きまぐれ発言

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野党の出方が注目される10月国会

2010-09-23 07:06:05 | Weblog
野党の出方が注目される10月国会       (010.09.23.)

菅内閣の新たな出発の最初は、10月国会である。その最初にぶつかるのが景気対策にかかわる補正予算の成立が心配されるところである。

野党第一党の自民党は、就任挨拶に訪れた菅総理に初っ端から「補正予算を巡る事前協議には応じられない」と強行姿勢を示している。
話し合いの中身もまだ提示しないうちから、話し合いに応じないとは、困ったものである。自民党内では、政権奪取を求めて、とりあえず一刻も早い衆議院解散総選挙を求める声が強く、菅政権をつぶしに掛かっている、其れによって、自民党の政権復帰を望んでいるのである。

しかし、今の一般国民は、自民党をどう思っているのだろうか。民主党が参議院選挙に敗退した事で、自民党の人たちは、自党に人気が戻ってきたと思うのは大変な勘違いで、あれだけ民主党がチョンボを重ねて、鳩山政権が辞任しても、「政治と金」の問題で、小沢氏の対応が国民から嫌われていても、国民からの信頼を其の分、減らしてはいるが、決して自民党の人気が上昇した事ではありません。

その理由は、自民党の体質が旧態自民党と変わらないからである。今回党三役の顔ぶれを一新し、幹事長に石原伸晃氏、総務会長に小池百合子氏、政調会長に石破茂氏が就任した事は若返りを見せた布陣ではあるが、古い自民党的政治から脱皮した姿勢は全く見えて来ない。

政党への支持を示す比例代表の得票は民主党の方が上回っており、世論調査でも民主党が第1党の支持を得ていると言うことは、国民はまだまだ自民党の政権復帰を望んでいないのである。
この様な状態で、衆議院解散総選挙を実施すれば、自民党に対する、国民の期待はますます低下し、二度と浮上するチャンスは得られない政党に成り下がってしまう事でしょう。

現在の国の状況は危機的状況で、社会補償問題、財政金融問題、失業対策と雇用問題、その他外交問題も山積しており、国を挙げての打開策を講じる必要に晒されているのである。

この様な時こそ、野党第1党として責任ある行動を示すときで、話し合いの対応を拒否する姿勢は、ますます、国民の信頼を低下させるもので、「ねじれ国会」の状況下では、拒否を続ければ、簡単に解散総選挙に追い込む事は出来ると思われる。

しかし、問題は、其の状況を国民はどう判断するかに全ては掛かってくるのである。
自民党の生きる道は、解散総選挙に持ち込む事より、民主党と正々堂々、政策上での優位を競い、国難を救う、意欲を示す事が、国民の信頼を勝ち得る唯一の方法である事を肝に銘じるべきである。
(えびなたろう)