「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

エピローグ

2006年12月20日 11時26分14秒 | 車椅子社長/無意識の彷徨/コンビンサー
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/43391733.html からの続き)

 身体障害者,がんの告知,ハンセン氏病,エイズなど……、

 かつて タブー視されていたものが、

 次第にオープンにされ 偏見が取り除かれつつある。

 今や 精神障害者の番である。

 精神障害者の人権を守ろうという マスコミの配慮が 逆に、

 今まで 彼らの存在を覆い隠し、偏見を 生んでしまったのかもしれない。

 精神障害者の移送という、一見スキャンダラスにも 見えそうな仕事を、

 決して 際物として捉えるのではなく、

 人の心の絆を見つめなおす きっかけとしたい。
 

 少年の凶悪事件が続発し、引きこもりの若者が増え、

 家庭が崩壊していると 言われる現代、

 家族のあり方という 今日的な問題が 立ち表れる。

 物質的豊かさを求めて 盲進してきた 20世紀後半だが、

 その結果 人間性が疎外されてきてしまった。

 人間の幸せとは?

 生きる意味, 目的とは……?

 新しい世紀を迎えて、我々はそれを 問いなおすときが

 来ているのではないだろうか。

(以上)