ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

トールキンと食べ物

2006年06月13日 | 指輪物語&トールキン
トールキンの馬や自然描写が詳しいということをここ数回書いて来ましたが、逆に妙に描写があっさりしているところもありますね。食べ物のことです。
ホビットは食べるの大好き、一日6食とかいいつつ、実は食べ物や料理の描写はほとんど全くと言っていいほど出てきませんね。
出てくるのは兎シチューとマゴット夫人の茸料理くらい? これは美味しそうでしたが。
でも、本当にそれくらいですよね・・・
踊る小馬亭の晩御飯も、「え、朝食じゃないの?」という簡素さでしたし・・・
かなりごちそうだと思われたビルボの誕生パーティーや裂け谷の晩餐も、具体的な料理の記述はないですね。
あとはギルドールたちと遭遇した時の食事とか、ヘンネス・アンヌーンでの食事とか。どちらも旅行中の携行食や戦時中の食事ですから、簡素ですね。
アイゼンガルドでメリーとピピンが用意した「ごちそう」ももちろんありあわせですし。
「ホビット」になると、もう少し出てきますけど。袋小路屋敷にドワーフたちが押しかけたとき、種入り焼き菓子が出てきたり、ガンダルフが「鳥の蒸したのにトマトもお願いじゃ」なんて言ったり。・・・でもその程度か(汗)
あとは羊のあぶり肉とか。(トロルの食事だよ(汗))
ビヨルンのところの食事がまたパンと蜂蜜オンリーですしねえ・・・(汗)
初めて読んだ時には気がつかなかったかもしれませんが、二度目くらいから、ホビットが食べるの大好きな割には料理の描写ないな・・・というのは気になってました。自然描写や馬の描写の詳しさに感じ入っていたので余計に。
これは単純に、やっぱりトールキンはイギリス人なんだなーということなんでしょうね(笑)
「或る伝記」にも、トールキンがこってりしたフランス料理を毛嫌いしていた様子が書かれています。
じゃあトールキンが美味しいと思う料理ってどんなんだったの? と思いますが・・・インクリングスのたまり場だった鷲と子供亭の食事も不味かったからなあ(汗)
そう思うと、ホビットの美食家ぶりにも疑問が湧きますが・・・(汗)
そう言えば、先日ミヒャエル・エンデの「モモ」を読み返した時、モモがマイスター・ホラのところで食べた「ものすごく美味しい食事」がパンのみ、だったのにびっくりしたものです。
欧米のホテルで「朝食付き」と言っても、パンと飲み物とせいぜいヨーグルトのみ、というのにどうも馴染めないのですが。ドイツではハムやチーズがつきましたが、火を通さないものばっかりなんですね、コンチネンタル・ブレックファスト。
欧米の人たちにはそれで普通なんでしょうかね・・・ご飯に味噌汁、魚の干物、卵焼き、なんてのが朝食な日本人の私にはやはり馴染めませんが・・・日本のホテルの朝食で和洋選べたら迷わず和食ですから。(自宅では毎日こんなちゃんとした朝食採ってるわけではありませんが(汗))
ただ、欧州のパンは日本のパンよりもずーっと美味しいことは美味しいですけどね。昔フランス・スペインに行った時には、パンの美味しさに「これならパン主食で生きて行ける~」と思ったものです。ドイツパンも美味しかった~!
しかし、イギリスのパンはそこまで美味しいとは思わなかったんですけど・・・(汗)
そんな訳で、トールキンの食事の描写の少なさは、そのままトールキンの食事の内容に対する興味のなさ(汗)から来ているのではないかと思われるのですが。
でも、それでいて食べるの大好きなホビットというキャラクターを生み出したのは不思議な気がします。食事の描写が少ないことよりも、むしろそちらの方が不思議かもしれませんね(笑)
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