「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「ひやかす」? 

2006年12月21日 12時42分08秒 | 心子、もろもろ
 
 心子は 僕の部屋で食事をしたあと、

 「ひやかして」 と言うことがありました。

 「飯なんか食いやがって、 ひゅー、ひゅー!」

 いえいえ、そうではありません (^^; )。

 汚れた食器を 水に浸しておくことを

 心子は 「ひやかす」 と言ったのです。

 彼女は それが珍しい言い方だという 自覚もありませんでしたが、

 僕は 初めて聞きました。

 心子と同じ東京出身の 僕の親父も、聞いたことがないと 言っていました。

 心子は足立区の育ちですが、局地的な方言なのだろうか とも思い、

 長年の “謎” でした (^^; )。

 そこで ネットで調べてみました。

 すると、富山, 新潟, 長野などで

 この「ひやかす」 という言い方がされているのが 分かりました。

 心子は 富山に親しい友人がいる と言っていましたが、

 それで 知らないうちに覚えたのでしょうか? 
 

 「水に浸ける」 という意味での 「かす」 という言葉は、

 「淅す」 「浸す」 「漬す」 として 古語辞典に載っているとのこと。

 水に浸すから 「冷やかす」? 

 でも お湯に浸けるのも 「ひやかす」 と言うそうです (^^; )。

 お米を 水に浸しておくのも 「ひやかす」 と言う人もいました。

 ちなみに 愛媛では 「かしとく」,

 北海道では 「うるかす」,

 津軽では 「うるがす」 と言うとか。

 方言の不思議を 改めて感じますが、

 心子がどうして 自覚もなく 「ひやかす」 を覚えたのか、

 いまだに “謎” です (^^; )。