*いつも見ていた風景。甲(かぶと)山です。形がカブトに似てるからとも、頂上に神功皇后がカブトを埋めたから、とも。
このところ、諸事諸々あって旅日記が進みません。3月28日ことです。
福山駅から井笠バスで50分、井原という町に入ります。兄夫婦のウチの世話になります。
私が育ったのは、隣町の西江原(にしえばら)という町です。小田川にかかる日芳橋を渡れば西江原です。50年前とかわらない山が目に飛び込んできます。
山とはいえない里山です。もっともその頃、里山という言い方はありませんでしたが。
*変わらぬ橋、日芳橋です。
*このあたりで育ちました。もっともっと家は少なかったのですが。
里山を歩きながら、なんともいえない安らぎを覚えました。今、東京郊外で普通に暮らしていて、それはそれで生活ですが、なんとはなしに忘れていたことを思い出しました。
ここで走りまわっていた頃には、思いもしなかったけど、けっこう大事なものがあったのだなあ、と。今、すっかり失くしてしまっています。
今住んでいるのは埼玉県郡部、決して都会ではありません。同じような田園地帯ですが、関東平野のど真ん中、山、坂のないどこまでも平坦な地域なのです。
なんの意味もなそうな小さな山、里山がほしかったのです。
その里山には、賀山(かやま)というハッピーな名がついています。
*地べたに転がってる石にも注連縄です。子どものころには踏んづけたかもしれません。が、ここは、何かしら特別な思いの聖地?でした。摩利支天という呼び名に摩訶不思議を感じていました。
*こんな風にのぞいたことはありませんでした。社は立て直されていたのかもしれません。
【おまけ】
*兄夫婦が訪ねたのは、この賀山が気に入って住み着いて工房を開いたという、なんと言うのか、木地師・塗師さん。お椀・お盆などの作品で、中央で名の知れたアーティストさん。いやぁ職人ですよ、と。
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