「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「父親たちの星条旗」

2006年12月03日 15時01分03秒 | 映画
 
 クリント=イーストウッド監督の 硫黄島2部作品。

 アメリカ側から見た 「父親たちの星条旗」 と、

 日本側から見たのが 「硫黄島からの手紙」 です。
 

 「父親たちの星条旗」は、米軍が硫黄島を制圧したとき

 摺鉢山(すりばちやま)の頂に立てた 星条旗の写真の 裏話でした。

 この一枚の写真が 勝利の象徴として、

 戦況に疲弊していた 当時のアメリカ国民を 熱狂的に鼓舞させたそうです。

 5人のアメリカ兵が 5メートルくらいある星条旗を 起こして立てている写真で、

 僕も どこかで見た記憶はありますが、そのエピソードは知りませんでした。

 旗を立てた兵士は まさしく英雄になり、イベントに出演したり、

 全国を回って講演し、戦費のために国債を買ってもらうよう 呼びかけたりします。

 戦時中、こんなことまでも 派手なショーにしてしまうのが アメリカなのか

 と思わされた次第です。

 モンペをはいて、「欲しがりません、勝つまでは」 と

 貧窮生活に耐えていた日本とは 雲泥の差ですね。

 ところが、実は この英雄となった アメリカ兵の中には、

 実際に旗を立てた兵士ではなく 仕立て上げられた人物がいた

 ということなどが 分かったのです。

 国債を購入させるための アメリカの “やらせ” だったわけです。

 英雄に祭り上げられた兵士は、それは自分の本当の姿ではない、

 旗を立てた後に 戦死した兵士こそ本当の英雄だと 思い悩むわけです。

 まあ 日本人の僕としては、そういう話もあったのか、あったのだろう

 という程度にしか 感じられなかったのですが、

 日本側から見た 「硫黄島からの手紙」 のほうが、やはり感情移入できました。

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/42913509.html