経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

知財人がビジネスに疎い理由

2009-06-09 | 書籍を読む
 日経ビジネス先週号のリヴァンプ・玉塚代表(カッコ良すぎですね)の書評に興味を惹かれ、「ビジネスで失敗する人の10の法則」を読んでみました。著者のドナルド・R・キーオ氏は、コカ・コーラの元COOです。ビジネスのように変化の激しい世界で「成功の法則」なんて語れるはずがなく、でも「こうすれば失敗する」ということなら示せますよ、というのがこの本で示されている10の法則(実際は11ですが)です。評論家や学者でなく‘ビジネスパーソン’たるためには、たぶんこういう事実に対して正直な態度というのは重要なのでしょう。「知的財産は価値がある。知的財産は重要だ」というのを無条件の前提にした話って、なんか胡散臭いですから。
 10の法則の中味については、ビル・ゲイツ、ジャック・ウェルチ、ルパート・マードックが推薦、序文・ウォーレン・バフェットという顔ぶれなので、読んでおいて損はないのは言うまでのこととして、ところどころに引用されている名言(?)が結構笑えたりします。その中で、デスクワークがとても多い知財人としては笑えないものを一つ。
 デスクは、世界を眺めるには危険な場所だ -ジョン・ル・カレ

ビジネスで失敗する人の10の法則
ドナルド R キーオ
日本経済新聞出版社

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