はんどろやノート

ラクガキでもしますか。

銅将

2008年05月10日 | しょうぎ
 将棋には「玉将」があって、「金将」、「銀将」があります。大切な「玉」を、「金」が守り、その横に「銀」が控えています。

 では、「」はないのでしょうか?
 じつは、あります。 上の図のような動きをします。(1マスだけ動ける)

 古い将棋…「大将棋」「中将棋」という今の「本将棋」よりも盤の大きな将棋の駒の中にあるのです。ルールもしっかり判っています。
 「大将棋」は15×15の盤で、駒も多く、指すのも大変です。
 「中将棋」は12×12の盤で、駒の種類は21種類(今の将棋は8種類)。この中将棋は、現代でも愛好者がいる。故人だが大山康晴15世名人も大好きだったそうである。(升田幸三も指したことがあるが、「性に合わん」と言っていた) 
 中将棋、大将棋は今の「本将棋」と違って、取った駒を再使用は出来ません。つまりいつでも、「持ち駒」なし、です。


 僕はこの中将棋、指したことはないが、いつかおぼえて指してみたいと思っている。なにしろ面白いのは、今の将棋にない駒が色々とあるからである。

 「銅将」(どうしょう)は、中将棋・大将棋の駒である。中将棋には「盲虎」とか「猛豹」などがあるし、大将棋には「悪狼」、「猫刄」がある。

 こういうのを見ると「面白い」と思うのだが、「大将棋」となると指している人はほとんどいない。おぼえるのが大変だし、ルールを知っている人に出会うことが難しい。出会ったとしても、問題は、一局に時間がかかりすぎることだ。
 しかもその浪費した時間に見合うほどは、おもしろくない(と思われる)。

 最も盤面の大きな将棋は「大局将棋」とよばれる36×36マスのもの。これはフジテレビの番組『トリビアの泉』の中で、関西のプロ棋士伊藤博文と安用寺孝功によって指されたことがある。僕もこの番組を見ていたが、対局時間32時間41分、総手数3805手というからすごい。歴史上、この将棋を指した記録はこれまでに一つもないので、これはその意味でも貴重な対局であった。最後のほうは、二人ともぐったりして、早く終わりたいために協力して指していたが、それでもこれだけ時間がかかる。
 だれかが冗談でこんなアホな将棋を作ったんでしょうね。冗談も何百年後に貴重な史料となる。冗談がくだらぬ法律になって、ギリギリと人を苦しめることもある。

 「石将」、「鉄将」なんてのもあるゾ。

 

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
そうですねー (han)
2008-05-11 02:59:00
ええ、アルミニウムは電気の発明以後ですねー。不思議ですね、電気って。
金とか銅って、柔らかいから、それで使いやすかったんだけど、武器や農耕具としては、硬いほうがいい。
電気とか、鉄とか、それが使えるかどうかで、文明のカタチががらっとかわるところが、不思議だなあ、と思います。今は、レアメタルがないと、困る産業もいろいろあると言うし。

僕が考えるのは、そういう金属が、なんで地球に(この世に)あるんかなー、と。
中性子と陽子と電子が一個多いだけで、なんでこんなに違うものになるんかなー、と。

考えてもしょーがないんですけどね。
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金銀銅 (mogurin)
2008-05-11 02:07:44
将棋と関係ないけど、金銀銅で、思い出した。
人類が一番最初に利用した金属が金で、その次が銀で次が銅


地球上(地表)に一番多く存在するのはアルミニウムで、貴金属の金銀銅は少ない。

にも関わらず、金が最初に使われたのは、イオン化傾向が一番小さいからで、要するに酸化しにくい。
自然界で単体として存在する。
アルミニウムは、酸化アルミニウム(ボーキサイト)の形で出土されるけど、これからアルミニウムを精製するには、電気分解をしないといけない。だから人類は20世紀になるまでアルミニウムを利用できなかった。

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