きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

東日本大震災3年にして

2014-03-11 11:42:25 | Weblog
東日本大震災から3年(1)     (2014-03.11.)

東日本大震災から今日が3年目、各地で復興の掛け声だけは聞こえるが、未だに程遠いのが現実だ。津波と原発事故による被害で、自宅に住めず避難生活を続ける人が、岩手・宮城・福島3県で約26万7千人である。

中でも福島は東電の原発事故で、先の見通しの無い放射能との戦いに翻弄され帰還の悩みと不安、故郷喪失への絶望の悩みは深刻である。
今朝の各社の新聞報道は「震災3年を迎えて」の報道で1面トップは満載である。

復興で一番大切な事は、被害を受けた自治体の人口減少である。特に放射能汚染によって、故郷を離れた福島県では3割近い人が県外に出てしまっている。同じ震災でも神戸の時は被災者がすぐ戻り、其れだけに復興も早いが、東北地方は、従来からも人口が少なく過疎地で若い人は県外に出て、就職が安定すれば、地元へは帰ってこないのが普通ではないでしょうか。

今や、残っているのは、地元でしか仕事の無い農家と漁業関係、それに老人だけでしょう。只でさえ過疎地の東北が、若者から見放され、地方へ行くのは当たり前のことであります。

今朝の毎日新聞の6面に「大前研一さん」の記事が載っていたが、彼も原子力の技術者であるから、今回の災害検証に心を痛めている一人で、「教訓を生かさず、現状のままで再稼働しようとしている事は無責任だ」と言っている。

また、元3事故調査委員長「畑村洋太郎氏(政府事故調)」・「黒川清氏(国会事故調)」・北沢宏一氏(民間事故調)」の夫々が昨日開かれた記者クラブでの討論会で、「政府が原発再稼働に対し、今回の事故から何も学んでいない」と口を揃えて批判している。

いまだに、汚染水問題で、不安定状態を続ける福島第1原発の水漏れ事故は、近郊の漁業は無論のこと、県民の不安も益々つのるばかりである。
(えびなたろう)