「ジョジョ」で有名な荒木飛呂彦先生のチーフアシスタントを務めていた、三部けい先生が描くミステリーサスペンス漫画。

「僕だけがいない街」
作者:三部けい
出版社:KADOKAWA
掲載誌:ヤングエース
発表号:2012年7月 -
巻数:既刊6巻(続刊中)



売れない漫画家・藤沼悟は、「再上映(リバイバル)」と呼んでいる特殊能力を持っていた。
その能力は、直後に起こる「悪いこと(事件・事故等)」の原因が取り除かれるまで、
その直前の場面に何度もタイムスリップしてしまうというものだった。
自分の意思とは関係なく発動する上に、能力が発動した結果「マイナスだったことがプラマイ0になる(悪いことが発生しなくなるだけ)、
もしくは自分にとってマイナスになる(未然に防ごうとした結果、自分が労力を使う)」というこの能力に不満を持ちながら、
悟はピザ屋のアルバイトをこなす日々を過ごしていた。(Wikiより抜粋)
ここだけ見ると、未来に起こる悪い出来事を未然に防ぐ超能力ヒーローが活躍する話に見えるのだが
本作はヒーローものではないし、超能力バトル漫画でもない。
ミステリとサスペンスの漫画である。
主人公の悟は持ち前の正義感から行動を起こす人間なので、他人から見ればヒーローと言えるが
葛藤する心理描写が多かったり、他人との関わり合いの中で自分を見詰め直し成長していく様が描かれたりしている。
どちらかと言うと、ヒューマンドラマの色が強いシナリオだ。
そんなドラマチックな物語の中で、本作最大の見所は、先の展開を予想させない斬新なシナリオにある。
「ミステリ」や「タイムリープ」を題材にした作品はありふれているが、本作は切り口が一味違う。
ネタバレ防止の為、詳細は書かないが、真犯人は割と分かり易い。
悟には「再上映(リバイバル)」という能力(自分でそう呼んでいるだけ)のおかげでアドバンテージがあるのだが
予想外の展開でピンチに陥り、悟も読者もはらはらしてしまう。
登場人物といっしょに真犯人を推理するだけでもミステリ作品として楽しめる。
街に潜む殺人鬼の影に恐怖するサスペンスとしても楽しめる。
謎解き以外にも、「友情」や「家族愛」といった心に響く物語がとても丁寧に描かれていてヒューマンドラマとしても楽しめる。
一つの漫画作品の中で、様々な魅力が贅沢に詰め込まれている。
そして、やっとのことで真犯人と対峙しても、物語はまだ終わらない。
まさかの展開で、第2部スタートと言わんばかりのとんでもないシナリオだ。
正直、ここまで先が気になる漫画は読んだことがない。
大袈裟に聞こえるかもしれないし、まだ完結していない作品を評価することは難しいのだが
今のところ俺の中では最高傑作と言っていい。
2016年には実写映画化、アニメ化が決まっており、話題になる可能性が高い。
今のうちにチェックしておくことをオススメする。
僕だけがいない街(1) (角川コミックス・エース)

「僕だけがいない街」
作者:三部けい
出版社:KADOKAWA
掲載誌:ヤングエース
発表号:2012年7月 -
巻数:既刊6巻(続刊中)



売れない漫画家・藤沼悟は、「再上映(リバイバル)」と呼んでいる特殊能力を持っていた。
その能力は、直後に起こる「悪いこと(事件・事故等)」の原因が取り除かれるまで、
その直前の場面に何度もタイムスリップしてしまうというものだった。
自分の意思とは関係なく発動する上に、能力が発動した結果「マイナスだったことがプラマイ0になる(悪いことが発生しなくなるだけ)、
もしくは自分にとってマイナスになる(未然に防ごうとした結果、自分が労力を使う)」というこの能力に不満を持ちながら、
悟はピザ屋のアルバイトをこなす日々を過ごしていた。(Wikiより抜粋)
ここだけ見ると、未来に起こる悪い出来事を未然に防ぐ超能力ヒーローが活躍する話に見えるのだが
本作はヒーローものではないし、超能力バトル漫画でもない。
ミステリとサスペンスの漫画である。
主人公の悟は持ち前の正義感から行動を起こす人間なので、他人から見ればヒーローと言えるが
葛藤する心理描写が多かったり、他人との関わり合いの中で自分を見詰め直し成長していく様が描かれたりしている。
どちらかと言うと、ヒューマンドラマの色が強いシナリオだ。
そんなドラマチックな物語の中で、本作最大の見所は、先の展開を予想させない斬新なシナリオにある。
「ミステリ」や「タイムリープ」を題材にした作品はありふれているが、本作は切り口が一味違う。
ネタバレ防止の為、詳細は書かないが、真犯人は割と分かり易い。
悟には「再上映(リバイバル)」という能力(自分でそう呼んでいるだけ)のおかげでアドバンテージがあるのだが
予想外の展開でピンチに陥り、悟も読者もはらはらしてしまう。
登場人物といっしょに真犯人を推理するだけでもミステリ作品として楽しめる。
街に潜む殺人鬼の影に恐怖するサスペンスとしても楽しめる。
謎解き以外にも、「友情」や「家族愛」といった心に響く物語がとても丁寧に描かれていてヒューマンドラマとしても楽しめる。
一つの漫画作品の中で、様々な魅力が贅沢に詰め込まれている。
そして、やっとのことで真犯人と対峙しても、物語はまだ終わらない。
まさかの展開で、第2部スタートと言わんばかりのとんでもないシナリオだ。
正直、ここまで先が気になる漫画は読んだことがない。
大袈裟に聞こえるかもしれないし、まだ完結していない作品を評価することは難しいのだが
今のところ俺の中では最高傑作と言っていい。
2016年には実写映画化、アニメ化が決まっており、話題になる可能性が高い。
今のうちにチェックしておくことをオススメする。
僕だけがいない街(1) (角川コミックス・エース)
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