いつもの日曜日の様にゴルフスクールに行き、帰路歩いていると携帯に電話が掛かって来ました。
ところが、エコーが酷くて話づらく不快。
○○です。
あっ、どうも、こんにちは。
あっ、どうも、こんにちは。(ちょっと遅れて、少し小さくなった自分の声が聞こえる)
たまに経験する現象だけれども、今日は特に酷かったですね。
---
ちょっとこれ高過ぎるんじゃない。
じゃあ、ここは思い切って2割引きでどうでしょうか?
ちょっとこれ高過ぎるんじゃない~。
えっ、まだ高いって仰るんですか~?これじゃ、こっちは鼻血も出ませんよ。じゃあ、一体いくらだったら買って頂けるんですか?
あと、1割は引いて貰わないとね。
えっ、あと1割ですか~。分かりました、清水の舞台から飛び降りたつもりで…。
あと、1割は引いて貰わないとね~。
それはさすがに無理ですよ。代わりにスーパーメタボ解消薬をおまけさせて頂きますから。
もうちょい、おまけしてよ。
じゃあ、これが最後、ハイパービタミンCも付けちゃいます。
もうちょい、おまけしてよ。
お客さん、もういい加減勘弁して下さい!!
電話のエコーで、相当しつこい、嫌な奴になっちゃう可能性もありますね。
イングリート・シュミットヒューゼン(ソプラノ)、チャールズ・ブレット(カウンターテナー)、ハワード・クルック(テノール)、ペーター・コーイ(バス)、フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮シャペル・ロワイヤル、コレギウム・ヴォカーレ(Harmonia Mundi France盤)
以前も書いていますが、バッハのカンタータは宝石箱だと思っております。
美しい旋律の宝庫ですし、声楽と器楽の織り成す色彩の数々。
その全てが大傑作ダイヤモンドという訳ではありませんが、ルビーやオパールなどそれぞれが個性的な光を放つ魅力的な作品群。
大好きなバッハ作品のジャンルの中で、作曲家を代表するものは何かと問われたら、迷わずカンタータを挙げますね。
素晴らしい作品がザクザクあることは勿論、バッハの日常を最も投影しているからでもあります。
急がしい日常の中で、短期間に作曲しなければならなかったことも多いようで、器楽曲や自身の他カンタータから一部を転用することもあり、とても「人間臭いバッハ」を垣間見ることが出来るのです。
こんな素晴らしい作品群であることは、遥か昔大学時代から気付いていたのですが、財政上の問題とついつい色々な曲を聴きたくなってしまい、LP時代を入れても200曲以上あるカンタータの内、ディスクを購入出来たものはまだ一部に過ぎません。
CDも安くなって来ているので、何とか全曲制覇せねば。手始めに一昨日BCJの10枚BOXを一つ購入しました。これも楽しみに聴いて参ります。
今日はヘレヴェッヘの演奏で2曲。
78番はコンパクトながらキリリと引き締まった作品で、教会カンタータの中でも傑作に挙げられる一つ。私にとっても昔から馴染みの作品です。
ドラマの開始を感じさせる素晴らしい盛り上がりを見せる冒頭合唱、バロックチェロの小刻みな伴奏に載って歌われるソプラノとカウンターテナーの生気に満ちた2重唱。宗教曲であることを忘れ、例えばモーツァルトの「コジ・ファン・トゥッティ」の中のアリアの一つでもあるかの様な錯覚さえ覚える蠱惑的なデュエットであります。
そして一転、テノールの劇的なレチタティーヴォ、美しいオブリガートフルートを帯同したテノールの高揚感あるアリア、緊迫感から安らぎに変化するバスのレチタティーヴォ、オーボエのオブリガートが大活躍するオーボエとバスの二重協奏曲かとさえ思うアリアを経て、終曲の確信に満ちたコラール。
全曲弛緩すること無く展開される傑作カンタータであります。
一方の198番、今まであまり真面目に聴いて来なかった曲ですが、これは凄い!
受難曲のテイストではないか。30分ちょっとの曲であるにも関わらず、マタイにも通じる深い内容の作品。
ただ聴き流すことも多かった音楽を、記事にするため多少はきちんと聴くようになったのもブログの効能。
この曲は実際、消失したマルコ受難曲にも転用されたとも伝えられているそう。
ザクセン選帝侯妃の追悼の為に書かれた曲で、内容的にはレクイエムとも言える作品。
厳密には教会行事の為のカンタータでは無いので、世俗カンタータに分類されることも多いようです。
まず、冒頭の合唱が凄い。魂をガツンとわしづかみされる気が致します。押しては返す波の様な曲調ですが、波がこちらに迫って来る時の迫力。静かな表現なだけに却って恐ろしいまでの迫力です。
そして、オーケストラが不安感を掻き立てるようなソプラノのレチタティーヴォとアリア。
警告音の様なフルートを伴うカウンターテナーのレチタティーヴォ。対照的に安寧に満ちたカウンターテナーのアリア。力強くリズムを刻むリュート伴奏も良いですね。
オーボエとファゴット伴奏によるテノールのレチタティーヴォを挟んで第1部を締め括る壮麗なコラール。
第2部は哀調を帯びたテノールのアリアで開始されます。フルート、オーボエ、リュートなどと弦楽器の伴奏が曲を盛りたてます。
バスの優しいレチタティーヴォを経て、終曲のコラール。マタイテイストがまた戻って来ます。
いや~、これは素晴らしい傑作カンタータですね。
マタイを聴きたいんだけどとても時間が取れない、といった時の代替にさえなりそうです。これは何とも素晴らしい曲を再発見致しました。
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ところが、エコーが酷くて話づらく不快。
○○です。
あっ、どうも、こんにちは。
あっ、どうも、こんにちは。(ちょっと遅れて、少し小さくなった自分の声が聞こえる)
たまに経験する現象だけれども、今日は特に酷かったですね。
---
ちょっとこれ高過ぎるんじゃない。
じゃあ、ここは思い切って2割引きでどうでしょうか?
ちょっとこれ高過ぎるんじゃない~。
えっ、まだ高いって仰るんですか~?これじゃ、こっちは鼻血も出ませんよ。じゃあ、一体いくらだったら買って頂けるんですか?
あと、1割は引いて貰わないとね。
えっ、あと1割ですか~。分かりました、清水の舞台から飛び降りたつもりで…。
あと、1割は引いて貰わないとね~。
それはさすがに無理ですよ。代わりにスーパーメタボ解消薬をおまけさせて頂きますから。
もうちょい、おまけしてよ。
じゃあ、これが最後、ハイパービタミンCも付けちゃいます。
もうちょい、おまけしてよ。
お客さん、もういい加減勘弁して下さい!!
電話のエコーで、相当しつこい、嫌な奴になっちゃう可能性もありますね。
イングリート・シュミットヒューゼン(ソプラノ)、チャールズ・ブレット(カウンターテナー)、ハワード・クルック(テノール)、ペーター・コーイ(バス)、フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮シャペル・ロワイヤル、コレギウム・ヴォカーレ(Harmonia Mundi France盤)
以前も書いていますが、バッハのカンタータは宝石箱だと思っております。
美しい旋律の宝庫ですし、声楽と器楽の織り成す色彩の数々。
その全てが大傑作ダイヤモンドという訳ではありませんが、ルビーやオパールなどそれぞれが個性的な光を放つ魅力的な作品群。
大好きなバッハ作品のジャンルの中で、作曲家を代表するものは何かと問われたら、迷わずカンタータを挙げますね。
素晴らしい作品がザクザクあることは勿論、バッハの日常を最も投影しているからでもあります。
急がしい日常の中で、短期間に作曲しなければならなかったことも多いようで、器楽曲や自身の他カンタータから一部を転用することもあり、とても「人間臭いバッハ」を垣間見ることが出来るのです。
こんな素晴らしい作品群であることは、遥か昔大学時代から気付いていたのですが、財政上の問題とついつい色々な曲を聴きたくなってしまい、LP時代を入れても200曲以上あるカンタータの内、ディスクを購入出来たものはまだ一部に過ぎません。
CDも安くなって来ているので、何とか全曲制覇せねば。手始めに一昨日BCJの10枚BOXを一つ購入しました。これも楽しみに聴いて参ります。
今日はヘレヴェッヘの演奏で2曲。
78番はコンパクトながらキリリと引き締まった作品で、教会カンタータの中でも傑作に挙げられる一つ。私にとっても昔から馴染みの作品です。
ドラマの開始を感じさせる素晴らしい盛り上がりを見せる冒頭合唱、バロックチェロの小刻みな伴奏に載って歌われるソプラノとカウンターテナーの生気に満ちた2重唱。宗教曲であることを忘れ、例えばモーツァルトの「コジ・ファン・トゥッティ」の中のアリアの一つでもあるかの様な錯覚さえ覚える蠱惑的なデュエットであります。
そして一転、テノールの劇的なレチタティーヴォ、美しいオブリガートフルートを帯同したテノールの高揚感あるアリア、緊迫感から安らぎに変化するバスのレチタティーヴォ、オーボエのオブリガートが大活躍するオーボエとバスの二重協奏曲かとさえ思うアリアを経て、終曲の確信に満ちたコラール。
全曲弛緩すること無く展開される傑作カンタータであります。
一方の198番、今まであまり真面目に聴いて来なかった曲ですが、これは凄い!
受難曲のテイストではないか。30分ちょっとの曲であるにも関わらず、マタイにも通じる深い内容の作品。
ただ聴き流すことも多かった音楽を、記事にするため多少はきちんと聴くようになったのもブログの効能。
この曲は実際、消失したマルコ受難曲にも転用されたとも伝えられているそう。
ザクセン選帝侯妃の追悼の為に書かれた曲で、内容的にはレクイエムとも言える作品。
厳密には教会行事の為のカンタータでは無いので、世俗カンタータに分類されることも多いようです。
まず、冒頭の合唱が凄い。魂をガツンとわしづかみされる気が致します。押しては返す波の様な曲調ですが、波がこちらに迫って来る時の迫力。静かな表現なだけに却って恐ろしいまでの迫力です。
そして、オーケストラが不安感を掻き立てるようなソプラノのレチタティーヴォとアリア。
警告音の様なフルートを伴うカウンターテナーのレチタティーヴォ。対照的に安寧に満ちたカウンターテナーのアリア。力強くリズムを刻むリュート伴奏も良いですね。
オーボエとファゴット伴奏によるテノールのレチタティーヴォを挟んで第1部を締め括る壮麗なコラール。
第2部は哀調を帯びたテノールのアリアで開始されます。フルート、オーボエ、リュートなどと弦楽器の伴奏が曲を盛りたてます。
バスの優しいレチタティーヴォを経て、終曲のコラール。マタイテイストがまた戻って来ます。
いや~、これは素晴らしい傑作カンタータですね。
マタイを聴きたいんだけどとても時間が取れない、といった時の代替にさえなりそうです。これは何とも素晴らしい曲を再発見致しました。
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仮に、他の曲が全然なくても、カンタータだけでバッハが好きなのは変わらないと思います。
15~(長くても)30分ほどで聴けるので、日常的に楽しめるのもいいですよね。
以前「今、会社の昼休みにバッハのカンタータを聴くのが楽しみで」と言ってる人がいたんですが、そういう聴き方ができるのも便利だと思います。
コメント有難うございます。
仮に教会カンタータだけしか現存していなかったとしても、バッハは超偉大な作曲家だし、最も好きな作曲家であることに変わりが無かったと思います。
確かに会社の昼休みにも聴ける長さですね。
しかし、クラヲタであることを職場でカミングアウトしていない私には出来ませんなあ(笑)。
もっとも、イヤホンで聴いていたら、「どうせまたカラオケの新ネタでも仕込んでいるか、漫才でも聞いているんだろ」と思われるのがオチかもしれませんが(爆)。