弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

「ふるさと法廷」 大阪人は おばちゃん以外は 皆「無罪」

2009年08月16日 01時44分28秒 | テレビ
NHKが元気だ。「番組たまご」というプロジェクトがあるらしく、民放にはない新企画の番組を次々に世に問うている。
14日夜の「ふるさと法廷」もなかなか面白かった。
大阪人の特異な体質に被害に遭ったという他の都道府県民たちが法廷に訴え出たのだが、各国からの在日外国人6人からなる裁判員たちの評決は、全員一致で大阪「無罪」。
ただし、バイキング料理を持参したタッパに詰めて持ち帰ったり、駐車違反の反則金まで値切ろうとする「ナニワのオパチャン」についてだけは、全員一致で有罪だった。
さて、この番組企画が成立するかどうかは、他の都道府県についても同様のインパクのあるネタが収集できるかどうか次第であろう。

「NOVA」や「因幡の」 ならいざ知らず 「碧い」うさぎに 罪はない

2009年08月15日 00時35分13秒 | 世相
一般論だが、歌手や俳優が問題を起こしたからといって、過去の名曲やドラマまで一律に配信・販売停止にする必要があるのだろうか。
社会的に評価された作品は、既に作者や演者からは独立したものではないのか。
もちろん、今後は被疑者・被告人の出演作品でPRやCMを続けられなくなるのは当然だとしても。
私生活上の非行での懲戒解雇を当然視する昨今の風潮も含めて、この国の「社会的制裁」は度が過ぎる部分があると思う。
ちなみに、神話の「因幡の白うさぎ」では、ワニを騙して皮を剥がれたウサギでさえも、神様に同情されて救われる。

被告人から 手錠を外し 傍聴人には 紙手錠?

2009年08月14日 00時01分46秒 | 裁判
さいたま地裁での裁判員裁判にも傍聴希望者が大勢集まったが、行列はできなかったという。
抽選番号付きの傍聴整理券をリストバンド式にして並ばなくてもいいことにし、後刻掲示された当選番号を適宜見に来てもらうという方法にしたのだそうだ。ただし、リストバンドを外したら無効。
職員のアイディアだという。素晴らしい。
(写真)
六本木でのビールイベントで巻かれたリストバンド。
ただし、これは年齢確認済みを証明するためのもの。

新婚前夜に 「裁判員」の 弁護舞い込み 間が悪い?

2009年08月13日 00時46分59秒 | 裁判
東京地裁に次いで、さいたま地裁での裁判員裁判が終わった。
判決後の報道では、日本テレビの検察・弁護団への長期密着取材が光った。
弁護人は2人とも川越で顔なじみの弁護士で、特に間川弁護士は新婚の10日前に弁護人となり大忙しだったが、張り切って入念に準備されたそうだ。

法廷でも、キーワードは「間」だった。
猛練習をした陳述や尋問での「間」の取り方。
そして、裁判員制度の下では初の被害者本人への尋問では、弁護人が証言台の被害者に近寄り過ぎて、裁判長から「間」を取るよう注意される場面もあったという。

(写真)
裁判員制度の記念絵葉書の内「さいたま地方裁判所」

「アンタの魂胆 お見通しヨ」と ウチのカミさん 神がかり

2009年08月12日 00時13分19秒 | 夫婦
今年の「圓朝まつり」の都々逸の会の席題は「神」だった。
私も作ってみた。

窓をあければ 役所が見える そんなホテルに 前泊まり

2009年08月11日 17時54分24秒 | その他
翌朝の鉄道がきちんと運行するか心配な場合など、弁護士時代から前泊するように心掛けていた。
今日は夏休みの間の貴重な飯能出張所での調停開催日だったので、台風の動きを心配し、川越支部から帰宅せず飯能に直行して役所の向かいのホテルに前泊することにしたが、杞憂だった。
ちなみに、このような宿泊費は全て自腹である。それどころか、往路の交通費も、通常経路逸脱とされて、支給されない。
それにしても、明け方の地震には驚いた。弁護士時代に大阪で前泊した際、阪神大震災に遭遇してしまった悪夢を思い出した。
(写真)
ホテルの窓から見下ろす飯能出張所

罪証隠滅・逃亡のおそれ そんな見本は 見たくない

2009年08月10日 00時13分20秒 | 裁判
東京中日スポーツの三遊亭円丈のコラムに「裁判官の不祥事には驚かないけど、今回は驚いた」とあった(>_<)

女優は見事な 演技をするが なんで「だめんず・うぉ~か~」

2009年08月09日 01時39分32秒 | 世相
最近、東京新聞の連載コラムで、倉田真由美のエッセイが話題を呼んでいる。
私はダメな男が好きだ、私が養ってあげるんだ、と開き直れるなら、素敵なことだと思う。
それにしても、男を見る目の無い女優たちのスキャンダルが続いた。浮気、非行、ついには犯罪。そして、やっぱり離婚という結末。
なんで?と歎く真面目なもてない男たちは、少なくないだろう。

8×8(ハッパ)=64年がたった 「ハチ公」鋳潰す 戦さから

2009年08月08日 00時05分30秒 | その他
今日、8月8日、リチャード・ギアの映画「HACHI 約束の犬」が公開される。
渋谷のハチ公の銅像は、実は二代目で、初代は戦争中の供出で鋳潰されてしまったという。

実は昔は 裁判官も やっていました 記者会見

2009年08月07日 02時42分31秒 | 裁判
初の判決後に、裁判員の記者会見が行われた。とても建設的な改善意見なども聞けて、いい内容だった。
ただ、NHKでは普通に放送していたのに、民放では顔を映さないなど、やや、ちぐはぐな印象も受けた。最初は映像だけ、次いで記者クラブの要請により改めて音声も収録したという事情があったようだ。裁判員の記者会見は初めてだから、多少の迷走は仕方ないだろう。

裁判長のコメントも報道された。しかし、望むらくは、初めて裁判員と一緒に審理を経験した裁判官の側も、別に記者会見をした方が良かったと思う。

そんなことを提案する人がいなかったのかも知れない。およそ、担当裁判官の記者会見などあり得ないという先入観が支配的になっているのだろう。
しかし、実は先例がある。
本で読んで印象的だったのは、家永教科書裁判の最初の一審判決をした杉本裁判長の「現場教師の証言に感銘を受けた」旨の記者会見。
他に新聞で読んだのだが、四日市大気汚染公害の一審判決後にも、裁判官の記者会見が行われたそうだ。ちなみに、裁判長は弁護士任官者だったという(未確認情報)。

夢は開くが 評決いかに? 15、16、17年?

2009年08月06日 18時39分22秒 | 裁判
たまたま今週は夏休みだったので、初の裁判員裁判の4日間をNHK総合テレビで継続的に見ることができた。
正直言って、生きているうちに国民参加の裁判を見られるとは思っていなかったから、まるで夢のようだ。
第1号としては大成功だったと思う。

それにしても、懲役の求刑が検察官16年、遺族20年に対し、判決15年となったのは、どのような評決の内訳だったのか知りたいという気持ちは、皆さんにも残ったのではないだろうか。
個別の意見は明らかにできないとしても、裁判員と裁判官の意見の大勢が判明するように、評議の秘密(守秘義務)の例外を設けた方が良いと考えている。

思い付きだが、
日本裁判官ネットワークのホームページ
http://www.j-j-n.com/
とブログ
http://blog.goo.ne.jp/j-j-n/
とに「評決公表のアイディア」を連載しているので、ぜひご覧を。

口火を切るのは 勇気がいるが 慣れてしまえば おてのもの

2009年08月06日 00時05分26秒 | 裁判
注目を集めた裁判員からの質問。前日は1人だけだったが、一晩明けたら6人全員が代わる代わる質問をした。とても良かった。

法壇からの初めての尋問は、勇気がいるものである。
6年前の4月に弁護士から裁判官に任官した私も、東京高裁の法廷で初めて補充尋問をした時には緊張し、うっかり控訴人と被控訴人を取り違えてしまい、指摘されて訂正した。弁護士として法廷で数限りなく尋問を経験してきた者でさえ、そうなのである。
でも、おかげで度胸がつき、次回からは苦にならなくなった。今では補充尋問で何を尋ねようかと考えながら、弁護士の尋問を聞いている。

とにかく、普段の生活でしているように、疑問に思ったことは、結論に影響するかどうかなど考えないでどんどん質問した方が良いと思う。重要かどうかは聞いてみなければ判らない。私自身も些細かなと思った質問がきっかけで、新たな発見をした事件は何度もあった。

ちなみに、私が現在、さいたま家裁川越支部で担当している人事訴訟(主に離婚訴訟)では、既に「ミニ裁判員制度」とでもいうべき参与員制度が導入されている。
民間から任命された参与員2名と一緒に法壇から尋問もする。
夫妻双方の弁護士からの尋問が一段落したところで休廷にして評議し、参与員からもぜひ何か質問をと勧めるのだが、最初は固辞される方も少なくない。
しかし、いざ踏み切ると、とても良い質問をして下さることが圧倒的に多い。

(写真)
法務省の角の看板

坊主は屏風に 上手に描くが 下手に描けない 裁判員

2009年08月05日 02時13分39秒 | 裁判
下手に上手に描けないのが裁判員。
今回の裁判では、法廷画家たちは、過去に例のない苦労をしているようだ。
あまり上手に、写実的に描いてはいけないので。
下手をしたら、裁判員を特定してしまうことになるから。
(写真)
私の母の故郷の名酒「可。」(べし)のラベルの絵

「呼出し」無いのに 地裁に行って くじに外れて ホッとする

2009年08月04日 00時51分49秒 | 裁判
久しぶりに東京地裁に行ってくじ引きに参加した。学生時代以来と思う。
万一当たったらどうしようと思っていたので、外れてホッとした。
(写真)
日弁連の「サイサイ」の携帯ストラップ

裁判員には 黒ではなくて 虹の法服 着てほしい

2009年08月03日 00時30分59秒 | 裁判
いよいよ裁判員制度での初めての法廷が開かれる日を迎えた。
裁判員用の法服を作るという案も取り沙汰されたが、結局は立ち消えになり、それぞれ私服で法廷に出ることになった。
裁判員のテレビドラマ「魔女裁判」では、互いに好きな色の名をニックネームにして呼び合うという趣向があった。6色の法服を作って選んでもらうというアイディアもあり得たのではないだろうか。ゴレンジャーみたいになっても変かも知れないが。
ともあれ、裁判員に選任される方々には、裁判官のように黒一色の法服ではなく、虹のように多彩な意見を反映してほしいと願っている。
私も夏休み(有休)中なので、様子を見学したいと思っている。
(写真)
裁判員制度開始記念ポストカード