ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

馳夫という名前

2005年07月01日 | 指輪物語&トールキン
日記のネタがないので、コメントに書いたのと同じ話を書く(しかも引き伸ばして(汗))ことをお許しください・・・(汗)
アラゴルンの「馳夫」と言う名前なのですが、この名前、実はアラゴルンが自分で名乗ったんじゃないですよね。
いや、名乗ってはいますが、その前にバタバーが「馳夫」という名前を紹介してますよね。アラゴルンは自分のことが話されているのは感じていたのではないかと思うので、それで名乗ったのではないかなあと。
そうでなかったとしても、「馳夫」と名乗ったのは、とりあえず本名を名乗らないため、だったのではないかと思います。いや、後で裂け谷でビルボに「ブリー村のあたりではそう呼ばれているから、この人たちにもそういう名前で紹介されたのだ」と言っていましたし、やはりバタバーに「馳夫」と言われたからそう名乗ったのではないかと思います。
その、ブリー村で呼ばれていただけの名前を、エオメルに会った時に自ら名乗っているのが不思議だなあ、と今回原作を読んでいて思いました。
で、コメントでアラゴルンが「テレコンタール=馳夫」という王朝名を取ったという話を書き込んでいただいたのを読んでいて、ふと、もしかしたらアラゴルンが好んで(?)「馳夫」と名乗るようになったのは、ホビットたちにそう呼ばれたからじゃないかな、と思いました。
日本人の私にはあまりピンと来ませんが、Striderという名前はあまりカッコイイ名前ではないのですね。エオメルにも「馳夫とはあまりにも貧弱な名」と言われていましたし。
Striderというのはstride=歩幅が広い、大股で早く歩く人、というような意味らしいのですが、直訳したら「大股男」とか???(汗)さすがにこれじゃあ呼ばれるの嫌でしょうけど・・・(汗)
まあ、そこまでみっともない名前じゃないとしても(汗)ある程度ダサい名前ではあるのでしょう。
だから、映画の「韋駄天」という名前は、ある意味ダサいかもしれませんが(汗)意味としては結構カッコイイはずなので、「足が速い」という点しか汲み取ってないので50点くらいかなーという感じですね。
「馳夫」というのは、なかなか頑張った訳だなあと思います。ややダサで(笑)それでいてホビットたちが呼ぶ時の暖かい感じも含んでいて・・・。最初に「馳夫」という名前を読んだ時は「なんだこれ?」と思いましたけどね(笑)
話が大分逸れましたが(汗)そんなあまりカッコよくない名前で、しかも自分で名乗ったんじゃなくて勝手に呼ばれていたのですから、そんなに気に入っていたのではないんじゃないかなあと思うのですよ。
そんな「馳夫」という名前ですが、ホビットたちに親しみをこめて呼ばれ続けるうちに、アラゴルンにとっても気に入った呼び名になったのじゃないかなあと思ったんです。
ピピンが「馳夫さんだ!」と言った時も、サムが「馳夫さんじゃねえですか」と言った時も、周囲の驚きをよそに(サムの時は驚いていたとは書かれてませんが、多分)アラゴルンは喜んでその名前を受け入れていました。特にサムに「そうだよ、サム、馳夫だよ」という言葉がとても好きなんですが。
アラゴルンには他にも様々な呼び名があったのに、敢えてその中で「馳夫」という名前を王朝名に選んだことは、自分をそう呼んだホビットたちへの愛情と敬意の表れなんじゃないでしょうか。
まあ、ブリー村の人々のことも、あまり好かれてはいなかったけれどアラゴルン自身は好きだったようだし、躍る小馬亭のビールのことも褒めていたし、ホビットたちに呼ばれたことだけが理由だったのではないかもしれませんが。
多くの呼び名の中から敢えておそらく一番カッコ悪い「馳夫」という名前を選んだことは、王座に就いても、野伏として人知れず民衆の中で戦っていたことを忘れないため、とも考えられますが。その方が自然かな・・・
いやでも、ホビットに優しい人好きとしては、ホビットが呼んでいたからだと思いたいですけどね(笑)
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