きまぐれ発言

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イラン国会議長アリ・ラリジャニ氏の来日

2010-02-28 13:08:13 | Weblog
イラン国会議長アリ・ラリジャニ氏の来日       (010.02.28)

イランのアリ・ラリジャニ国会議長が来日し昨日(27日)長崎氏の原爆資料館を視察し原爆落下中心碑に献花をした。献花後原爆資料館を視察し、「被害の大きさは前例のないもので、核兵器を持つことは全人類の脅威になる」と語った。

イランの核の問題は米欧との関係が今ひとつ上手く行っておらず、米欧はイランの核兵器開発の疑惑を指摘し、IAEA(国際原子力機関)の報告書についても、ラリジャニ議長はIAEAの姿勢を批判している。

イランと米国の関係は、昔は石油に代わる燃料として原子力エネルギの開発にアメリカも原子力技術を支援していたのであるが、イランの王政が変わり、アメリカもブッシュ大統領時代になって、「悪の枢軸」とまで関係が悪化してしまったのである。

そして、現在はアフマディネジャド大統領時代になり未だにアメリカに屈服した態度を取らないイランを敵視した姿勢を継続している。

問題の焦点は、「核開発」の問題であるが、イランは核の平和利用の為に開発を主張するが、アメリカの疑惑は、核兵器の開発の疑いが強く、如何しても“そり”が合わないようである。欧米諸国はアメリカに合わせているだけで、此の辺の話が上手く行けば平和な関係が保たれるとのである。

今回の議長訪日は、イランと日本の関係が、比較的良好であることから、日本の働きかけによって、米欧との関係の良化を計るもので、岡田外相とも24日に都内のホテルで協議したようである。

ラリジャニ議長は、「あらゆる大量破壊兵器は破棄されるべきだ」と言う考えを披瀝しており、オバマ大統領の「核兵器なき世界」を表明している考えに共通するものである。

そして、「IAEAや米欧の言う核兵器開発の可能性を疑うのであれば、何処の国も可能性は持っている。IAEAは政治的圧力によって立場や姿勢が変わる」と批判している。

今年から、日本の天野之弥氏がIAEAの事務局長に就任されたから、一層イラク問題はじめ、「核兵器の無い国」の思想的連携を強化する事を提唱して、日本も其の仲介役を果たす努力をしては如何でしょうか。
(えびなたろう)