昨年6月に発売された集英社新書の一冊ですが、発売された当初から気になってはいたものの、なかなか買うまでには至らず、つい最近になってようやく購入したのが本書です。ご存知、散歩の達人・嵐山光三郎さんが仲間たちとの古本屋巡りの一部始終をまとめた武者修行の書『古本買い十八番勝負』です。本体価格700円+税。
なかなか手が出なかったというのには特別な理由があった訳ではありませんが、いつかはきっと読むことになるだろうと敢えて買わないでいたような気がしております。昔から嵐山光三郎さんの著書は大好きで、名著『素人包丁記』全4冊や『東京旅行記』といったグルメ本、旅エッセイ本などには定評がある作家であります。近年は松尾芭蕉関連の著書を何冊か出しているようですが、これらもそのうち購入して読むことになるような気がなんとなくしております(笑)。
タイトルにもある『古本買い』とは、なんとも魅惑的なキーワードでありますよね。ここでいう古本屋というのは、ブックオフのようなリサイクル書店のことではなく、所謂、街中にある昔からの古本屋を示しております。銀座からはじまり、青山、渋谷、西神田、水道橋、神保町、駿河台下、上野、浅草と続き、この後はJR中央線沿線へと場所を移動して行きます。自分でも何度か行ったことのある店や聞き覚えのある書店名が次から次へと出てきますので、一度でも古本屋通いの魔力に魅せられたことのある方でしたら、必読の書であること間違いなしです。面白いですよ。古書店巡りを終えた後にお互いの戦利品を毎回品定めする件など、古本マニアにしか理解できない部分かもしれませんが、そこがまた古本買いの魅力のひとつなんでしょうね。興味をもたれた方は是非ご一読を!!
この本、読んでみたいと思います。
今度探してみます。
同様(?)の作品で、鹿島茂著「子供より古書が大事と思いたい」(文春文庫)があります。
こちらも仏文学者兼日本風俗研究家(?)たる著者の持ち味が存分に発揮された、傑作エッセイです。
タイトルからして共感します。
「思う」のではなく「思いたい」としているところに、子供に対する深い愛情も感じ取れますよね。
こんばんわ、そうですか、Silver Trainさんも古本マニアでしたか(笑)
現代風のリサイクル書店も使い道によってはたいへん便利なので
あれはあれで僕は肯定しておりますが、
しかしながら、僕の考え方が古いのかもしれませんが、
古本の王道は町中の古本屋にあると思っております(苦笑)。
知らない街に出かけると自然と中古盤屋と古本屋を探してしまう自分は
やっぱり病気なんでしょうかね(苦笑)。