きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

トンネルの天井は落ちるべくして落ちる構造だ

2012-12-03 11:01:50 | Weblog
トンネルの天井は落ちるべくして落ちる構造だ       (2012-12.03.)

2日午前8時ごろ、山梨県大月市笹子町の中央自動車道・笹子トンネル(約4,7キロ)のコンクリート製の天井板が約110メートルにわたり崩落した。

この事故で、通過中の車3台(乗用車・トラック・ワゴン車)が天井板の下敷きになり一時火災の発生もあって、6人程度が下敷きになって居ると言う事である。

事故の起きたのは、笹子トンネル、大月側から1.7キロの地点で、天井板は幅5メートル奥行1.2メートル厚さ8~9センチ重さ1.2~1.4トンで上部の空間は喚起のためのダクトになって居て、左右の仕切りの壁板とも約270枚が崩落したと言う事である。

天井の構造はトンネル中央部の最上部から延びる釣り金具(長さ5.3メートル)で1.2メートル間隔で固定されており、これにより天井板が保持される様になって居る。
問題点は、この釣り金具であるが、トンネル最上部に穴をあけアンカーボルトで、固定して吊っている。当然吊る為の保持力は、天井板の重さを考えて、安全性は十分取っていると思われるが、経過年数が、35年間と聞く、その間一度も取り替えて居ないと言うから、相当な経年劣化が有るものと思われるのは当然である。

中日本高速道路会社の説明では、点検は年1回の定期点検と5~10年ごとの詳細点検を実施しており、最近では9月に詳細点検をし「異常なし」だったと言う。

詳細点検とはどの様な事をするのか、天井のダクト内に入って点検するのかと思いきや、双眼鏡によを目視検査だと言う。これでは全く分からないのは、当然で、35年も経てばアンガーボルトは緩み、金具は錆びる事も考えられる、特にその釣り金具に全ての重力が掛かる構造では、経年劣化来れば崩落するのは当たり前の事である。国土交通省にも相当な技官が居そうなものだが、この様な構造を許していた事にも大きな責任があると思います。

トンネル天井の釣り金具は、アンカーボルトで留めるのではなく、トンネルの左右の点と最上部の点を結んだ、三角形の枠を作りその枠を1.2メートル間隔に取り付け、それで天井板を保持する構造にしなければ、とても危なくてその下は通れません。

日本の高速道路のトンネルは同じ構造になって居るものが他にも沢山あると言われている。早急に手直しする事が必要で、明日にも何処かの天井が落ちるかもしれない事を思えば何を置いても急いで遣って欲しいと思います。
(えびなたろう)