これは僕のむかしの将棋の終盤から。
「駒柱」ができた場面です。
後手(名前を雷男としておきます)の四間飛車に対し、先手の僕が4五歩から急戦を仕掛けて局面をリード。そして、終盤に。
9三にいた後手玉に対し、僕が、▲8二角(ハニーフラッシュ!)△8三玉▲9一角成とした時に、このままでは次に▲8二馬で後手玉は詰んでしまうので、6一にいた金を寄せて雷男氏が△7一金としたところ。
こうして、駒柱が現われました。
(この後は、▲8六香△6八金▲8九玉△7八金▲9八玉△8八桂成▲9七玉△9三金▲8四香△同金▲同銀△同玉▲8五金△8三玉▲7五桂まで、はんどろや勝ち。)
駒柱(こまばしら)が現われると、不吉だとされています。
昨日の朝、多摩川を通りますと、いつもは河原のところが一面に水浸しでびっくりしました。たしかに雨は降ったけど、「もうこんなに増水?」と。
そして昨日の夕方からずっと深夜12時頃まで雷鳴と豪雨。こんなに降って、多摩川や荒川や利根川は大丈夫か? まだまだ降ると天気予報は言っているし…心配だ。
そんな稲光と雷鳴と豪雨の中で、昨晩は、羽生善治と木村一基が闘っていました。将棋竜王戦の挑戦権を賭けた三番勝負の第1局です。
中盤が勝負どころだったようです。そこで羽生さんがリードして、あとは羽生さんの角(馬)の華麗な舞が長々と続きます。僕は「天馬行空」という言葉を思い浮かべました。
しろうと眼にみても木村さんに逆転の目はなさそうだ…それでも木村八段は受け続けます。夜空はビカッと光り、轟轟と雨は降り…時刻は23時半、手数はもうすぐ190手…そのときです!
駒柱…!
なぜ駒柱は不吉とされるのか、それに対する答えを僕はまだ聞いたことがありません。なぜでしょうね…。
ああいう、タテのラインというのは、左右を分断するので良くないということでしょうか。そういえば、ハレー彗星も、日本でも西洋でも「不吉な星」と思われていたようですし。「不吉なタテの矢」から、映画『オーメン』の落雷シーンも連想させます。
おなじく柱でも、茶柱は、「縁起が良い」と言いますね。「縁起」というのは、どん底(崖っぷち)から起き上がる、そのポイントのことだそうです。「不吉なこと」というのも、それをチャンスと捉えて起き上がれば、意味が反転する。たいてい、表の意味とウラの意味と、その両方がくっついているものですしね。
今夜も、雨はずっと降っています。(雷はありません)
羽生名人は、竜王戦のトーナメントも、深浦戦、丸山戦と、奇跡的な逆転劇の連続でした。こういう将棋をリアルタイムで味わえる同時代に生きているとは、なんと嬉しいことでしょう。
◇王位戦(七番勝負)
深浦康市 3-2 羽生善治
◇竜王戦 挑戦者決定三番勝負
羽生善治 1-0 木村一基
◇王座戦(五番勝負)
羽生善治 - 木村一基 9月5日に開幕
「駒柱」ができた場面です。
後手(名前を雷男としておきます)の四間飛車に対し、先手の僕が4五歩から急戦を仕掛けて局面をリード。そして、終盤に。
9三にいた後手玉に対し、僕が、▲8二角(ハニーフラッシュ!)△8三玉▲9一角成とした時に、このままでは次に▲8二馬で後手玉は詰んでしまうので、6一にいた金を寄せて雷男氏が△7一金としたところ。
こうして、駒柱が現われました。
(この後は、▲8六香△6八金▲8九玉△7八金▲9八玉△8八桂成▲9七玉△9三金▲8四香△同金▲同銀△同玉▲8五金△8三玉▲7五桂まで、はんどろや勝ち。)
駒柱(こまばしら)が現われると、不吉だとされています。
昨日の朝、多摩川を通りますと、いつもは河原のところが一面に水浸しでびっくりしました。たしかに雨は降ったけど、「もうこんなに増水?」と。
そして昨日の夕方からずっと深夜12時頃まで雷鳴と豪雨。こんなに降って、多摩川や荒川や利根川は大丈夫か? まだまだ降ると天気予報は言っているし…心配だ。
そんな稲光と雷鳴と豪雨の中で、昨晩は、羽生善治と木村一基が闘っていました。将棋竜王戦の挑戦権を賭けた三番勝負の第1局です。
中盤が勝負どころだったようです。そこで羽生さんがリードして、あとは羽生さんの角(馬)の華麗な舞が長々と続きます。僕は「天馬行空」という言葉を思い浮かべました。
しろうと眼にみても木村さんに逆転の目はなさそうだ…それでも木村八段は受け続けます。夜空はビカッと光り、轟轟と雨は降り…時刻は23時半、手数はもうすぐ190手…そのときです!
駒柱…!
なぜ駒柱は不吉とされるのか、それに対する答えを僕はまだ聞いたことがありません。なぜでしょうね…。
ああいう、タテのラインというのは、左右を分断するので良くないということでしょうか。そういえば、ハレー彗星も、日本でも西洋でも「不吉な星」と思われていたようですし。「不吉なタテの矢」から、映画『オーメン』の落雷シーンも連想させます。
おなじく柱でも、茶柱は、「縁起が良い」と言いますね。「縁起」というのは、どん底(崖っぷち)から起き上がる、そのポイントのことだそうです。「不吉なこと」というのも、それをチャンスと捉えて起き上がれば、意味が反転する。たいてい、表の意味とウラの意味と、その両方がくっついているものですしね。
今夜も、雨はずっと降っています。(雷はありません)
羽生名人は、竜王戦のトーナメントも、深浦戦、丸山戦と、奇跡的な逆転劇の連続でした。こういう将棋をリアルタイムで味わえる同時代に生きているとは、なんと嬉しいことでしょう。
◇王位戦(七番勝負)
深浦康市 3-2 羽生善治
◇竜王戦 挑戦者決定三番勝負
羽生善治 1-0 木村一基
◇王座戦(五番勝負)
羽生善治 - 木村一基 9月5日に開幕
今日の将棋ジャーナルに出演していた木村八段、とても悔しそうでした。
本当、こういう将棋リアルタイムで味わえるのは嬉しいことです。
ここまで来たら永世竜王対決をぜひと思います。
そういうながれですよね。だからこそ…
>木村八段、とても悔しそうでした。
木村八段の「逆流の中での闘い」が、じつは本当の見どころと思います。昨日の(正確には一昨日の)対局中の木村さんの顔を見ることができていたら…。