blogギター小僧の径

ギター小僧の私生活

あけました!平成30年

2018年01月01日 | 日記
今年80歳になる昭和13年生まれのお袋は、2007年3月21日に高血圧で倒れたことがある。また2011年には4月3日に救急車で順天堂大学医学部附属練馬病院に運ばれた。脳梗塞だった。古い人間なんで、救急車を呼ぶなんてと断っていたみたいだが、居合わした弟が救急を呼んだ。大変危険な状態だったが、4月11日に退院することができた。

そして、去年の8月6日の日曜日寝ていると朝8時過ぎに親父から電話がかかってきた。胸が痛いと言っていたが次第に眠り出し大いびきをかくようになったお袋を不審に思った親父が救急を呼んだ。メチャクチャ早く到着してくれて家から一番近い練馬光が丘病院に搬送された。ぼくが大急ぎでたどり着いたのが9時半ごろ。10時から手術をする手はずになっていた。手術前のお袋に会うことができたが、子どものように怯えていた。

親父と弟と一緒に看護士から10時から4時間ぐらいかかる大手術と説明された。病名は大動脈解離。大動脈の内側に亀裂が入り、その裂け目から血液が大動脈の壁を裂いて壁内に流れ込む病気とのことだ。おそらく前の2つの病気も関連しているのだろうと思われる。手術はそうとう難しいもので生存率も高くなく20〜50%だと聞かされた。たとえ生きることができたとしても後遺症が残る可能性が高いという。それは植物状態なのか言語障害なのか半身不随になるのか? どうなるのかわからないが、ぼくたち3人は相当な覚悟をした。

待合室はなく廊下のソファーで待機することになった。適宜食事などしていいとのことだったが、誰か必ずソファーにいてほしいとのことだった。病院内のコンビニでおにぎりやサンドイッチを買い待ち続けた。昨今の病院には喫煙所というものがなく、弟と代わる代わる病院の敷地外に出て一服して戻るという状況だった。親父は緊張してるからと何度もなんどもトイレにいくという有様だった。

4時間ということだったが結局5時間かかり、15:00過ぎに執刀医の先生から話を聞くことができた。とりあえず手術は成功したという説明とどういう手術をしたかという説明を受けた。ICUの中に入ることができ、人工呼吸器をつけた寝たままのお袋を見送り3人で帰宅した。

緊急手術をした6日は日曜だったため、翌日7日に会社を休んで入院手続きのために再び病院に赴いた。手続きしたあとICUのお袋に会うことができた。すこし話すことができたが、まだ頭が朦朧としているようでまともな会話はできなかった。長居すると疲れてしまうだろうということで早々に引き上げた。朝方は看護士と会話ができたそうだ。夕方親父がひとりで行ったときはだいぶ話せるようになったいたみたいだ。

お袋は後遺症を心配することなく回復に向かっていた。しかし逆に親父のほうが参ってしまったようだ。心配なので9日の夜、仕事帰りに親父の様子を見に行った。血圧が上がって苦しくなってしまってかかりつけの主治医に血圧の薬を特別に処方してもらっていた。お袋のほうは10日にはICUから一般病棟に移ることができた。11日に見舞いに行ったが元気そうだった。ふだんはそんなことを言うようなキャラクターではないのに6人部屋のウザさをしきりに訴えていた。その後親父から電話がかかってきて、本人がどうしても6人部屋に我慢ができないので個室に移してもいいかという内容だった。とりあえずカネの心配はしなくていいので本人の希望通りにしてあげれば、と答えでんわを切った。16日に個室に移って、20日に様子を見に行った。そうしたら6人部屋のときのようにずっと病院の不満を口にしていた。ドアのすぐ前が食事の搬出口で食事時になるとガラガラうるさいとか看護士の会話がうるさい等々……。はやく退院したいとしきりに訴える始末。常に物事を我慢するタイプのお袋なのにヘンだなと思っていたんだけど、調べてみると大量の薬を摂取のせいか錯乱状態になって看護士に暴言を吐いたりする事例はよくあることのようだ。

しかし病院側も回復を確信したらしく早くも24日に自宅に帰ることが許された。たぶんこんな早くの退院は珍しいのではないだろうか? 急性大動脈解離を発症した人の約2割は病院に到着する前に亡くなってしまうという。お袋の場合は、家からクルマで2〜3分のところに練馬光が丘病院があったこと、その病院にこの病気の権威がいたことが幸いした。この偶然がなければ昨年末に喪中ハガキを出しているところだった。最近でいえば、11月16日に首都高速でハザードランプをつけ停車していた車内で死んでいるのが見つかったアンパンマンのドキンちゃんの声優鶴ひろみも死因は大動脈解離だった。57歳。彼女もはやく見つかりいち早く病院に搬送されていれば助かったかもしれない。

とまあ、今日ひさびさに実家に帰ってお袋の回復ぶりを確認してきた。今年はいいことがありますように!