きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

笹子トンネルより深刻な老朽インフラ

2012-12-09 10:21:50 | Weblog
笹子トンネルより深刻な老朽インフラ        (2012-12.09.)

中央高速道路の上り線で、天井が崩落した事は、天井からの釣り金具が、わずか16ミリのアンカーボルトを埋め込み、それで保持していた事は、工事完成直後の強度では、十分であっても、地下水による膨張・凍結、更に腐食や振動等で経年劣化し、何れは抜け落ちる事故に遭遇する事は非常に高い可能性を持っている。地球の重力に抗して、重さ2.5トンの天井板を吊り支えて居る事は、当然の事故として厳重なチェックが必要である。

そのチェックが、目視だけに頼って、35年間、その間に「打温」チェックもやったと言うが、叩いて音質が変わる様では、既に緩んでいる事を示す物で、吊り金具としては既に用をなさない事であります。アンカーボルトと言う物は、其の上に積み重ねる構造物には、緩みを発見しても、直ちに締め直せば、其れで事故は防げるが、釣り金具としては、それで十分な予防処置では有りません。

しかも、その後の調査によると、同じような設計で、全国の高速道路で40本、国道で9本もあるとの事で、一斉点検は容易な事ではありません。

更に、総務省によると、耐用年数(50年)を越えた橋は、現在全国で8%で、20年後には
53%に成ると言われている。同じくトンネルは18%から46%になると言われている。
従って、これら老朽化による社会資本の維持・更新は必要な資金は今後急カーブで上昇して行くと予想される。

国土交通省では、「長寿命化修繕計画策定事業」を策定し、自治体による橋梁の点検・修繕作業を後押ししている。工事・修繕は、事故が起きてからするのではなく。事前に行うチェックが適正かどうかを検証し、先端技術を活用して、事故の起きる前に対処できる研究と対策を強く求めたいと思います。
(えびなたろう)