きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

吊るし物をアンカーボルトで支えるのは無理

2012-12-12 11:50:22 | Weblog
吊るし物をアンカーボルトで支えるのは無理      (2012-12.12.)

山梨県大月市の中央自動車道・笹子トンネル事故で、米国の高速道路で06年に極めて似たトンネル天井板崩落事故が起き、独立行政法人が08年に調査文書を作成し国や高速道路各社に伝えて居た事が分かった。此れに対し国や中日本高速道路も把握していたが、その対策を取らなかった事を、専門家は批判している。

この種の事故は、本州と九州を結ぶ関門国道トンネルで07年に起き、その経緯を論文で把握している事が判明しており、道路管理者としての責任は厳しく問われる事に成りそうだ。

米国での事故は06年7月マサチューセッツ州ボストンでの事故で、トンネル最上部の内壁から吊るした鋼材で支える天井板(一枚約2トン)10枚が落下したと言う事故である。
原因は、内壁に穴をあけ流し込んだ樹脂接着剤で止めたアンカーボルトが天井板の重みに耐られず、抜け落ちたという物である。

この様な事故は、アンカーボルトの緩みが“即”抜け落ちると言う事故に直結しているだけに、天井板(約2トン)の様な重量物を吊り下げる構造には向かない様に思います。

チェック機能を十分に行っても、緩んだ時が“即”落下事故に結び付いている事が、目視は無論、打音検査にしても、全く意味を成さないのではないでしょうか。

従って、吊るし物に対しての強度をアンカーボルトの差し込みだけで支える工法は、向かないのではないでしょうか。
今後の問題を考える上では天井板重量を支える枠組みを飽く迄、地球の重力に抗した土台の上で受け、其れから吊るす金具で支える構造にしなければいけないのではないでしょうか。
(えびなたろう)