弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

一時停止が 審査に要るか? 判事は急に 代わらない

2009年08月27日 00時49分40秒 | 裁判
最高裁判所裁判官国民審査どどいつ(1)

選挙公報に遅れて、国民審査公報がようやく来たので、目を通した上で不在者投票に足を運ぶことにした。不在者投票所に行列が出来ているのは初めて見た。選挙結果が楽しみだ。

実は国民審査の不在者投票は、総選挙のそれに遅れて今週日曜日からしか出来なかった。フジテレビのニュース番組でも厳しく制度の不備を批判されていた。

公示日を待たないと、審査対象になる最高裁裁判官が確定せず、準備ができないから、というのが理由らしい。
しかし、これは最高裁裁判官の任命の実情に反する。
そもそも、新任が直前に決まることなど、あり得ない。現職が70歳の定年に達する日は分かっており、相当前から後任の人選がされ、任命の閣議決定がされているのが通例である。
敢えて言えば、可能性が皆無ではないのは、審査対象の裁判官が急に欠けるケースであろう。しかし、それは公示日以降も起こり得ることであり、審査対象者を除外するのは容易であろう。
むしろ、公示日にならないと誰が立候補するのか分からない選挙と違い、国民審査の対象裁判官はかなり早くから事実上確定しているのである。