~ 恩師「長尾弘先生」のみ教えより ~
◆ 恩師の御著書「真理を求める
愚か者の独り言」 ◆
◎ 作善止悪という簡単で難しい実践 ◎
この言葉の由来である古い時代の中国の故事を調べると、
こんな話があります。
白楽天という唐の時代の有名な詩人が、
かねてから気になっていた高名なふくろう和尚を訪ねます。
いつでも高い木の上で坐禅をしているので、
誰言うとなくふくろう和尚と呼ばれていました。
森の木の上にいるふくろう和尚に会うと、木の上の和尚に向かって、
白楽天はどうしたら人間は幸せになれるのかと質問をします。
すると、ただ一言 「作善止悪」 という単純な答えが返ってきました。
白楽天は思わず笑いました。
白楽天には教えのあまりのやさしさが意外に感じられ、
その言葉の幼稚さにあきれて帰ろうとした時、
うしろから 「三歳の童子これを知り、百歳の翁これを行えず」 と
痛烈な一言がひびきました。
私たちはものの善悪は三歳にして数えられていますが、
百歳になっても実践できないのが凡夫の姿です。
和尚は「三世の諸仏はことごとくこの法門を説き給う」と言われました。
三世は過去・現在・未来です。
いつの世にも変わらない真理として、
仏と言われる方はこの法門を説かれています。
恩師の「お詞」より・・・
~ 我が道は優し過ぎなり幼稚なり 人は言えども行いもせで ~
~ 感謝・合掌 ~