)8五金
(ろ)7三銀不成
(は)6二と
(に)7九歩
(ほ)7四歩(正解手)
(へ)9三歩成
〔 本記事の末尾に「追記」があります。解答の訂正など重要な内容ですのでぜひお読み下さい。 〕
(い)8五金
「8五金」は、次に7四金となれば攻撃力となるが、この手自体はまだなんでもなく、遅い。
この手は“詰めろ”になっていないので、7七歩(図)と打たれて受けがなく先手が負けになる。
要するに先手は、攻めるなら、最低でも“詰めろ”で後手玉に迫る必要がある。
(ろ)7三銀不成
「7三銀不成」は、「同桂」に「7四歩」のつもり。
しかし「銀」を後手に渡してしまうと――
8九飛成から詰まされてしまう。「8九飛成、同銀、同竜、同玉、7八銀、同玉、7七銀(図)、同銀、6九銀、6八玉、7九角」以下。
後手に金や銀を一枚渡すと、8九飛成から詰まされて負けになる。
(は)6二と
「6二と」は、≪問題図≫を見た時に、反射的に多くの人がすぐに浮かぶ手だと思う。
この手はそして後手玉への“詰めろ”になっている。7二と、9二玉、9三歩成、同桂、8二と、同玉、7三銀不成という順だ。
しかし「6二と」には「6二同金」と正確に応じられると、これは先手、負けになる。
「6二同金、同金、7七歩」。
ここでもこの「7七歩」が“詰めろ”で、しかもこれは取ることもできない。この場合の後手玉は詰まない。
なお、≪問題図≫から、「7四歩、7二歩」の2手の交換を入れた後の「6二と」だと、後手は7筋に歩が打てないが、この場合は「銀」で代用できるため、結果は同じ。やはりその場合も、後手の勝ち。
この図で、7七同銀左は、同角成、8八金に、8九飛成から“即詰み”なので、この「銀」は先手にとっての質駒とはならないのです。
(に)7九歩
≪問題図≫で「7九歩」と受けたらどうなるかを解説します。
これには、「9七歩、同香、9六歩、同香、9七歩」と9筋を攻める。先手の9筋の香車は攻撃に使いたいので、それなら9筋の歩のたたきには素直に同香と取るしかない。 後手は先手の穴熊の香車を吊り上げて、「9七歩」と垂らす。
この歩は、銀でも桂でも取れない。取ると、7九角成で“受けなし”になる。といって、放っとくわけにもいかないので…
図から、「9三歩成、同桂、9八歩、9四香、9五香、7九角成」。
後手は角を渡しても詰まない状況なので、7九角成で良い。後手勝ち。
(ほ)7四歩(正解手)
「7四歩」と歩を垂らすのがこの場合の正解です。平凡な手ですが、ここではこれしか先手の勝ちはないのです。
ただし、この後も正しく指さないといけません。
「7四歩」は“詰めろ”(7三歩成、9二玉、9三歩成、同桂、8二と…)なので、「7四歩」には「7二歩」ですが、これを“7二同金”の順では、勝てません。(この順は後で触れます。)
正解手順は、「7四歩、7二歩、7三歩成、同歩、7四歩、同歩、7三歩」です。。
これでもう、後手に受けはない。たとえば7一銀と受けても、7二歩成、同銀、同金、同玉、6三と、8二玉、7三銀打以下“詰み”。 (この変化で6三とに7一玉なら詰みはないが、先手玉も詰みはないので、7三歩成でよい。後手が角金銀の持駒を4枚そろえた時、先手玉は詰みの心配が必要になるが、3枚なら大丈夫。)
そこで後手は「7七銀」と開き直ってきた。これで先手玉には受けがないが、後手玉を詰めてしまえばよい。7二歩成以下の“詰み”がある。(ここで「一歩」があるのがすばらしい!)
「7二歩成、9二玉、9三歩成、同桂、8二と」。
「8二同玉、7三銀不成、9二玉、9三香成、同玉、8五桂、9四玉」
この詰め手順のポイントは、“7三銀不成のカタチを実現させる”ことである。
“打ち歩詰め”の形だが…、ここで8四銀成で大丈夫。“打ち歩詰め打開”のために用意したこの8四銀成を指すために、7三銀(不成)型をつくったのだ。
「8四銀成、同歩、9五歩、8三玉、7三金、9二玉、8四桂」
以下、「8一玉、7二金」まで。
奇麗な“詰み”でしたね!
この詰め手順は9五に打つ「歩」がないと詰みません。けれども最後は「一歩」が余ります(8四で歩を取った)。
余談になりますが、いわゆる「詰将棋」の正式ルールでは、現代では“駒を余らせてはダメ”となっています。江戸時代の巨星伊藤看寿らの詰将棋作品がすべて駒が余らずそれが美しいので、それが今は正式ルールになっているのですが、しかし江戸時代はこれは単に作家個人の美意識にすぎず、「詰むか詰まないか」というシンプルな問いが詰将棋の本来の姿のはず。たぶんこの駒余りはダメというルールは、昭和の戦後以降に採用されたものと思います。
僕は、そろそろこのルールも撤廃して、“駒余りもあり”にしてはどうかと思っています。そのほうが実戦に近いトレーニングとなりますし、駒が余っても、それでも美しい詰上がりは存在すると思うので。余談でした。
さて、≪問題図≫から「7四歩、7二歩、7三歩成」の時に、上は「同歩」以下を進めたが、「同桂」の場合を観ておきます。
「7三同桂」には、「7四歩」です。これであとは楽勝に思えますが、実際はそうラクチンではありません。
後手は逆転の望みを託して「4六角」(図)と打つ手があります。
この手は「7三」を受けつつ、実は同時に先手玉への“詰めろ”になっています。それが見抜けないと、たとえば4六角に、7三歩成、同歩、同金、8一玉、7四桂などとしてしまうと、これは先手が詰まされて負けとなる。 詰め手順は、8九飛成、同銀、同竜、同玉、7八銀、同玉、6九銀、6八玉、7八金、5九玉、5八歩、4八玉、3七歩成…という順。
この詰め手順がわかっていれば、この図から、7三歩成、同歩、7九歩でも先手勝てる。
ここではもっとすっきりした勝ち方を示しておく。「7三歩成、同歩、同銀成、同角、7四桂」。
以下「8一玉、7三金」。 後手に銀を一枚渡してしまったが、角を取ったので先手玉に詰みはない。(一枚足らない)
これで先手の勝ちとなった。
≪問題図≫まで再び戻って、「7四歩、7二歩」のとき、これを「7二同金」とする変化についてチェック」しておきます。
これは「7二同玉」となります(9二玉は詰む)が、そこで(a)6三と、(b)7三歩成を考える。結果はどちらも先手は勝てない。
7二同玉に、「(a)6三と」。 一見これで詰んでいる“感じ”がする。しかしそれは錯覚で、6一玉(または7一玉)と逃げられると、詰まない。
図より7三歩成には、先に「金」を後手に渡しているため、8九飛成から“詰み”がある。先手負け。
次は7二同玉に、「(b)7三歩成」の変化。 以下、「同桂、6三と、8一玉」。
この場合もやはり「金」を渡しているので先手玉に8九飛成からの“詰み”がある。そこで7九歩(図)と受けてみる。
しかしこれには、後手、「7九同角成」でかまわない。角を先手に渡してもはっきり後手玉は詰まないから。
後手の勝ち。
このように、「7四歩、7二歩」に、「7二同金」は先手失敗です。
(へ)9三歩成
最後に、先手が9三歩成から香車の交換をした場合はどうなるのかを見ておこう。結果は「後手勝ち」ではっきりしているが、途中は見た目、すこし複雑になる。
「9三歩成、同香、同香成」
「9三同玉、9四歩、8二玉、7四歩、9七歩」
先手は香車を手にしているが、7四歩はまだ“詰めろ”にはならない。
逆に先手玉へは「9七歩」が“詰めろ”。
「9三歩成、同玉、9八歩、7七歩、9六香、9四角」
先手玉は“詰めろ”がかかっている状態で、受けなし。 後手の勝ち。
「7四歩、7二歩、7三歩成、同歩、7四歩、同歩、7三歩」が正解でした。
【追記: 新たに見つかった、本当の答え !!!】
緊急に「追記」します。
「将棋の終盤の奥は深い」と言いますが、まあ、びっくりです。「シンプルですっきりした答え」になるのでこれを「次の一手」に採り上げたつもりでしたが、この問題の答えがひっくりかえされるとは!
実は、いま(15日朝=解答編の本記事をアップした2日後)、作者の中で、「次の一手 問14」の答えが間違っているのではないか、ということになっています。まだ詳しくは調査中なので、結論はこの先も動くかもしれませんが、いま現在の“新しい結論”を追記して以下に書いておきます。 宜しくお願いします。
追記図1
これは「出題図」より、7四歩、7二歩、7三歩成、同歩、7三歩、としたところ。
これを「正解」として、そのつもりで僕はこの「次の一手 問14」を出題・発表しました。
ところが――
追記図2
上の図から、9七歩という手があります。
後手の“悪あがき”にしか見えない感じのこの手ですが…
以下、7二歩成、9二玉、9七香、と進むところでしょう。で、次の図。
追記図3
ここから、9八歩、同玉、9六歩。
追記図4
この図がなんと、「後手勝ち」ではないかというのが、驚愕の新展開。
この図で、9六同香は先手玉が“詰み”。 (これにまずびっくり)
9六同金は7七銀で後手勝ち。
このままなら先手玉は詰みませんが、7三銀成など、銀か金を渡すと8九飛成から詰みます。
そこで、図で最有力なのは8一と。(この手は次に8二と、同玉、7三銀成、9二玉、8四桂打以下の詰めろになっている。) 僕はこれで先手が勝ちだろうと調べていたのですが、結論が途中でひっくり返されました。 どうやら、8一とも、9七歩成、同玉、8一玉で、先手負けではないかと今は考えます。
まだ、この新事実が見つかったばかりで、しっかり検証が必要です。(今の自分の結論が間違っていて、やっぱり「先手の勝ち」だったら作者の立場からするとむしろありがたいのですが。)
あらためて訂正記事を書くことになるかと思います。
というわけで、いま(15日朝)の時点での、この「次の一手 問14」≪問題図≫の真の“答え”は、
「正解手はなし、≪問題図≫は後手良しの形勢」
ということになります。
もしもどなたか、「追記図4」から先手勝てる順をみつけた方がいらっしゃったら、ぜひそれをお教えください。
結果的に、答えのない「次の一手問題」を提出したこととなり、お詫びいたします。
取り急ぎ、追記しました。
≪正解図≫
正解は、7四歩でした。
≪問題図≫の場面で、先手が「歩を4つ」持っているのが大事なところで、これでぴったり先手の勝てる将棋となる。
以下、次の手について、この順で解説します。
(い)8五金
(ろ)7三銀不成
(は)6二と
(に)7九歩
(ほ)7四歩(正解手)
(へ)9三歩成
〔 本記事の末尾に「追記」があります。解答の訂正など重要な内容ですのでぜひお読み下さい。 〕
(い)8五金
「8五金」は、次に7四金となれば攻撃力となるが、この手自体はまだなんでもなく、遅い。
この手は“詰めろ”になっていないので、7七歩(図)と打たれて受けがなく先手が負けになる。
要するに先手は、攻めるなら、最低でも“詰めろ”で後手玉に迫る必要がある。
(ろ)7三銀不成
「7三銀不成」は、「同桂」に「7四歩」のつもり。
しかし「銀」を後手に渡してしまうと――
8九飛成から詰まされてしまう。「8九飛成、同銀、同竜、同玉、7八銀、同玉、7七銀(図)、同銀、6九銀、6八玉、7九角」以下。
後手に金や銀を一枚渡すと、8九飛成から詰まされて負けになる。
(は)6二と
「6二と」は、≪問題図≫を見た時に、反射的に多くの人がすぐに浮かぶ手だと思う。
この手はそして後手玉への“詰めろ”になっている。7二と、9二玉、9三歩成、同桂、8二と、同玉、7三銀不成という順だ。
しかし「6二と」には「6二同金」と正確に応じられると、これは先手、負けになる。
「6二同金、同金、7七歩」。
ここでもこの「7七歩」が“詰めろ”で、しかもこれは取ることもできない。この場合の後手玉は詰まない。
なお、≪問題図≫から、「7四歩、7二歩」の2手の交換を入れた後の「6二と」だと、後手は7筋に歩が打てないが、この場合は「銀」で代用できるため、結果は同じ。やはりその場合も、後手の勝ち。
この図で、7七同銀左は、同角成、8八金に、8九飛成から“即詰み”なので、この「銀」は先手にとっての質駒とはならないのです。
(に)7九歩
≪問題図≫で「7九歩」と受けたらどうなるかを解説します。
これには、「9七歩、同香、9六歩、同香、9七歩」と9筋を攻める。先手の9筋の香車は攻撃に使いたいので、それなら9筋の歩のたたきには素直に同香と取るしかない。 後手は先手の穴熊の香車を吊り上げて、「9七歩」と垂らす。
この歩は、銀でも桂でも取れない。取ると、7九角成で“受けなし”になる。といって、放っとくわけにもいかないので…
図から、「9三歩成、同桂、9八歩、9四香、9五香、7九角成」。
後手は角を渡しても詰まない状況なので、7九角成で良い。後手勝ち。
(ほ)7四歩(正解手)
「7四歩」と歩を垂らすのがこの場合の正解です。平凡な手ですが、ここではこれしか先手の勝ちはないのです。
ただし、この後も正しく指さないといけません。
「7四歩」は“詰めろ”(7三歩成、9二玉、9三歩成、同桂、8二と…)なので、「7四歩」には「7二歩」ですが、これを“7二同金”の順では、勝てません。(この順は後で触れます。)
正解手順は、「7四歩、7二歩、7三歩成、同歩、7四歩、同歩、7三歩」です。。
これでもう、後手に受けはない。たとえば7一銀と受けても、7二歩成、同銀、同金、同玉、6三と、8二玉、7三銀打以下“詰み”。 (この変化で6三とに7一玉なら詰みはないが、先手玉も詰みはないので、7三歩成でよい。後手が角金銀の持駒を4枚そろえた時、先手玉は詰みの心配が必要になるが、3枚なら大丈夫。)
そこで後手は「7七銀」と開き直ってきた。これで先手玉には受けがないが、後手玉を詰めてしまえばよい。7二歩成以下の“詰み”がある。(ここで「一歩」があるのがすばらしい!)
「7二歩成、9二玉、9三歩成、同桂、8二と」。
「8二同玉、7三銀不成、9二玉、9三香成、同玉、8五桂、9四玉」
この詰め手順のポイントは、“7三銀不成のカタチを実現させる”ことである。
“打ち歩詰め”の形だが…、ここで8四銀成で大丈夫。“打ち歩詰め打開”のために用意したこの8四銀成を指すために、7三銀(不成)型をつくったのだ。
「8四銀成、同歩、9五歩、8三玉、7三金、9二玉、8四桂」
以下、「8一玉、7二金」まで。
奇麗な“詰み”でしたね!
この詰め手順は9五に打つ「歩」がないと詰みません。けれども最後は「一歩」が余ります(8四で歩を取った)。
余談になりますが、いわゆる「詰将棋」の正式ルールでは、現代では“駒を余らせてはダメ”となっています。江戸時代の巨星伊藤看寿らの詰将棋作品がすべて駒が余らずそれが美しいので、それが今は正式ルールになっているのですが、しかし江戸時代はこれは単に作家個人の美意識にすぎず、「詰むか詰まないか」というシンプルな問いが詰将棋の本来の姿のはず。たぶんこの駒余りはダメというルールは、昭和の戦後以降に採用されたものと思います。
僕は、そろそろこのルールも撤廃して、“駒余りもあり”にしてはどうかと思っています。そのほうが実戦に近いトレーニングとなりますし、駒が余っても、それでも美しい詰上がりは存在すると思うので。余談でした。
さて、≪問題図≫から「7四歩、7二歩、7三歩成」の時に、上は「同歩」以下を進めたが、「同桂」の場合を観ておきます。
「7三同桂」には、「7四歩」です。これであとは楽勝に思えますが、実際はそうラクチンではありません。
後手は逆転の望みを託して「4六角」(図)と打つ手があります。
この手は「7三」を受けつつ、実は同時に先手玉への“詰めろ”になっています。それが見抜けないと、たとえば4六角に、7三歩成、同歩、同金、8一玉、7四桂などとしてしまうと、これは先手が詰まされて負けとなる。 詰め手順は、8九飛成、同銀、同竜、同玉、7八銀、同玉、6九銀、6八玉、7八金、5九玉、5八歩、4八玉、3七歩成…という順。
この詰め手順がわかっていれば、この図から、7三歩成、同歩、7九歩でも先手勝てる。
ここではもっとすっきりした勝ち方を示しておく。「7三歩成、同歩、同銀成、同角、7四桂」。
以下「8一玉、7三金」。 後手に銀を一枚渡してしまったが、角を取ったので先手玉に詰みはない。(一枚足らない)
これで先手の勝ちとなった。
≪問題図≫まで再び戻って、「7四歩、7二歩」のとき、これを「7二同金」とする変化についてチェック」しておきます。
これは「7二同玉」となります(9二玉は詰む)が、そこで(a)6三と、(b)7三歩成を考える。結果はどちらも先手は勝てない。
7二同玉に、「(a)6三と」。 一見これで詰んでいる“感じ”がする。しかしそれは錯覚で、6一玉(または7一玉)と逃げられると、詰まない。
図より7三歩成には、先に「金」を後手に渡しているため、8九飛成から“詰み”がある。先手負け。
次は7二同玉に、「(b)7三歩成」の変化。 以下、「同桂、6三と、8一玉」。
この場合もやはり「金」を渡しているので先手玉に8九飛成からの“詰み”がある。そこで7九歩(図)と受けてみる。
しかしこれには、後手、「7九同角成」でかまわない。角を先手に渡してもはっきり後手玉は詰まないから。
後手の勝ち。
このように、「7四歩、7二歩」に、「7二同金」は先手失敗です。
(へ)9三歩成
最後に、先手が9三歩成から香車の交換をした場合はどうなるのかを見ておこう。結果は「後手勝ち」ではっきりしているが、途中は見た目、すこし複雑になる。
「9三歩成、同香、同香成」
「9三同玉、9四歩、8二玉、7四歩、9七歩」
先手は香車を手にしているが、7四歩はまだ“詰めろ”にはならない。
逆に先手玉へは「9七歩」が“詰めろ”。
「9三歩成、同玉、9八歩、7七歩、9六香、9四角」
先手玉は“詰めろ”がかかっている状態で、受けなし。 後手の勝ち。
「7四歩、7二歩、7三歩成、同歩、7四歩、同歩、7三歩」が正解でした。
【追記: 新たに見つかった、本当の答え !!!】
緊急に「追記」します。
「将棋の終盤の奥は深い」と言いますが、まあ、びっくりです。「シンプルですっきりした答え」になるのでこれを「次の一手」に採り上げたつもりでしたが、この問題の答えがひっくりかえされるとは!
実は、いま(15日朝=解答編の本記事をアップした2日後)、作者の中で、「次の一手 問14」の答えが間違っているのではないか、ということになっています。まだ詳しくは調査中なので、結論はこの先も動くかもしれませんが、いま現在の“新しい結論”を追記して以下に書いておきます。 宜しくお願いします。
追記図1
これは「出題図」より、7四歩、7二歩、7三歩成、同歩、7三歩、としたところ。
これを「正解」として、そのつもりで僕はこの「次の一手 問14」を出題・発表しました。
ところが――
追記図2
上の図から、9七歩という手があります。
後手の“悪あがき”にしか見えない感じのこの手ですが…
以下、7二歩成、9二玉、9七香、と進むところでしょう。で、次の図。
追記図3
ここから、9八歩、同玉、9六歩。
追記図4
この図がなんと、「後手勝ち」ではないかというのが、驚愕の新展開。
この図で、9六同香は先手玉が“詰み”。 (これにまずびっくり)
9六同金は7七銀で後手勝ち。
このままなら先手玉は詰みませんが、7三銀成など、銀か金を渡すと8九飛成から詰みます。
そこで、図で最有力なのは8一と。(この手は次に8二と、同玉、7三銀成、9二玉、8四桂打以下の詰めろになっている。) 僕はこれで先手が勝ちだろうと調べていたのですが、結論が途中でひっくり返されました。 どうやら、8一とも、9七歩成、同玉、8一玉で、先手負けではないかと今は考えます。
まだ、この新事実が見つかったばかりで、しっかり検証が必要です。(今の自分の結論が間違っていて、やっぱり「先手の勝ち」だったら作者の立場からするとむしろありがたいのですが。)
あらためて訂正記事を書くことになるかと思います。
というわけで、いま(15日朝)の時点での、この「次の一手 問14」≪問題図≫の真の“答え”は、
「正解手はなし、≪問題図≫は後手良しの形勢」
ということになります。
もしもどなたか、「追記図4」から先手勝てる順をみつけた方がいらっしゃったら、ぜひそれをお教えください。
結果的に、答えのない「次の一手問題」を提出したこととなり、お詫びいたします。
取り急ぎ、追記しました。
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