ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

ベッジ・パードン

2011年09月26日 | ミュージカル・演劇
国民の映画があまりに良かったので勢いでチケットを取ってしまいました。と言っても補助席が追加発売になったから取れたようなものですが。(そして自力では取れなかった・・・Rちゃんありがとう)
結論から言うと「国民の映画」ほどの名作にはなりませんでしたが、でも面白かったです。
開演前に緞帳のロンドンの地図を見てあーだこーだ言ってましたが、観光客はまず行かない、テムズ河の南側の地域の話なんですねー。漱石はベーカー街に住んでいたとか聞いた事があったのでてっきりそのあたりの地域の話かと・・・
夏目漱石のロンドン留学時代の話ですが、事実を元にしつつもかなりの創作ですね。ベッジと恋愛関係になったとか。
もちろん日本語での上演ですが、日本語でありながら、不自然な英語を喋っている感じが上手く出ていて笑いました。三谷幸喜さん自身の体験も入ってるんでしょうねー。野村萬斎さんも上手かった。
大泉洋さん演じるソータローが、英語は完璧なのに日本語を話すと山形弁になって、しかもしゃべり方に引き込まれるように弱気キャラになるのが面白かったなあ。
深津絵里さんのベッジは、ぶっ飛んでいておかしくて、それでいて純粋で健気でかわいくて、さすがだなあと思いました。誰がやってもあんなふうにはできないと思うなあ。
そして、浅野和之さんですね~! 事前情報を入れてなかったので、大家一家の家族構成を聞いた時点で「あれ人数足りないな」と・・・(笑)しかしまさかあんなにたくさん役があるとは(笑)
漱石にはイギリス人が皆同じ顔に見えるから、という設定も上手かったですね。
どの役も面白かったけど、やっぱり弾丸ロスが一番良かったかな(笑)カーテンコールが弾丸ロスの格好だったのもなんか納得(笑)
あと、ヴィクトリア女王とか・・・(笑)まさかやるとは思わなかったからおかしかったなあ。
しかし、黒船来航の頃にも女王やってて(太平洋序曲のイギリス提督の歌に「ヴィクトリア女王」って出てきます)、漱石の時代にもまだ生きてたヴィクトリア女王、すごいなあ・・・
ベッジの悲しい運命はやるせなかったですが、ベッジのために書くことを決意した、というのはちょっと感傷的すぎるかなーとも思いましたが。
全体として笑えて面白い感じでしたが、もちろんそれだけでなく、見下す者と見下される者という、差別の根底にあるものも描かれていたりして、相変わらず上手いなあ、という感じでした。

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