千駄木をぶらぶら、“虫と詩人の館”に (2006.10.1)

2006-10-01 19:09:05 | Weblog

“しばらくJAZZを聞いていないSWINGに行きませんか”とメールが入った。“う~~ん………!”
9月30日土曜日、久しぶりの東京。夜の飲み会だけに使うのはもったいない。

何十年と乗ってきた東武電車だが、3,4年ご無沙汰していると、乗り換えの春日部駅でわけがわからなくなった。いったいどの電車が、北千住に早く着くのかわからない。今は急行が快速より遅いなんて信じられない。勝手に逆にするなんて! 到着時間の差を気にするほど、急いでいるわけでもないのですが。昔からの習慣です。

この頃、千駄木界隈をぶらぶらすることが多い。下町の波長が合うトシになったのだろう。ここに、虫・虫採りのエッセイ上で旧知の、いや埼玉大学の奥本大三郎先生の“詩人と昆虫の館”ができたと知った。この3月頃のこと。
知り合いの虫好きと行きたいなと思っていたのだが、ひとりだけです。
西日暮里駅から不忍通りに出て、今一番御ひいきの古本屋“古書ほうろう”の所から、狸坂を登ればすぐだった。

ようこそファーブルと昆虫の世界へ。母子が二組ほどいたかな。近所の虫好きという風でもない。中身が充実した昆虫館というより、虫好きクラブといった雰囲気。公開は1階ロビーと地下のファーブルの部屋の再現だけ。ずらっと並んだ昆虫標本なんて期待すると肩すかし。標本収蔵庫(2階)は非公開。ここでは、さいさい開催される昆虫少年(?)向きの催しに集まるのが上手な楽しみ方でしょう。たぶん近所の子どもたちはあまり来ず、遠方から昆虫老年が<孫をつれて>来るのでしょうか。皆と虫談義をするサロンですね。

ファーブルの昆虫記にしても、シートンの動物記にしても、そのいくつかのお話は、誰もがどこかで読んでいます。そのすべてを全集として読むほどの気持ちは、私にはありません。全訳に奥本先生が挑戦され順次配本されている。完訳ファーブルの昆虫記全10巻各巻<上><下>全20冊(集英社)・・・ここでは、サイン入りで購入できそうです。
小さな売店には、奥本先生の著書ばかり。その何冊かは見覚えがある。今、探している虫の絵本はありそうにもない。

 ファーブルが生まれた南フランス、サン・レオン村の家を再現した。

 パンを再現、ほんとの“フランスパン”?

アンリ・ファーブルの世界も、ほんの少しかいま見えます。昆虫記の原本コピーが展示され、ファーブルの部屋が再現されている。それはそれでいいのだが、フランスの田舎は、本を読みながら想像をめぐらす方がいいのかも知れません。

・・・・・この3月オープンしたばかりです。だんだんと充実していくのでしょう。虫に思いを寄せている人たちが、集まってくるのでしょう。
私も、用もなく立ち寄ることになるのでしょう。

帰り。狸坂を早足で下れば、いつもの“古書ほうろう”だ。ちょうど一年前に、家庭内にバトルがあって、本を処分せざるをえなくなった。えいやっと宅急便でダンボール4箱送りつけた店です。処分するなら、ここと思っていたわけです。“いい本をたくさんありがとうございました・・・”とメールが来て、2万円少々になった。ここに1時間ほどいた。
いつも行くネパール・レストラン“ミルミレ”には顔を出さず、有楽町のジャズクラブ“SWING”に向った。

 【おまけ】

*<虫と詩人の館>
開館日;金・土・日曜日、開館時間;午後1時~5時、入館料;無料
管理運営;NPO日本アンリ・ファーブル会、協力;日本昆虫協会
住所;東京都文京区千駄木5-46-6、電話;03-3824-1580
*NPO日本アンリ・ファーブル会は、会員を募集している(年会費3000円)。
虫と詩人の館は、お手伝いボランティアを募集している。

*パンフレットに、“虫とは何か”がわかってくると、“自分とは何か”がわかってきます、とありますよ。


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