きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

「政治と金」

2010-09-02 11:09:43 | Weblog
「政治と金」     (010.09.02.)

「政治」は“権力”であり「金」は人間の“欲望”である。普通、人は、権力と金に惑わされ人間としての人道的な常識を平気で踏みにじってしまう事がある。

弱肉強食の社会は、権力と金力があれば、怖いものなしで、横暴な振る舞いをしても回りはその力に屈服してしまう傾向にある。

しかし、民主主義の社会は、権力もなく、金力もない人間でも一人の人間として人権を尊重し対等に発言する権利を持っている。従って、お互いの話し合いという物を何よりも尊重する社会である。

菅総理の「最小不幸社会の確立」と言う哲学は、誰でもが持っている、不幸な物を最小限に止める社会にしようと言うもので、弱肉強食とは反対に弱者の救済に重きを置くという考え方からの発想である。

小沢氏の考え方は、今日までの彼の経歴を見る中では、権力と金力の信奉者で、政治を田中角栄氏や金丸信氏に教育を受けただけに、権力と金には執着すところが非常に強い、彼は権力維持のために幹事長と官房長官の職を手中に収める事に執着したのも、金と権力の集中する所だからである。

今度の選挙で「政治と金」の疑惑については「検察が捜査をしても何も出なかったではないか」と言っている、それは、秘書が3人も起訴されていて、本人が知らぬ、存ぜぬ、の一点張りで通せば、秘書と本人の間で、隔壁が出来秘書は罪人、本人は真実を語らない限り絶対起訴されない事を経験し、知っているからで、検察もグレーな疑惑は残るが起訴できないと言っている。

その様な場合はどの様にすれば良いのか、それは疑惑のある人には潔白では無いのであるから、権力と金に拘わる職務から外れてもらう事である。

その意味で、幹事長職を辞任したことは、ある意味では“けじめ”をつけた事に解釈されたのであるが、今回の代表選挙は、“けじめ”と思っていた辞任を全く無視して、何の疑いも無かったが如くに立候補した事である。小沢氏の倫理感は旧自民党時代の感覚をそのまま引き継いでおり、これが民主党のクリーンなイメージを汚しているのである。

彼の幹事長時代、公共工事の受付や陳情は「幹事長室」一本に絞り此処に権力を集中し、政治献金も受付窓口にした事でも伺われる。

参議院選挙も、新人候補を自分が選定し選挙資金を自分が出したように振る舞い新人議員は小沢氏のお陰で議員になった様に思っている人が多い、そして、小沢氏に反対する人は、昨日まで副幹事長であった人でも「首」にされると言う恐怖政治を敷いている。やる事は密室で、金と権力(人事)がすべて取引の材料にしており、議員に取っては恐怖の政治に、発言も封じられているのである。

この点が、唯一菅総理と小沢氏の異なる所であって、言っている事は良い事ばかりを並べているのである。

「国民主体の政治」と言いながら、世論調査の結論を示すとあれは間違っているとか、マスコミの操作だとか、国民の誤解である。と言い放っている。
そして、小沢氏に靡いている、議員は、彼の権力と金力の“とりこ”になっている人で、その行動や言質は、常時監視され、チェックされたりして、独裁国家北朝鮮の強権政治下に置かれている姿そのものである。

彼は、都合が悪くなれば、「雲隠れ」するし、「説明」は絶対にしない、密室や、陰で、事を行いオープンにする事を極度に嫌っている。

口では、菅総理に「協力する事は当たり前で、拒否したことは一度もありません」と言っておきながら、それなら何故菅さんが小沢氏に会いたいと頼んだときに会わなかったのか、重要な会議を欠席したり、最初の「事業仕分け」作業に新人議員を引き上げさせたあの行為は何故行なったのか。

鳩山内閣の失態は、幹事長として、何故首相に協力して遣らなかったのか。等々である。
政治を国民のために、国民の意思を充分考えて、密室ではなく、オープンな話し合いの中で、何故遣れないのか、その辺が変わらなければ、旧態自民党政権時代と何も変わらない事である。

首相が短期間で変わる日本の政治は、国際社会から大変信用を欠いている。何故1期が終わるまで待てないのか、菅内閣の遣る事を阻むのか、どうしても首相を変えてまで、自分が出なければいけないのか、其のあたりが、国民に明確な理由がわからない、ただ、検察審査会の「起訴相当」を封じ込める手段として遣ろうとしているとしか思えないのである。

若しそうだとすれば、とんでもない、自分の事しか考えない国賊であると言わざるを得ない。

小沢氏の性格は、自民党で言えば、小泉首相に似ている所がある、どちらも奇人で、横暴ぶりは相当なものだが、陰湿な所が疑惑の塊になっている。またそれが国民から嫌われる最大の原因になっている。

どうしても首相になりたいのなら先ず国民からの人気を取り戻し、菅総理の1期か2期が終わってから、立候補したら如何でしょう。
(えびなたろう)