3月2日(火) 生ゴミを有機肥料に
地域のNPO、花と緑の会の会員になっていることから、某メーカーで開発中の、生ゴミ処理機(愛称 エコロ○○○)の、試用モニターを引き受けることとなった。期間は、昨年の12月10日から、凡そ2ヶ月間で、今年の2月12日に終了した。
この装置は、一般家庭の台所で出る生ゴミを、微生物の力で肥料化するもの。形状は、屋根が付いた小型の犬小屋のように可愛いいもので、ルーフバルコニーの一角に設置した。屋根を開ければ、中に、丸いドラムがセットしてあり、ドラムの中に、微生物を混ぜた土が入っている。毎日、屋根を開き、更にドラムの蓋を開けて、生ゴミを適量づつ投入する。蓋と屋根を閉めて、ハンドルを回し、土と生ゴミとを攪拌すれば、その日の作業は終了する。
通常の生ゴミでも、大根の切れ端やみかんの皮などは、大きいままだと肥料化しにくいので、細かく千切る。魚の骨や玉子の殻は、少し時間がかかる。ビニールや、紙類は入れてもダメなので、分別が、結構面倒である。
ドラムの構造の関係で、ドラムの蓋が開きにくくなったため、1月下旬に、一度、オーバーホールしてみた。ドラムの中の、肥料化したものを外に出してみたが、冬場のため、微生物の活動は少し鈍くなってはいるものの、結構、肥料風になっているようだ。又、匂いは殆ど無かったが、夏分なら、臭気が問題になるかも知れない。
2月12日に、メーカーの担当者が、装置の回収のため来宅した。最終的に、トロ箱一杯の有機肥料が得られた。
頼まれたアンケート用紙に、使った感想や意見を書き、手渡したが、その際、この種商品の利用の魅力などについて、以下のような意見交換をさせて貰った。
本装置を利用する場合、初期投資は、現状では買取で4万円位になるようで、一寸考えてしまう。焼却炉の関係から、生ゴミの減量が問題になっている自治体では、この種装置に、補助金を出しても良い、というところもあるようだ。仮に半額補助が出れば、個人負担は2万程度だ。更に、今後、メーカー側で、機材費などのコストダウンを行い、実質負担額が1万円位の普及版にしたいと言う。今年中には、商品化したいようだ。装置の耐用年数が、10年程度と考えると、このレベルならば、考えてもいい負担と言えようか。
一方、ランニングコストだが、数ヶ月に一度必要となる、ドラムに入れる土と微生物は、通信販売形式で、自宅に送り届けてもらう案が有力という。1回2千円程度ならば、OKだろう。
装置を手に入れ利用する、動機付けは、どうなるだろうか。規模にも依るが、一般家庭で、園芸や野菜栽培を行うのに必要な肥料を、購入する場合よりも、本装置で生ゴミから作る場合の方が安い、といった経済比較は無理だ。ホームセンターなどで、市販の肥料は、安価で手に入る。一方、本装置で得られる肥料は、コストと手間暇が掛かる割りには、有機肥料ながら、そう多くは無い。
又、装置の処理容量の関係で、毎日家庭で出る、生ゴミの中の一部しか、肥料化できないとともに、ゴミ全体に占める、生ゴミの割合はかなり小さいので、一般ゴミや生ゴミの減量効果もそう大きなものではない。
昨今は、地球環境の改善を目指すエコ活動として、CO2削減が喫緊の課題だ。家庭向けでは、住宅用の太陽光・太陽熱発電が喧伝されている。この場合、初期コストは大きいのだが、得られる電力量が目に見え、売電も出来るなど、経済比較が、比較的わかりやすい。
一方、人気のエコカーも、初期コストは高価だが、燃費の良さから、ガソリン消費量の節減効果も大きく、経済比較がやりやすい。
家庭生活レベルでも、小まめに電気のスイッチを切る、などが言われ、スイッチ毎に、CO2の削減量が分かるなど、最近は目に見える工夫が行われている。
一方のゴミ問題、身遠い問題でもあるCO2削減に比して、こちらは、身近な問題だ。どの自治体も、ゴミの処理に頭を痛めており、ゴミの回収がストップして、街中がゴミだらけになってしまった、某国のニュースは記憶に新しい。食品の保存、加工技術が進み、生活の利便化が進展したために、最近は、生ゴミが減り、包装等のラップやトレイなど、プラスチック系ゴミが、非常に多くなっている。
このような状況下で、一般家庭での生ゴミの肥料化は、経済比較する程のレベルにはならず、ささやかなものだ。動機付けとしては、経済性ではなく、あくまでも、持ち出し覚悟での、社会的なエコ活動への参画、ということになるのだろうか。
地域のNPO、花と緑の会の会員になっていることから、某メーカーで開発中の、生ゴミ処理機(愛称 エコロ○○○)の、試用モニターを引き受けることとなった。期間は、昨年の12月10日から、凡そ2ヶ月間で、今年の2月12日に終了した。
この装置は、一般家庭の台所で出る生ゴミを、微生物の力で肥料化するもの。形状は、屋根が付いた小型の犬小屋のように可愛いいもので、ルーフバルコニーの一角に設置した。屋根を開ければ、中に、丸いドラムがセットしてあり、ドラムの中に、微生物を混ぜた土が入っている。毎日、屋根を開き、更にドラムの蓋を開けて、生ゴミを適量づつ投入する。蓋と屋根を閉めて、ハンドルを回し、土と生ゴミとを攪拌すれば、その日の作業は終了する。
通常の生ゴミでも、大根の切れ端やみかんの皮などは、大きいままだと肥料化しにくいので、細かく千切る。魚の骨や玉子の殻は、少し時間がかかる。ビニールや、紙類は入れてもダメなので、分別が、結構面倒である。
ドラムの構造の関係で、ドラムの蓋が開きにくくなったため、1月下旬に、一度、オーバーホールしてみた。ドラムの中の、肥料化したものを外に出してみたが、冬場のため、微生物の活動は少し鈍くなってはいるものの、結構、肥料風になっているようだ。又、匂いは殆ど無かったが、夏分なら、臭気が問題になるかも知れない。
2月12日に、メーカーの担当者が、装置の回収のため来宅した。最終的に、トロ箱一杯の有機肥料が得られた。
頼まれたアンケート用紙に、使った感想や意見を書き、手渡したが、その際、この種商品の利用の魅力などについて、以下のような意見交換をさせて貰った。
本装置を利用する場合、初期投資は、現状では買取で4万円位になるようで、一寸考えてしまう。焼却炉の関係から、生ゴミの減量が問題になっている自治体では、この種装置に、補助金を出しても良い、というところもあるようだ。仮に半額補助が出れば、個人負担は2万程度だ。更に、今後、メーカー側で、機材費などのコストダウンを行い、実質負担額が1万円位の普及版にしたいと言う。今年中には、商品化したいようだ。装置の耐用年数が、10年程度と考えると、このレベルならば、考えてもいい負担と言えようか。
一方、ランニングコストだが、数ヶ月に一度必要となる、ドラムに入れる土と微生物は、通信販売形式で、自宅に送り届けてもらう案が有力という。1回2千円程度ならば、OKだろう。
装置を手に入れ利用する、動機付けは、どうなるだろうか。規模にも依るが、一般家庭で、園芸や野菜栽培を行うのに必要な肥料を、購入する場合よりも、本装置で生ゴミから作る場合の方が安い、といった経済比較は無理だ。ホームセンターなどで、市販の肥料は、安価で手に入る。一方、本装置で得られる肥料は、コストと手間暇が掛かる割りには、有機肥料ながら、そう多くは無い。
又、装置の処理容量の関係で、毎日家庭で出る、生ゴミの中の一部しか、肥料化できないとともに、ゴミ全体に占める、生ゴミの割合はかなり小さいので、一般ゴミや生ゴミの減量効果もそう大きなものではない。
昨今は、地球環境の改善を目指すエコ活動として、CO2削減が喫緊の課題だ。家庭向けでは、住宅用の太陽光・太陽熱発電が喧伝されている。この場合、初期コストは大きいのだが、得られる電力量が目に見え、売電も出来るなど、経済比較が、比較的わかりやすい。
一方、人気のエコカーも、初期コストは高価だが、燃費の良さから、ガソリン消費量の節減効果も大きく、経済比較がやりやすい。
家庭生活レベルでも、小まめに電気のスイッチを切る、などが言われ、スイッチ毎に、CO2の削減量が分かるなど、最近は目に見える工夫が行われている。
一方のゴミ問題、身遠い問題でもあるCO2削減に比して、こちらは、身近な問題だ。どの自治体も、ゴミの処理に頭を痛めており、ゴミの回収がストップして、街中がゴミだらけになってしまった、某国のニュースは記憶に新しい。食品の保存、加工技術が進み、生活の利便化が進展したために、最近は、生ゴミが減り、包装等のラップやトレイなど、プラスチック系ゴミが、非常に多くなっている。
このような状況下で、一般家庭での生ゴミの肥料化は、経済比較する程のレベルにはならず、ささやかなものだ。動機付けとしては、経済性ではなく、あくまでも、持ち出し覚悟での、社会的なエコ活動への参画、ということになるのだろうか。