ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

力の指輪サントラ ベアー・マクリアリーさんのインタビュー記事

2022年08月22日 | 指輪物語&トールキン

力の指輪サントラのトラックごと感想の前に、作曲のベアー・マクリアリーさんのインタビュー記事の紹介をしたいと思います。

サントラを読み解くのに必要な情報も入っているので、先に紹介したいと思います。

 

Bear McCreary Talks Scoring ‘Lord of the Rings: The Rings of Power’ as Soundtrack Is Released Worldwide

Bear McCreary Talks Scoring ‘Lord of the Rings: The Rings of Power’ as Soundtrack Is Released Worldwide

Composer Bear McCreary has scored some of the seminal sci-fi and fantasy series of our time, from “Battlestar Galactica” to “The Walking Dead&#...

Variety

 

まず、ベアーさん子供のころからトールキンやPJ映画のファンだったそうです。この情報だけでも信頼できますね。

ここで注目発言。新しく作ったテーマは15あるそうです。意外と少ないな…LotRは3作合わせてですけどテーマ・モチーフ100以上ありましたからね。

ただ後の方を読むと、Aバート、Bパート、イントロ、展開部と結構長い曲みたいなので、アルバムに入っているメインとなるテーマだけを言っているのかもしれません。

でも、そうだとしてもイマイチ15という数字が合わないような…どれが15に入るテーマなんですかね。

LotRみたいに細かいモチーフを多用する形ではないのかな。まあモチーフ探すの楽しいけど大変なので、気にしないで良いなら少し気が楽です(笑)まあまだわかりませんけどね…

このテーマの作曲に2か月かけたそうです。

シーズン1の音楽のレコーディングはロンドンで4日間で行われたそうです。ドラマにしては規模が大きいのでしょうけど、映画よりは短めの日程ですかね。(LotRが長いだけかもしれないですが(^^;)

ベアーさんは最終話の音楽のみ指揮することができたそうです。

ハルダンゲル・フィドル、ニッケルハルバ、バグパイプ、バウランなどの民族楽器も色々使われているそうです。

ハルダンゲル・フィドル、ハルブランドのテーマで使われていますね!ニッケルハルバもハルブランドのところで使われていたかな。(ニッケルハルバはスウェーデンの民族楽器なんですね。)バウランはLotRホビットでも使われたアイルランドの太鼓…イマイチ聴き分けできないんですけど(汗)バグパイプも初登場ですね。

8.25訂正追記 ハルブランドのテーマに使われている楽器はハルダンゲル・フィドルではなく、ニッケルハルバだと思われます。

2024.8.27訂正追記 ハルブランドのテーマの楽器、結局ハルダンゲル・フィドルとニッケルハルバがユニゾンで弾いているらしいです(^^;)

他にもヌーメノールのテーマで明らかに中東っぽい弦楽器も使われてますね。ハーフットの音楽ではダルシマーのような打弦楽器も使われているように思います。バグパイプもここかな?

コーラスもLotR同様多用され、歌詞も原作にあるものか、言語のエキスパートが作成したものだそうです。このあたりはLotRサントラを引き継いでいますね。使用言語はクウェンヤ、シンダリン、クズドゥル、ブラックスピーチ、そしてアドゥーナイク(西方語)だそうです。今回はLotRではほとんど出てこなかったアドゥーナイクがたくさん出てくるのではと期待されていましたね。

シーズン1の音楽は9時間あるそうです。だいたい三部作分くらいか…テーマを作るのに2か月、そのあと9時間分の音楽を作るのに8か月かかったそうです。しかもその間関係者以外には全て秘密で…大変だったろうなあ(^^;)

ショアさんのメインテーマはベアーさんとは全く別に作られたそうです。ということはショアさんのメインテーマの中から劇中に使われるテーマ・モチーフが発展していくということてはないのかな。

そして、LotRとRoPの音楽の違いについては、つながりはあるけれど、違って聞こえるはずだと。LotRホビットのショアさんのスコアには哀愁があったけれど、数千年前のRoPでは様々な種族がその社会の絶頂を迎えているという違いがあると。RoPを観たあとにPJ映画を見る人がいたら、音楽につながりを感じてくれたら嬉しいと言っています。

 

という訳でインタビューの中から、今後サントラを聴くにあたって知っておくと良いかなと思ったことをざっくり取り上げてみました。

これを踏まえて聴きこんで行きたいと思います!

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力の指輪サントラ ファーストインプレッション

2022年08月21日 | 指輪物語&トールキン

力の指輪のサントラ全39トラック(うち2曲はamazon限定)が配信で解禁になりました。

amazon musicでストリーミング配信のみです。

ドラマ全話配信完了後の10月にCDとレコード(!)が出るみたいですが。日本のアマゾンでも取り扱うでしょうか。

 

で、昨日頑張って全曲聴いてみました。2時間半もあるんですね…(汗)

後でまた聴きこんでトラックごとに感想とか書いてみたいと思ってますが、とりあえずは1回聴いたファーストインプレッションとしての感想で。

先行配信されていたガラドリエルとサウロンは除きます。

ドラマの内容を予測する内容もありますので、ネタバレ回避の方はご注意ください。特に配慮はしませんが…

 

まず一番驚いたのが、6 The Strangerですね。

幻想的で奇妙なサウンドの中に出てくるこのメロディラインは…第一弾のタイトルロゴ作成トレイラーの後半に出てきたフレーズではないですか!

 

7月25日の記事でも書きましたが、サンディエゴコミコンで演奏された組曲で使われた4つのテーマのうち一つがこのテーマでした。

まさかこんな最初から使われていたとは…!重要なテーマなんだろうなとは思っていましたが、よそびと(The Stranger)のテーマとは想像の域を超えていました…!

以前の記事にも書いたのですが、ちょっとLotRサントラの一つの指輪のテーマとも雰囲気が似てるんですよね。(あくまで雰囲気で、具体的に類似性があるわけでないのですが)

後の方、37のmysticsでサウロンのテーマに近い雰囲気の音楽と絡んでいるので、やはりよそびとはサウロンと関係があるのか?狙われているとかかもしれませんが。

 

続いてびっくりしたのは、14 Halbrandですね。ハルブランドのテーマ、なんとローハンのテーマで使われていたノルウェーの民族楽器、ハルダンゲル・フィドルで演奏されているんですね!

後の方の曲でもちょくちょく出て来ますが、結構フィドルで演奏されているように思えました。かなり意図的にハルブランドの楽器として使われているように思います。

ハルブランドは、ポスターで馬の形の柄の剣を持っていたなど、ローハンと関係があるのでは?と言われているようですが、ハルダンゲル・フィドルを意図的に使っているなら、この仮説がかなり裏付けられるということでは…!?

ちなみに、もしかしてハルダンゲル・フィドルではなくて普通の?フィドルかな?とも思ったのですが、ベアー・マクリアリーさんがインタビューでハルダンゲル・フィドルも使っていると言っていると教えていただいたので、間違いなさそうです。

8.24追記 何度か聞いているうちに、ハルダンゲルフィドルではなくてニッケルハルバでは?という気がしてきました(^^;)ニッケルハルバも使っているsとべアーさんインタビューで言っていました。ニッケルハルバはスウェーデンの楽器なんですね。まあ北欧つながりはありますが…(^^;)

 

それから21 Nolwa Mahtarでは、これも7月25日の記事で書いた、サンディエゴコミコンで演奏された組曲の冒頭と最後で使われたコーラスが。これも前に書いたように、FotRの映画で使われなかったプロローグに出てきたコーラスとよく似てるんですよね。

 

そして21 The Wandering Daysですが…これタイトルから言って第四弾予告で使われていた歌だろうな、と思っていたのですが…

 

なんと、全然違う!長調だし!

どうやらこの曲の短調版が予告で使われた歌のようですが…短調版は本編でも出てくるのでしょうか。まさか予告用ってことはないですよね…?(^^;)

 

全体的に、意外とLotRホビットサントラと似たフレーズはなかったな、という感じです。もちろん既出で言及しているものは別ですが。

でも本編映像でこのアルバムに入っていない曲でLotRに似たの出てきてたよな…という訳でまだ全然油断(?)できませんが。

 

最後に、ショアさんのメインテーマについて。ベアー・マクリアリーさんの曲も良いな、と思っていましたが、やはりショアさんの曲を聴くとなんだかホッとするというか、ああ、ショアさんだ…と思ってほろっとしてしまいました。

全体的に意外と明るくて優しい雰囲気で(後半変わりますが)、どういうコンセプトでこの曲なのかな、と気になります。

冒頭のフレーズは裂け谷のテーマなどと一緒に演奏されているアルペジオのフレーズ、Weakness and Redemptionに似ています。続いて出てくるフレーズはRotKのバラド=ドゥア崩壊や戴冠式で流れたGondor Rebornと似ています。

 

という訳でとりとめもないサントラのファーストインプレッションでした。

ちなみに、配信ドラマでサントラが配信前に、しかも全部まとめて配信されるのは珍しいことのようです。確かにマーベルドラマなどでは毎話配信後にサントラを都度配信、とかやってましたね。

この一気に配信のおかげで、事前に聴きこんでドラマのどんな場面で使われる音楽か、というのを予想して遊べるな…ということに気が付いてしまいました(^^;)

映画のサントラだと公開されれば全部解禁ですが、ドラマだと後の方の場面のサントラはなかなか登場しない=どんな場面か予想して楽しめる期間が長くなる、ということですね。(そんな聴き方する人そんなに多くないと思いますが(^^;)

 

次回以降は、サントラをトラックごとに聴いて感想や考察を書いていきたいと思っています。何回かに分けて長期戦になりそうです(^^;)

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力の指輪サントラ ヌーメノールのテーマとカザド=ドゥムのテーマ

2022年08月16日 | 指輪物語&トールキン

配信が近くなり、トレイラーやクリップも色々出てきていますが、その中で気になったものについて。

まずはベアー・マクリアリーさんのこちらのツイートから。

 

作曲者ご本人が「これは…私が聞いているのは永く失われていたヌーメノールのメロディなのか?」なーんて言ってますけど(笑)ご本人が言っているのだから間違いなくヌーメノールのテーマなんでしょうね。

ヌーメノールのテーマ、RotKサントラのゴンドールのテーマと似てたりするのかな、と予想してもいたのですが、直接的には関係なさそうですね。

壮大な王国を感じさせつつ、半音階で音が下がってみたりと、神秘的な雰囲気もあって、これがヌメノールか!という感じですね~

ベアーさん自身も自信作のようなので、全体を聴くのが楽しみですね。

あと、このトレイラーでとても気になるのは、最初の部分と最後の部分、先日のサンディエゴコミコンで演奏された組曲の一部なんですよね…あれ録音もしてたの!?私演奏用の組曲であの場限りのものかと思ってたのですが…(^^;)

そしてもう一つ。こちらは5秒の短いクリップですが、カザド=ドゥムのテーマが使われていると言われています。

 

いかにもドワーフっぽい音楽ですが、男声合唱が使われている以外はLotRホビットのドワーフの音楽と直接的につながっているところはなさそうです。と言っても5秒だけじゃわかりませんけどね(^^;)

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力の指輪本編映像の音楽他

2022年08月13日 | 指輪物語&トールキン

先日トールキンおたくとしても有名なスティーブン・コルベアさんのThe Late Showに力の指輪のガラドリエル役モーフィド・クラークさんがゲスト出演した際に、力の指輪の本編映像が流れたそうです。

本編映像ですから、音楽も本物?ですよ。

 

ここでまたLotRサントラそっくりフレーズが登場しています。

0:36あたりから、女声合唱が元の音を残しつつ1音ずつ下がって行ってハーモニーが重なるフレーズです。

これ、LotRだとRotKの馬鍬砦でアラゴルンがアンドゥリルを受け取った時に、母ギルラインの言葉を言う場面の音楽にそっくりです。またかよ…という感じ(^^;)もう本編ずっとこんな感じなんですかねー

RotKだとヴァイオリンで演奏されているんですが。音も半音ちがって、RotKではBで始まるんですが、RoPでは半音低いB♭から始まります。

場面としてのつながりはあまり感じられないのですが、もう無関係ってことはないですよね。どういう意図で使われているのか気になります。

あと、前回の記事で書いたコミコン演奏の最初のコーラスですが、FotRの映画で使われなかったバージョンのプロローグでどんな場面に使われていたか想像すると、順番から言って最後の同盟とサウロンの戦いかなあと思われます。思いっきり第二紀じゃないですか(^^;)

この辺の使われ方も気になるなーと思います。

いよいよ配信開始まで3週間、始まったら色々ありそうだなーと。情報量について行けるかな。今もすでについて行けてませんが。

そして配信前にまだ色々出てくるでしょうね。ショアさんのメインテーマはいつ出てくるのか?

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力の指輪最新予告の音楽とコミコンのサントラ演奏

2022年07月25日 | 指輪物語&トールキン

どんどん情報が更新されるので記事も続きます…

サンディエゴで開催されているコミコンに合わせて、予告第5弾が公表されました。

 

英語版はこちら。

 

 

また音楽の話だけします。

冒頭、聴いたことあるようなヴァイオリンのフレーズ、次いで女声コーラスが流れ、「あれ、ロスロリアンのテーマ!?」と思わせて女声コーラスが違う音に進みますが、ここから始まるメロディーが前日に発表されたガラドリエルのテーマなんですね…(英語版の方が音楽が良く聞こえます)

これはもう明らかに意図的にロスロリアンのテーマをアレンジしていますよね。ということは第4弾予告冒頭のWeakness and Redemptionテーマっぽいフレーズも意図的に使っている…!?

以前の記事で、似てるのは偶然じゃないか、とか書きましたけど、こうなると意図的にLotRサントラのフレーズに似せて持ってきていたということですかね。

私が「違う」と断言していたのは、ショアさんがこういう音楽の使い方はしないはず、して欲しくない、という気持ちがあったのですよね。安易に既存の音楽を使ってほしくない、使うなら同じテーマ・モチーフにしても新しい形で出して欲しいと。

でも、メインの音楽担当はベアー・マクリアリーさんとわかりましたので、まあ、他の人がやるならいいかな…むしろリスペクトだよな、という気持ちになりました。

音楽はわりとガラドリエル祭りで(^^;)様々なシチュエーションで様々な楽器でガラドリエルのテーマが出て来ます。サントラが解禁になったから早速使いまくられているような(^^;)逆に言うと他のキャラクターのテーマはまだ秘密なんですかね。

全体として、今度はほぼベアー・マクリアリーさんによる音楽だなと感じます。予告用なのか本編にも出てくるのかはわかりませんが。最後の方はいかにも予告編の音楽っぽいアレンジですけど。

ドゥリン四世が出てくるあたりからの打楽器のリズムはカッコいいですね。モリア関連の音楽でしょうか。

そして、J.R.R.TOLKIENというロゴが出てくるあたりのコーラスについては後述します。

 

サントラ発表の興奮も冷めやらぬ中、翌日にはサンディエゴコミコンで力の指輪の大がかりなパネルが開かれました。

その冒頭で、ベアー・マクリアリーさん指揮のもと、サントラの生演奏が行われたのです!

ベアーさんが後でツイッターで「symphonic suit」と言っていたので、演奏用の組曲と言ったところでしょうか。

実は演奏の様子が動画で上がっていたりして、ちょっと著作権的にどうなのかと思うのでリンクは貼りませんが、この組曲を聴くことができてしまいました。

まず冒頭は壮大な混声合唱で始まりますが、なんかこれ聴いたことあるな…FotRのプロローグの、映画本編では使われなかったけど、サントラCDとLotRシンフォニーで流れるコーラスと似てるんですが…

さきほど後述すると言った予告編第5弾のコーラスも似てるんです。全て音程は違うんですが…(FotRプロローグはAm、コミコンの演奏ではDm、予告編ではCmで始まります)

今までだったら偶然で済ませるんですけど、ここまで来ると無関係とはちょっと言えない気がしてしまいます…組曲の出だしを飾っているので、何らかのテーマ・モチーフではあると思うのですが。

そして中盤に流れたメロディを聴いてあっ!となりました。これ、7.22付の記事で書いた、第一弾予告のタイトルロゴ作成トレイラーの後半で流れていたフレーズでは…またしても音程が違うのですが。(予告第一弾ではG♯から始まるのですが、コミコンの演奏では1音半低いFで始まります)

この第一弾予告、7.22の記事でも書いたのですが、あまりにもショアさんに似たフレーズばかりなのでショアさんの曲か?と思いきや違うとのことで、いったい誰がこんなそっくりな曲を…どんな職人技?と思っていたのですが、もしやベアーさんの仕事だったのですね?!

結構長々と演奏されていたので、割と重要なテーマなのかな…という感じです。ちょっと雰囲気が一つの指輪のテーマと似てるんですよね。予告の画面が指輪の鋳造を思わせる映像だし…(実はタイトルロゴを作ってたんですが)ドラマ冒頭ではまだ力の指輪は一つも作られていないはずですが。

このコミコンの演奏では、最初のコーラス・ガラドリエルのテーマ・サウロンのテーマ・タイトルロゴで流れたテーマ、の4つで主に構成されているようなので、現在発表されている音楽のみで作った、現時点でのコミコン用組曲かな、と思っています。(最初のコーラスはどうなの、というのはありますが(^^;)もしかすると本当に今回しか聴けないレアな組曲かも。

このドラマの主人公はガラドリエルだけではないですから、他の登場人物たちのテーマも色々あるでしょう。(ノリのテーマは第4弾予告のあの歌かな?)今から楽しみです。

しかし、メイン音楽担当がショアさんじゃないという噂を聴いて以来、似て非なる音楽になるのだろう、でもそれも面白いな、と思っていたのですが、まさかここまでLotRサントラから色々取り入れて来るとは思いませんでした。前回の記事で「ショアさんの雰囲気を引き継ぎつつも、LotR・ホビットと同じテーマ・モチーフは使わないだろう」とか書いたのですが、全然使ってくれそうですね(^^;)

ベアーさんのアレンジ力が天才的で、しかもオリジナルの曲も素晴らしいことがわかったので、今後は安心して音楽を楽しみにしていたいと思います。

そして、ショアさん作曲のメインテーマ曲ですね~。ベアーさんの曲が良いのですっかりハードルが上がってしまいましたけど(^^;)どんな曲なのか楽しみです!これは配信当日まで秘密なんでしょうかねえ。

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力の指輪の音楽担当について

2022年07月23日 | 指輪物語&トールキン

昨日「力の指輪」の予告第4弾の音楽について色々書きましたが、翌朝に新情報が色々入ってきました。

まず、噂の段階だった、ハワード・ショアとベアー・マクリアリーの二人体制という話がとうとうメディアで報道されました。

https://www.rollingstone.co.uk/tv/news/bear-mccreary-confirmed-as-composer-of-the-lord-of-the-rings-the-rings-of-power-20549/

これによると、ショアさんはメインテーマ曲のみを担当、メインの音楽担当はベアーさんということになるようです。

これで、予告の音楽にショアさんがかかわっている可能性はほぼ0になりましたね。

多分ベアーさんも基本的には作っていないと思います。第4弾の歌のように部分的に使われたりする他は。

あの歌はベアーさんの作曲のように思うのですが、そうするとショアさん作曲のメインタイトルではない?

メインタイトルの一部に入っている可能性もなくはないと思いますが、ベアーさんの曲のような気がするなあ。という予想にしておきます。

 

この発表に合わせて、amazon musicで「力の指輪」のサントラのうち2曲が聴けるようになりました!

 https://www.amazon.co.jp/music/player/albums/B0B622F18N

Youtubeにも上がっているようですが、公式ではないようなのでリンクは貼りません。

GaradrielとSauronの2曲ですが、どちらもカッコいい!

ガラドリエルは、予告の印象だとかなり勇ましいですが、この音楽だと悲しさと優しさも包括した感じですね。美しいメロディラインにちょっとうるっと来てしまいました。

ハープの印象的な伴奏からホルン→フルート&ホルン→チェロ→ヴァイオリン→弦楽合奏→ホルンとメロディラインの楽器が変わり、女声コーラスも加わり、あらゆる楽器でガラドリエルの優しさや強さを表現している感じですね。登場人物によって楽器を使い分ける傾向があったショアさんのLotR・ホビットのサントラとは違う傾向ですね。

もう一曲、サウロンは男声合唱の不気味な声と激しい弦楽器と打楽器のリズムの不気味でありながらカッコいい曲ですね。途中には女声合唱も入ってきたりして、どんな場面なのか?

男声合唱の入れ方とか(サウロンなんだけどかなりモリアっぽい)、不規則なリズムとか、ショアさんのLotRサントラに寄せつつ、自分の色も出していてさすがだな~と思いました!

LotRではアイゼンガルドのテーマに代表される5拍子ですが、ここでは7拍子なんですけど、1・3・5拍目にアクセントがあって2・2・3に拍子が分かれる感じが、アイゼンガルドの5拍子の3・2に分かれる感じと違うんだけど似ていて、絶妙ですね。

こうして聴いていると、やっぱり予告用の音楽と本篇の音楽って全然違うなあと思うのですが…(昨日の記事では直感とか書きましたけど、要はそういうことです…)

そして、ベアーさんの音楽の作り方の傾向も見えてきたかなと。ショアさんの既存のLotRホビットのテーマ・モチーフを再利用することはまずないでしょう。力の指輪のメインテーマは使うと思いますが。

ただ、インタビューでもご本人が言っているように、ショアさんの中つ国の音楽の雰囲気は踏襲して作ってくれるんだなと。他の曲も今から楽しみです。

そして、ショアさんのメインテーマ!どんな曲なのか楽しみです!ベアーさんも絶賛しているし。

今日からのサンディエゴコミコンの期間にまた新しい予告が出てくるのではと言われているそうですが、そこで発表になるのか?もっと直前までひっぱるのか?気になります!

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力の指輪予告の音楽について

2022年07月22日 | 指輪物語&トールキン
※この記事は7月21日時点で書いたものです。7月22日に色々と情報が入って来たので、その後のアップデートは後日また記事にします。※
 
2022.8.19追記 軒の下さんの力の指輪についての情報まとめ記事へのリンクを追加しました。
 

こちらのブログでは全く言及して来なかったですけど(^^;)アマゾンプライムのオリジナルドラマ、「ロードオブザリング 力の指輪」の配信もいよいよ9月2日と迫ってきました。

ここに来て第4弾となる予告編が公開されたのですが、ようやく話題にできるような音楽が付いてきたので、ちょっと記事にしてみようかなと思いました。

ちなみにこの「力の指輪」ですが、日本のメディアではなかなか詳細が報道されておらず、内容について誤解されている方も多いように見受けられます。

こちらの記事でわかりやすくしかも詳しく説明されていますので、ぜひ読んでいただければと思います。

軒の下さんには力の指輪関連の情報でも大変お世話になっています。記事に書く力の指輪関連の情報はたいていこちらにお世話になっています。

ドラマについてざっくり説明すると

●舞台は第二紀。LotRホビットでおなじみの登場人物としては、若き日のガラドリエルとエルロンドが出て来ます

●ドラマ化の版権がある原作は「指輪物語」「ホビット」のみなので、「シルマリルの物語」「終わらざりし物語」ではなく、指輪物語の「追補編」の内容が原作となるもよう

●オリジナルの要素もあり、ホビットの祖先、ハーフット族が登場したりもします。

というようなところです。詳しくはぜひ上記の記事を読んでくださいね。

 

さて「力の指輪」の音楽ですが、ハワード・ショアさんが起用されるとメディアで発表があったものの、公式には未だに発表されていなくて、本当にショアさんなの?と疑う日々…(^_^;)IMDbには名前が載ったそうですが。

また、音楽はショアさんの他にもう一人いるという話もかなり前から出ていますが、こちらも全く発表がなし…(メディア報道も含めて)

もう一人というのはウォーキングデッド、エージェントオブシールドやアウトランダーなどの音楽を手がけるベアー・マクレアリーさんだというのですが、果たして本当なのか?

というような状況下にあるという事をお伝えしておきます。

(注:7月21日時点での情報です)

 

さて肝心の予告第4弾がこちら。

英語版はこちら

 

いきなり結論から言いますと、途中から流れるヴォーカル曲がおそらく本編でも使用される本物のサントラ?で、この予告の他の部分の音楽はこのヴォーカル曲をフィーチャーした予告用の音楽だろう、というのが私の予想です。

おそらくショアさんの手によるものではないでしょう。(ヴォーカル曲については後述)

まず、音楽全体が3/4拍子です。明らかにヴォーカル曲に合わせています。

冒頭のフレーズが裂け谷のテーマと共に流れるWeakness and Redemptionというテーマに似ていて、最初聴いた時は「裂け谷⁈」と思いましたが、おそらくこれもヴォーカル曲に合わせたものだと思います。

ヴォーカル曲の前奏というか伴奏というか…このフレーズと一緒にヴォーカル曲を歌ってみるとフィットしますよ。

私はこのフレーズは偶然にWeakness and Redemptionテーマに似たのではないかと思っていますが、どうでしょうか。

それとも、あえて狙ってLotRの既存の音楽に寄せたということもあるでしょうか?

どちらにしても、LotRに出てくるWeakness and Redemptionテーマとして扱われているわけではない、というように思います。

後半に出てくる音楽も、ヴォーカル曲の最初の3音の変奏のように聞こえます。最後はかなりわかりやすくヴォーカル曲の最後のフレーズの繰り返しですね。

ヴォーカル曲以外の部分の音楽は、打楽器もコーラスも割とハイテンションで、予告用の盛り上げる音楽っぽいなあという印象です。

あと、ショアさんの曲ではないと思うのは、実はかなり直感です(^_^;)なんか違うな~、ピンと来ないな、というレベルの。

ピンと来ないと言えば、予告第一弾のタイトルロゴ作成トレイラー?の音楽がありました。

 

 

ショアさんの既存曲に似たフレーズが散りばめられていて、「これはショアさんでしょ⁈」と思いつつも、一抹の違和感というか「ピンと来ない」感じもありました。

で、蓋を開けてみればショアさんではなかったので、直感は信じてみるものだな…と思いました。

もちろん今回は直感がはずれたということもあり得ますが(^_^;)

それにしても、あそこまでショアさんっぽいフレーズを真似て曲を作るとは、一体どこの職人の技⁈と、今でも誰が作った曲なのか気になってます(笑)

話が逸れましたが、第4弾予告のヴォーカル曲についてです。

これはぱっと聴いた時から、今までの予告用の曲とは違う、本編用に作られた曲だな、と感じました。

哀愁漂う、それでいて素朴で力強くもある、素敵な曲ですね。歌詞の内容からも、場面通りホビットの祖先ハーフット族の少女エラノール(ノリ)をフィーチャーした曲に思えます。

この曲、力の指輪のテーマ曲ってことあるでしょうか?もしそうなら、ハーフットが主人公扱い⁈とホビット派としては興奮してしまうのですが(笑)

この曲がショアさんによるものかどうかは、なんとも言えません。なんとなくショアさんっぽくない気もしますが、これもただの直感なので(^_^;)

どちらかというと、もう一人の作曲家という噂のベアー・マクレアリーさんっぽい気もするのですが、アウトランダーの民謡調のサントラのイメージだけで言ってるところはあります(^_^;)

ショアさんも民族音楽や民謡っぽい音楽も手掛けているので、ショアさんだったとしても全くおかしくはないと思います。

とどっちつかずになって来ましたが、まあ事前の予想なので、ここは「ショアさんじゃない」という予想ということにしておきます。

 

というように予想してみましたが、さて実際のところはどうでしょうか。

諸々が明らかになる前に、こんなこと考えてたという証拠としてこの記事を上げておこうと思います。

※冒頭にも書いた通り、7月21日時点での予想です。7月22日以降に明らかになった情報については改めて書く予定です。もっと早く書いておけばよかったな…

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ジーザス・クライスト・スーパースター・イン・コンサート

2021年08月10日 | ミュージカル・演劇

ミュージカルの記事書くの9年ぶりらしいです。しかも最後の記事が韓国のJCSだったという。

ブログ書かなくなった最大の原因はツイッターなんですが。ツイッターでさらっと感想書けるようになって、がっつり長文の感想を書きたいと思うハードルが上がってしまったというのはありますね…
そんな中久々にブログ書くぞ!と思う舞台を観ましたので、書きます!(ニューイヤーコンサートすら書かなかったのに…!)
 
そもそもJCS自体が大好きなので、前回のコンサートも行って楽しかったです。歌唱レベルが高くてしっかりロックしてて(正直オケにもうちょっとバンドっぽい疾走感があったら最高だったけど)、再演あったらまた行くだろうと思ってました。
それが何と、ジーザスがマイケル・K・リーだというではないですか!
ニューイヤーコンサートに出ると知った時も叫びましたが、今度はジーザス!主演ですよ!まさかマイケルが日本の舞台で主演なんてあり得ると思わなかった。本当に夢のようでした。
ニューイヤーコンサートが好評だったんだろうな、というのも嬉しくて。
今回の来日に合わせて、日本のテレビ出演とか単独インタビュー記事とかもあって、嬉しかったですね。「スッキリ」はウェンツ瑛士さんのおかげか、「わかってる」という感じの扱いで良かったな…ラミンとデュエットのCould We Start Again?も良かったなあ…
こんな素敵なビデオも公開されてます!
 
全公演行ってやる!という勢いだったのですが、何と2週間以上の長日程。流石に4回までにしました(笑)
ただ、オリンピックと同時期の公演というのが気になっていて。オリンピックが中止か無観客だったら公演も中止か無観客配信では…と思っていたら、まさかのオリンピックは無観客だけど普通に公演という。楽しみだったけど正直渋谷に行くのは怖かったです。
実際、一部公演中止もありました。幸い私がチケット持っていた回で中止になったのは1回だけでしたが、楽しみにしていて観られなかった方もたくさんいるでしょう。
またコロナが落ち着いたら再演して欲しいですね。
でも今回のマイケルのジーザスが実現したのもコロナ禍のせいだよな…と思うとちょっと複雑ですが。その意味でも落ち着いた時にもう一度ちゃんとやって欲しいなという気持ちです。コロナじゃなかったらもっとチケット売れていたはずだし。
 
内容に入る前から再演の話をしてしまいましたが(^_^;)
このコンサート、コンサートと銘打っていて、キャストも皆ハンドマイクで歌いますが、全曲カットなしだし、普通の舞台とほとんど変わらない内容です。
衣装は現代風なラフなものですが、そういう舞台も多いしなあ。
コンサートらしく、手拍子できるのも楽しかったですね。話の流れでいうと、スーパースターははしゃいで見る気にはならないのですが、コンサートだからいいや、と(笑)ラミンも完全にコンサートモードだったし。
カーテンコールでもスーパースター歌ってくれたらな…って韓国版の観すぎ(^_^;)
今回もキャストの歌唱力も素晴らしく、JCSの名曲を素晴らしい歌声で聴けて、本当に幸せな気分でした…!
 
最初に観に行った日は、マイケルがセンターで歌っている!しかも日本の舞台で!というのが幸せすぎて、幸福感に包まれて最後まで観てしまいました。
なんか最初出て来た時満面の笑みで、ジーザスとしての演技なんだろうけど、観客に向かっての笑顔に思えて、(実際観客を民衆に見立ててた)マイケルのコンサートに来たような錯覚を覚えました(笑)
マイケルはさすがにジーザス役をやり込んでいて、役作りは完璧でしたね。インタビューシアトル版韓国版に自分の解釈を入れたジーザスになる、というようなことを言っていましたが、韓国で人気を博した冷静でカリスマなジーザスをベースに、もう少し人間的な弱さを加えたようなジーザスでしたね。
自分の運命を知り、受け入れながらも悲しいという…
鞭打ちの場面の最後、あれ鼻水出てる?と思ってオペラグラスで見たら、さめざめと泣いていて衝撃でした…!その後2回も泣いてたけど、最初に観た時が一番泣いてたな…
ただ、シアトルや韓国ではPoor Jerusalemやゲッセマネのリフレインが消え入るような悲しみに満ちていて胸に迫ったのですが、今回案外しっかり歌っていたような?私の妄想だったかな(^_^;) 
ジーザスが何を考えていたかはだいたい謎ですが、マイケルのジーザスは折々で微笑んでみたり険しい表情をしてみたりと色々な表情を見せていました。
どういう心境を表していたのかはやっぱり謎ですが(^_^;)彼なりの役の掘り下げの結果の演技で説得力があったし、どんな表情してるのか気になって目が離せませんでした。
しかし、改めて、マイケルは主演の器だなあと思いました。カーテンコールでアンサンブル一人一人を気にかけながらセンターでおじきするのを見てしみじみと思いました。
韓国では何度も主演級を見ましたが、日本で、インターナショナルなキャストの中で観ると、感慨深いというか。
こうして彼の主演が観られるのが韓国とか日本だけということについて考えさせられますね…(シアトルでは主演してましたけど)
太平洋序曲の香山はほぼ主演ですけど、あれもオールアジアンキャストだからだっただろうし…
これからまた韓国でも活躍するでしょうけど、日本にもまた来て欲しいですね。
 
ラミンのユダは、前回から思っていたのですが、歌がうますぎて物足りないという(^_^;)どんな音もさらっと歌いこなしてしまうので、曲の難易度がよくわからなくなる(笑)もっと高い音苦しそうにシャウトしたらいいのにとか勝手なことを思ってましたが、出ちゃうんだもん無理ですよね(^^;)
あとラミンユダなんかかわいいですね…前回もこんなだったっけ?マイケルのジーザスが毅然としてたからかなあ。ジーザスにすごく甘えている感じがしました。
スーパースターの時はすっかりコンサートバージョンで、観客と一緒に盛り上がろうとしてくれたし、アンサンブル一人一人と歌ってたし、本当にいい人だなあ…と思いました。最高に盛り上がりましたしね…!
 
藤岡正明さんのヘロデ王、今まで歌唱力よりも演技力、みたいなキャスティングがほとんどだったので(日本の話です)、どうなんだろう…と思っていましたが、いやあすごかったです。これでもかというくらい歌が上手くて、歌唱力で押し切っていたというか、圧倒されました。こういうアプローチもありか、と新鮮でしたね。
しかし、知ってたけど本当に歌上手いですよね。今回の強力なキャストの中で一歩も引けを取ってなかったのですごいなあと。
藤岡さんのHeaven on Their Mind聴いてみたいなあ。コンサートとかでやらないかな。
あと、このコンサートヘロデとピラトがセットの上の方にずっといて舞台を見てるのが面白いのですが、特にヘロデの様子を見てると面白いです。
今回最初はあまりヘロデの場所が見えなかったのですが、2回目の時はホザナで最初はアホみたいに嬉しそうに踊ってたのに途中で飽きてしまっていて面白かったです。3回目は最初から眠そうだった(笑)
関係ないけど前回のオケの木管の人が、自分の出番じゃない時ノリノリで手拍子してて面白かったなあ。
 
テリー・リアンがなぜかまたペテロという歌の少ない役でわざわざ来日してくれて、もったいないと思いつつも、見られて嬉しかったです。
彼は太平洋序曲に始まり、RENT観に行くと大抵出ていたので、結構観ていて、勝手に親近感が(^^;)アリージャンスももちろん観ましたよ。
今回はマイケルと兄・弟的な雰囲気で見られたのが良かったです。アリージャンスでは仲悪い役だったから。
 
そんな訳で久々に書いたけれど相変わらずだらだらととりとめもなく書いてしまいました。
最初の方でも書きましたが、また状況が落ち着いたら、このメンバーでもう一度再演して欲しいなと思います…!
 
ところで、韓国で8月27、28にマイケルとラミンのコンサートやるんですね…そりゃせっかくラミンが日本まで来たんだから、となりますよね…韓国のファンの人は今回日本に来られた人まずいなかったでしょうから。
いつもだったら絶対に行っていたのに、行けない…悔しいです。コロナめ…
前回のマイケル&ラミンのコンサートでもJCSのナンバー歌ってましたが、今回もやるんだろうな…
マイケルがパンフレットでジェンダー関係なくやってみたいロイド=ウェバー作品の役でエビータって言ってたので(チェじゃなくてエビータ!)そのあたりもやったりしてね…と思ったり。(ラミンがチェやってますしね…)行けないの余計悔しくなるからやめよう…
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J.R.R.トールキンのファンタジー世界

2019年11月04日 | 指輪物語&トールキン

2019.11.5追記あり
NHKカルチャー横浜の伊藤盡先生の特別講座に行ってきました。
実はエルフ語講座とか行ったことがなく、伊藤先生の講義は初めてでした。昨年の立教大学のジーメク教授の講義も面白かったですが、やはり日本語で聴けるのはありがたいですね…

最初のテーマは「地面の下に住んでいました…」
トールキンが採点していたテスト用紙に突然思いついて書いた「地面の下の穴の中に一人のホビットが住んでいました」という一節。
トールキンは手紙でも、「なぜあんなことを書いたのはわからない」と書いているそうですが、なぜ「地面の下に住んでいました」という文章が出てきたのか、というお話でした。
Hooker氏(この方ですかね)が、「ホビットが出版される以前なら、人々は『地面の下の穴に住んでいる』と言えば、新石器時代人を思い浮かべただろう」と言っているのだそうです。
19世紀終わりごろから一種の考古学ブーム?があり、新石器時代人が地中に穴を掘って住んでいたというような説もあったとか。トールキンもそのような話に興味があり、それが頭の中にあって、「地面の下の穴の中に住んでいた」というような言葉が出てきたのでは、というお話でした。
また、1932年のファーザー・クリスマスの手紙には洞窟の壁画が出てきますが(この年の手紙の絵、大作なんですよね)、これも19世紀から発見されてきた洞窟の壁画の影響を受けているのでは、と。
ちなみに壁画に出てくるマンモスが「オリファントみたいじゃないですか?」と話されてましたが、とすると映画のオリファントがマンモスの骨格に近いのは結構当たっていたのかな。アラン・リーはじめアフリカゾウぼい絵が多いですが…

Hooker氏は「森のウォーゼ(Wood Wose)」(ドルアダン)についても、「woodhouse(ウッドワーズ?)」という言葉から発想されているのでは、と書いているそうです。14世紀の文献に、ローマ神話のポーンのような半獣半人の生き物としての記述があるそうです。
トールキンは言語について調べているうちに色々と思いついたけれど証明できない=論文で発表できないようなことを創作物に書く傾向がある、と伊藤先生談。なんかとても親近感が湧きます(笑)やはり豊かな想像力がないとああいう物語は書けないですよね。
wood wose(森のウォーゼ)についても、イングランドにケルト人がやって来る前にそのような生き物がいたのでは、という証明できない事実を込めたものなのでは?ということでした。

次に映画「トールキン」でトールキンの部屋に貼ってあったルーン文字は何か?というお話。
公開後に早速ネット上でも話題になっていたようですが(私はついて行けないので読んでいません(^^;)、伊藤先生も配給会社から画像をもらって解読したそうです。
あのルーン文字で書かれている言葉はフリジア方言?で、内容は古英語?で書かれた格言詩が元で(この辺聞き違いかもです…)、努力をしないで無為に過ごしていると成功には間に合わない、というような意味だそうです。(伊藤先生の訳をさらに大胆に意訳しましたた…)
勉強部屋に貼るにはふさわしい内容だけれど、果たしてトールキンは実際にそういうものを貼っていただろうか?と(^^;)
2019.11.4追記この格言詩、フリジア方言(アングロ・フリジア語)で書かれたのが元のようです。古英語が出てきたのは、多分先生が解読するにあたって古英語に訳した方が意味がわかるから、だったのかと。
この詩についての詳細は公開当時に書かれたこちらの一連のツイートにあります。(丸面チカさんに情報提供いただきました)
2019.11.5追記前記のツイートは予告編がネットで公開された時点のものだそうです。仕事が早い…!

それから、「ホビット」での呼びかけ方について。
英語には二人称の尊称と親称の違いがないけれど、指輪物語追補編では、中つ国の言葉には尊称と親称があると記述があります。その中でホビットの言葉では親称と尊称が逆になってしまっているという記述が出て来ます。
英語のyouは、元は複数形で、単数の尊称にも使われていましたが、それが親称に使われるようになり、やがて尊称と親称の違いがなくなってしまったそうです。
追補編での記述は、今の英語に尊称・親称がないのは、ホビットの習慣を受け継いでいるから、という設定にしたかったからなのではないかとのこと。
英語にもかつてはthou,thy,theeという尊称があったけれど、だんだん砕けた言い方になり、現在でも方言で親称として使われている地方があるそうです。指輪物語でもテド・サンディマンがサムにtheeで呼びかけているけれど、これは明らかに砕けた言い方だそうです。

ちなみにホビットでビルボを運んだ鷲がビルボに話しかけるとき、チェコ語訳では尊称を使っているそうです。これはこの鷲がグワイヒアの命令でお客様を運んでいるからだと。
一方で、ビルボのことをウサギに似ているなど、ちょっと馬鹿にしたような言い方ともとれるので、砕けた親称の可能性もある、と。日本語訳は瀬田訳、山本訳ともに砕けた呼び方&話し方です。
ちなみにラテンアメリカスペイン語版を持っているので後で確認しましたが、親称になっていましたよ。(スペイン語版はほとんど親称なんですけど…)ドイツ語やフランス語はどうなっているのでしょうね。
また、スマウグがビルボに話しかける話し方は軍隊の上官の話し方なんだそうです。ビルボに対して「May I ask」などと丁寧に言っているけれど、あれは軍隊の上官っぽい話し方なんだそうです。確かにちょっと嫌味っぽい丁寧さですよね…

最後に「モールドンの戦い」について。
映画「トールキン」でトールキンがライト教授の前で古英語を朗読していると、第一次世界大戦が始まったという知らせが届き騒然とする、という場面がありますが(2回しか見ていないので記憶があやふやですがこんな感じだったでしょうか?)、ここで朗読してるのが、モールドンの戦いでイングランド軍の指導者が、負け戦に向かう兵士たちを奮い立たせるためにしたという有名な演説?なんだそうです。ちなみにこの戦いでイングランドは大敗を喫したそうですが。
戦争が始まる場面でそんな詩を使っていたなんて、鳥肌が立ちますね。でも誰が気が付いただろうという…伊藤先生も試写のあと配給会社の人に「これ解説ないと分かりませんよね!?」と言われたそうで。(解説は作ったそうですが、パンフレットには入れられなかったそうです)

最初にスライド上映の機材トラブルがあったのもあり、予定されていたエルフ語のお話は残念ながらカットになりました。
最後にカルチャーセンターの方が、「時間も足りなかったようですし、また先生をお呼びしたいと思います!」と言っていたので、きっとまたこのような機会があるのでは。盛況でしたしね。次回が(あれば)楽しみです。

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OSAMU METAL 80's 2019.9.15 初台DOORS

2019年09月16日 | 音楽(主に日本のHR?)
最近サボり気味だったオサメタ(というかオケの練習と被ることが多いんですが)、MAKE-UPの曲をやるというので行ってきました。
今年MAKE-UPが35周年ということで、何かやらないとダメだとSHARAさんに言われてやることになったとか。SHARAさんに感謝ですね…
詳しくはこちらの記事にあります。
今回の選曲は信夫さんと河野さんでやったとか。

というわけで、MAKE-UPの部分中心にちょこっとレポートです。ライヴレポすごい久々…(汗)

開演前のキーボードのサウンドチェックでGRAND PRIXのBodiesのイントロのコードを弾いてた気がするんだけど…音色も…伊藤さんが弾いたのかなあ。(幕が下りてたので誰が弾いてたかわからず)

最初3曲ほど演奏した後に、いきなりもうMAKE-UPコーナーに。
信夫さんがちょっと説明したあとに、河野さんに振って選曲の説明?を。
「今までよくやっていた不本意ながらMAKE-UPの曲とみなされている曲はやりません!」と言っていて、ペガサス幻想か?と思ったけれど結局やったので、じゃあRunaway-のことか…(^^;)
豊川さんと池田さんは行方不明というか連絡先わからないそうです。寂しい…

1曲目はLady Rosie。さすが順当な選曲。ライヴが始まるーという感じがする…(3曲しかやらないけど)
サビの河野さんのコーラスがなくて残念。熱唱してるところ見たかったな。
もっと懐かしい気持ちになるかと思っていたけれど、意外と普通に聴けた…信夫さんの歌はずっと聞けているし、全然衰えてないから、なんかいつもの感じで聞けてしまったのかも。キーボードもいつもの音だし…
選曲もあるかな。ギターもリズム刻むのがメインだし。これはもう1曲もそうですが。(というかMAKE-UPってそういう曲がほとんどか(^^;)ギタリストが作ってる割にはギター大人しめというか)

2曲目は意外な選曲でGet the Hero。再結成ライヴで、ラストの渋谷Egg-manの1曲目で初めてやって、うわーとなったのを思い出しました…
なぜか英語バージョンだったんですが、なんと日本語で歌うつもりでいたのに、プロンプターに英語が出てきたので英語で歌ったんだって(笑)ローディーさん間違えたのかわざとなのか…河野さんが「やるなあ~」とウケてた(笑)
そして河野さん「で、どっちで歌ったの?」って。歌詞聞いてないんだな~(笑)
でも私は日本語で聞きたかったな、正直なところ…

3曲目は結局ペガサス幻想。いつでも聞けるんだから違う曲が良かったなーというのが率直な感想です(^^;)

というわけであっさり短時間の35周年でした(^^;)

後の方で、SHARAさんが3日後が誕生日ということで、ケーキとプレゼントをもらって、皆でハッピーバースデーでお祝いしました。
なんと還暦だそうですよ…!還暦超えのミュージシャン結構増えてるけど、改めて年齢聞くとびっくりしてしまいますね~
「中学生の頃からギターが大好きで、30過ぎたら飽きるのかなと思っていたけれど、まだ大好きでやってます」というようなことを話していて、ちょっとじーん。
そして、そこまで音楽を続けられなかった人たちのことも考えてしまいました…

ちなみにオサメタの次回ライヴは1/12初台DOORSだそうです。

何はともあれ、SHARAさんが声をかけてくれて、そしてオサメタがライヴやっているからこそ実現したミニ35周年、SHARAさんにもオサムさんにも感謝しかないですね。
短時間でも、バンド演奏で聴けて嬉しかったです。
またどこかでMAKE-UPの曲が聴けることを祈りつつ…
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