ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

「メガネ屋」の親父に勧められても。

2022-12-03 06:46:13 | 日記
眼科に行く・行かない、私の迷いです。
白内障の治療を受けるか、否か。
眼科の医師からは、手術治療を以前から奨められています。
でも、日常的な不都合は限定的で許容できる範囲内にありましたから、治療は伸ばし延ばしになっていたのです。
それに、「コロナ」が治まってから対策を考えようとの思惑もあり今に至っています。

ここにきて、文字がかなり見にくくなって来ました。
『灯火親しむの候』なのに。
小さな文字は疲れるので文庫本等はかなり以前から避けてはいます。
やっぱり眼科へ、と思うのですが、友人、先輩で白内障の手術を受けた方の複数人が、その後の不調を訴えています。
眼内に組み込むレンズの選択が誤った、とかボヤいているのです。
そんなこともあって、眼科に行くことをためらっている私。
メガネなら新調しても「合わない」からといって、外すこともできますが、手術で眼内に組み込まれてしまえばそうもいかないことでしょう。
そんな、グチグチしている自分に嫌気を抱きながら過ごしています。

白内障とは無関係ですが、若いころ書いた「メガネ」考的な拙い詩です。

  『メガネ屋』
  
  青い空と 平和なふるさとが見たいといったら
  メガネ屋め
  時計の針を左回しに回し続けろと言う
  何回も何回も 数えきれないほど回し続けたら
  芒の野原が見えてきて
  男どもは戦いに駆り出され
  毒の無い野草は 子供らが根こそぎ喰ってしまったが
  青い空は そこにあった

  針を回し続けていくと
  地割れの畑で 太陽が目をむいている
  身売りされた娘の涙を集めてさえ
  地は乾ききって潤わない
  山あいでは
  石地蔵が黙って犇めいている

  地蔵の目が濡れているのは
  間引かれた赤ん坊の涙
  瞳の奥を覗きこんだら
  賽の河原で童たちが小石を積んでいた

  石地蔵の涙でレンズを作り
  メガネ屋の店先を眺めてみたら
  親父め
  手広く商売を広げていて
  兵器や DNAの罐詰などを並べ
  平和と 青い空をお望みなら
  時計の針を右回しに回し続けろ などと奨めている

視力は測れます。
でも、遠い未来などは勿論、明日のことさえ見通すことなどできない私です。
「めがね」をかけても見えません。
「メガネ屋」の親父に勧められても。
コメント
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