ある日のこと。
「業務連絡、業務連絡。グロッサリーの鈴木さん。8番レジまで!」
この店内放送は、紛れもなく、店長の声である。
いったい、何、なに、ナニ
バックに居た私は、相当、あせった。
バックから売り場への通路は、いつもの倍の長さに感じられた事は、言うまでもないだろう。。
「8番レジだって!」
カトちゃんが、なぜか、面白そうに声を掛けてきた。
売り場への道のりを小走りに急ぐ私に向かって・・・
応援ありがとうよ、カトちゃん!
バックから売り場への扉を勢いよくパッと開いた。
私の視界には、 「こっち、こっち!」 と、焦った様子で手招きする岸辺さんの姿が飛び込んできた。
いったい、ナニが起こったというのだ!?
「私が店長に頼んで呼んでもらったんよ。アラビア語みたいな言葉でしゃべる外人さんが二人、来ていて、訳、分からないから」
なるほど、中東の男性二人が、酒コーナーで、何やら怪しげな雰囲気で話しこんでいた。
「サケは、どれ?一番、おいしい酒は、どれか、教えろ!」
結構、ドスがきいた迫力ある話し方である。
イスラム教徒じゃないの?酒でもワインでも、アルコールは、だめでしょ?と、いってみる。
「構わない」と言う返答であった。
私、酒は全く駄目、飲めませんの。
北海道フェアの事例もあるため、お酒に詳しそうな、店長を呼んだ。
店長は、ただ、一言。
「分かりません!」
私、通訳。"I don`t know!"
一同、し~ん。
店長=
わたし=
客ふたり=
店長が沈黙を破った。
「一つだけ、言えるのは・・・。
当店で、一番、売れているのは、これです」
店長は、そう叫ぶと、一歩、前へ、歩み出た。
大柄のアラブ人に負けない、迫力で迫ったのだ。
「OH! REALLY? THANK YOU!」
アラブ人男性は、迷わず、店長お勧めの品をかごに入れたのである。
さすが店長 尊敬。
今日、学んだこと
「どれがか?」と、問われたら、
「当店の売れ筋商品は、これだ」
と、自信を持って叫ぼう。
大事なのは、言葉より、ボデイ ランゲージ
伝えたい、という心