浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

八正道と作善止悪

言葉

2008-11-14 03:21:20 | Weblog


「言葉」

言葉は他とのコミュニケーションの道具の一つでありますが、

別名「両刃の剣」とも言われています。

同じ口から出る言葉であっても他を「無上の喜び」にさせる事も可能であり、

また、その逆に同じ口から出る言葉で「死よりも辛い」想いを与える事も可能だからです。

私達は毎日この言葉を簡単に使っていますが常に相手の気持ちを思いやり、

出来るだけ相手の心に傷を付けない様に配慮して使うべきであると私は思います。

語る際は常に聞き手に希望や安らぎを与え喜びに導く言葉以外は

出来れば使わない様にするほうが自分にとっても無難であると思います。

何故なら「売り言葉に買い言葉」なる諺もあり、まかり間違えば喧嘩にエスカレートして

殺人にまで発展しないとも限らないからです。

「口は災いのもと」と言う古い諺がありますが正にその通りであると思います。

特に御自身の子供達に対しては愛情溢れる言葉で語ってやって頂きたいと思います。

時々我が子は自分の所有物の一つであるかの様に思われている親御さんもおられますが、

子供は子供としての「人格」もあり「魂」も持っておられるのですから・・

確かに御両親の御縁により子供を授かるのは間違いない事実ですが御両親は子供に肉体は

与えても「魂」までも与えていないと私は思っています。

もっと言えば肉体にしても母体に10月10日存在する時に神の御手によって人間として

形造られる事を私たちは知るべきであると思います。

もし「魂」も両親が与えたのであれば何故両親と意思疎通が出来ないお子さんが出来たり、

両親の希望した様に御自分のお子さんが育たないのでしょうか?

肉体のDNA鑑定は出来ても魂のDNA鑑定は特殊相対性理論を提唱した

アインシュタインの様な優秀な方が何人も集まり、現在の科学、物理、医学の粋をもって

鑑定しても不可能な事だと思います。

何故なら魂を肉眼で見たり肉の手で触われないのですから・・・

社会生活の中では誰ともコミュニケーションをとらずに生活していくことは不可能ですか

ら、「人として語るべき事は語り、語ってならない事は語ってはならない」

これは理の当然であり、言うまでもない事でしょう。

言葉使いにおいて誰かから何かを依頼された際、二通りの答え方があると思います。

一つは何々「して上げる」、何々「してやる」・・・と言う答え方と

今一つは何々「させて頂きます」、何々「させて下さい」・・・の二通りの答え方です。

先の答え方は「上げる」、「やる」・・と言っている訳ですから折角の「行為の功徳」を

相手の方に上げてしまうことになり、損得の見地からすれば「損」な言い方であると

思います。

後の答え方は「させて頂きます」、「させて下さい」と言っているのですからその

「行為の功徳」を戴いている訳ですから損得の見地からすれば「得」な言い方だと

思います。

言うまでもなく損をするより得をした方が利口ですから、誰かから何かを頼まれた際は、

「させて頂きます」、「させて下さい」といった方が何か儲けた様な感じになりますし、

双方にとって心地よい言葉の余韻を残し、清々しい気分になるのではないでしょうか・・・

素直に告白させて頂きますが上述した内容はこの歳まで生きさせて頂いて実際に体験

させて頂いた私の反省自戒の辞です。


              ~ 感謝・合掌 ~






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