*大砲から打ち出されて月の到達します。
昨日(5月20日)も、草加の獨協大学へ。“はやぶさ”の展示は前日見ていたし、無声映画“月世界旅行”がお目当てでした。1865年(日本はまだ幕末)に書かれたジュール・ヴェルヌの“SF”月世界旅行を読んでいたことがことがあったのです。といっても“少年文庫”のようなリライト本でしたが。それでもけっこう夢中になっていました。それがふる~い、初期の映画になっていたことも知っていて、一度みたいと思っていたのです。
フランス映画です。ジョルジュ・メリエスの制作・監督・脚本・主演の無声映画、1902年(明治38年)作品、上映時間は14分。映画=活動写真が出来たばかりのころの作品です。
江戸時代から明治にかけて、月へ行くことを、いかに想像していたのだろう。SF(空想科学)小説ですから、荒唐無稽ではあっても“おちゃらけ”ではありません。よく考えられた技術・理論を駆使し創造してあるはずです。
獨協大学の大講堂、活動弁士は、麻生小八咫(こやた)本名は麻生高代さん、です。
*左下に活弁士の麻生さん
映画は、原作とは程遠い、荒唐無稽おちゃらけ爆笑物でした。映画そのものができたばかりの時代のことですから、それはそれで楽しめました。
*ウチにあった原作“月世界旅行”
ウチに戻って、原作“月世界旅行”を探し、めくってみました。
その日、独協大学会場で見てきた、小惑星探査衛星はやぶさの計画も、当時の月世界旅行の計画も、案外同じ発想だったのかも知れないな、と感じたのです。つまり、当時の月旅行計画書を読んでいるようにも思えたのです。
【おまけ】
*その日、活弁士・麻生小八咫(こやた)さん(東京大学の大学院の学生さん)の、<日本で人気の、プラネタリウムの解説と無声映画の活弁の比較研究>の講演も聞きました。講演タイトルは<活弁とプラ弁の語りの系譜の考察>です。
*講演の最後のパワーポイント
*麻生小八咫(こやた)さんは、活弁士のお父さんのもとで10歳の時から活弁をやっておられるとのことでした。
*ウチにあったベルヌの月世界旅行の本は、次の2種です。
・ベルヌ名作全集3 月世界旅行 那須辰蔵訳(偕成社、昭和43(1968)年4月発行);古本屋の店先で100円で買っていたようです。
・詳述 ジュール・ヴェルヌ月世界旅行、1と2 W.Jミラー注、高山宏訳(東京図書、1981年11月発行);技術解説書のような注で深読みが楽しめます。
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