golf130のクラシックお笑い原理主義

オッサンのしがない日常や妄想話とその日聴いた音楽。

ヤナーチェク「弦楽四重奏曲第1~2番」、ドヴォルザーク「糸杉」より、ニュー・ヘルシンキSQ.

2013-01-10 00:14:17 | Weblog
今日は遅くなったので簡単に。

ニュー・ヘルシンキ四重奏団(WARNER CLASSICS盤)

ヤナーチェクに関しては、確か「タラス・ブーリバ」と「シンフォニッタ」の1枚しか持っておらず、正直あまり興味の無い作曲家でした。

しかし、庄司紗矢香さんのコンサートでヴァイオリン・ソナタを聴き(http://blog.goo.ne.jp/golf130/e/fa8462ad5fe059319cfa32c238c01d7c?guid=ON)、以来ちょっと気になる存在でありました。

昨日、タワレコのワゴンセールを漁っていたら、何とこのディスクが190円!

こりゃ、買わない訳には参りません。

弦楽四重奏曲の第1番は、「クロイツェル・ソナタ」の副題で、ベートーヴェンの「クロイツェル・ソナタ」に触発されて書かれたトルストイの同名小説に触発されて書かれたという「風が吹けば桶屋が儲かる」的作品。(ちょっと違うような…)

第2番は、「内緒の手紙」の副題を持つ作品。

どちらも、ショスタコーヴィチやバルトークの弦楽四重奏曲に連なる雰囲気があって私にとってストライクゾーンの作品でした。

ヤナーチェクも色々聴いてみないといけませんね。

「糸杉」は、ドヴォルザークが自身の若き日の歌曲集を弦楽四重奏用に編曲した作品。全12曲ある中からここでは2、3、11、7、12番の5曲が抜粋されています。

もとが歌だけあって、ドヴォルザークらしい親しみ易く美しいメロディで是非全曲を聴いてみたいものです。

演奏もスッキリ美しく、190円とは思えない掘り出し物でした。

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モーツァルト「ミサ・ブレヴィスK49,65,140,220《雀のミサ》、教会ソナタK144,224」P.ノイマン

2013-01-08 23:35:32 | Weblog
正月明け2日目の出勤日でしたが、昨日から少し忙しく、正月気分はすぐに吹っ飛びました。

まあ、めちゃめちゃ忙しいという状態ではないからちょうど良い出だしかなと思います。

アニェス・メロン(ソプラノ、K49)、アン・モノイオス(ソプラノ、K65,140,220)、エリーザベト・グラーフ(アルト)、オリイ・プファッフ(テノール)、フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒ(バス)、ペーター・ノイマン指揮コレギウム・カントゥジアヌム、ケルン室内合唱団(EMI盤)

1.ミサ・ブレヴィス ト長調K49
2.ミサ・ブレヴィス ニ短調K65
3.ミサ・ブレヴィス ト長調K140《田園のミサ》
(教会ソナタ第4番 ニ長調K144を挿入)
4.ミサ・ブレヴィス ハ長調K220《雀のミサ》
(教会ソナタ第7番 ヘ長調K224を挿入)

モーツァルトの小ミサ4曲。

何れも、キリエ、グローリア、クレド、サンクトゥス、ベネディクトゥス、アニュス・デイの各曲から構成。

なお、後半2曲はグローリアとクレドの間に教会ソナタが挿入され演奏されています。

「雀のミサ」は、サンクトゥスとベネディクトゥスに、鳥のさえずりを思わせるヴァイオリンのキュンキュンといった音が入っていることからそうあだ名されているそう。愛らしい響きで印象に残ります。

K49は、モーツァルト12歳頃の作品ですし、他の3曲も20歳迄に書かれた曲。

初期作ゆえ、習作的に捉えられることもあるかと思いますが、いやいやどうしてどうして。

何れもなかなかに魅力的な音楽。

後年の傑作群とはまた違った味わいで、金管の響かせ方やメロディラインにどこかバロックの香りを残しており、後の作品とは違った様式感です。

古楽器によるスッキリ美しい演奏が、それをより際立たせています。

「モーツァルトの初期作品を聴く面白さ」って、この辺りにあるのだと思い至る。

当り前の事ではありますが、モーツァルトの短い生涯の中でもその時代時代の音楽様式が投影されているということ。

ふと、昔どこかで読んだ「個体発生は系統発生を模倣する」といった生物学の法則(?)を思い出す。

調べたら、「反復説」と言うのだそうですが、例えば人間が産まれる過程を考えると、受精してから魚類に似た特徴を持つ段階、両生類に似た特徴の段階、原始哺乳類的段階を経て、ヒトの形態を獲得する、これは進化して人類が生まれた過程と似ているという説。

現代作曲家のAさんは幼少の頃は中世の様式の音楽を書いていたそうです。それが歳を経るに連れ、ルネサンス様式、バロック様式、古典派、ロマン派を経て、無調、12音、トータルセリーの音楽と変遷し、晩年はちょっと落ち着いた作風になったそうです。(そんなアホな)

冗談はともかく、作曲家の作風の変化は、個人的な成長、熟成といった変化と時代的な様式の変化の重畳されたものなのかな、なんてちょっと思いました。

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メンデルスゾーン「交響曲第3番《スコットランド》、第5番《宗教改革》」ムーティ

2013-01-07 22:59:26 | Weblog
今日から会社。

日本国内におりながら「時差」で、朝起きるのが辛かったですが、特に眠くなることもなく1日過ごすことが出来ました。

何しろ、冬休み中とは起床時刻が5~6時間違いましたからね。

昨夜もなかなか寝付けず、その割に夜中に目覚めてしまい、昨晩の睡眠時間は極少でしたが、1週間強の寝溜め効果でしょうか。

そして、職場の方々と飲みに行き、それでも早目に帰宅したところ。

リッカルド・ムーティ指揮ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(EMI盤)

数多い交響曲の中でも特別好きな一曲が「スコットランド」。

昨日、給油ついでに立ち寄ったブックオフで見付けたディスク。交響曲第3~5番と序曲集の2枚組で250円。

ブックオフの250円や500円物は、組枚数とは関係無く値付けされているのでは?、と時々思います。

有り難きこと。

さてこの曲、LP時代クレンペラー盤が刷り込み。

CDでは、カラヤン、アーノンクールなどを聴いておりました。

クレンペラーの凄い名演とはタイプが異なりますが、これらもまた素晴らしい演奏でした。

若き日のムーティの録音らしく、生気溌剌として、スコットランドの曇り空ではなく、イタリアの陽光を思わせるよう。

ちょっと曲のイメージと違うところもあるが、メンデルスゾーンの美しい旋律をたっぷりと歌わせるところはムーティらしく、これはこれで聴き応えある演奏です。

力のこもった情熱的な「宗教改革」の方がよりムーティ向きでしょうか。

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リスト「ピアノ・ソナタ、灰色の雲、凶星!、悲しみのゴンドラI、リヒャルト・ワーグナー」ポリーニ

2013-01-04 22:25:59 | Weblog
昨日は、お墓参りと初詣で浅草へ行きました。

墓参を終え浅草寺に向かいましたが、参拝者の長蛇の列。

多数の警察官の方の誘導で順番待ちしての参拝。

列の最後尾もだいぶ先のようですし、結局参拝は断念。

昨年は何とか行けたのですが…。

写真は、仲見世通りと浅草寺。

マウリツィオ・ポリーニ(ピアノ)(Deutsche Grammophon盤)

1.ピアノ・ソナタ ロ短調
2.灰色の雲
3.凶星!
4.悲しみのゴンドラⅠ
5.リヒャルト・ワーグナー-ヴェネツィア

慣れる迄は取っ付きの非常に悪かったピアノ・ソナタ ロ短調。

ライナー・ノーツにも、ハンスリックの「ほとんど演奏不可能な、音楽の乱暴である。私はいまだかつて、支離滅裂な要素がこれほど抜け目なく厚かましくつなぎ合わされたものを聴いたことがなかった」という酷評(1881年2月28日付「新自由新聞」)が紹介されています。

否定的な論調ではありますが、「支離滅裂な要素がこれほど抜け目なく厚かましくつなぎ合わされたもの」というのはなかなか言い得て妙。多様な要素が混ざったこの曲の性格を上手く表しているように感じます。

当初は馴染め無かったこの曲も、ひとたびリストにハマるや、なかなかクセになる音楽。

時々、聴きたくなります。

1楽章で複雑な構成のこのソナタを。

ポリーニの怜悧な演奏は、この曲のニヒルな性格を際立たせており、最初に聴いたのがもしこの演奏だったら、よりこの音楽が取っ付き悪いものだったかもしれません。

しかし、この曲に馴染んでから聴くと、この作品の性格に非常にマッチした演奏に思えます。

それにしても、不思議な音楽だと思います。ロマン派なのに華やかさとは縁遠いし、何より全体に暗い。

暗い中に、ふっと美しいフレーズが散見されるのが何とも魅力的。

惹き付ける引力の強い音楽です。

晩年の調性の怪しさを孕んだ4曲も、暗い色調ながらもリストの前衛的性格が伺え、興味深く聴きました。

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オッテ「響きの書」ラート

2013-01-01 23:07:06 | Weblog
新年明けましておめでとうございます。

本年も宜しくお願い致します。

実家に行って酔って帰る途中ですが、年始ダイヤで終バスが思いの外早く終わったのが想定外。

カミサンと娘は車で早めに帰って正解。

私は、駅迄歩き&駅から歩き。

ラルフ・ファン・ラート(ピアノ)(NAXOS盤)

店頭で見付け、前々から気になっていたハンス・オッテ(1926~2007)の「響きの書」。

メシアンの傑作「オルガンの書」に似たタイトルに惹かれて手に取ってみたら、帯に「同世代の作曲家…シュトックハウゼンやメシアン、ナンカロウ、ライリー、ライヒ…を積極的に紹介した」なんて事が書いてある。

挙げられている5人皆凄い作曲家だと思いますが、特にメシアン、ライヒは大好きですし、ナンカロウにも強く惹かれます。

この一文に加え、「ドビュッシーでもなく、メシアンでもなく、ナイマンでもない、永遠に続くかのような不可思議なピアノの響き、ひたすらそんな音と向き合う67分。これは素晴らしい体験です」とある。

これは、是非とも聴いてみたくなりますね。

先日、タワレコのセールで少し安くなっているのを見付け購入しました。

ミニマル系で穏やかな曲調。

一つも違和感無いながらも何とも不可思議で美しい響きの連続。

限りない美しさに満ちていますが、願わくば関東の晴天の下ではなく、日本海側の天候で聴きたい。

はらはらと雪降る中、この曲を聴いたらどんなに美しきことか。

トンネルを抜けるとそこは響きの書の世界だった…。

そんな言葉も違和感無く響く癒し系の美しい音楽。

1時間を超える大作ながら、12のパートに分かれていて退屈せず聴けます。

新年に相応しい静かで美しい音楽。

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