最近はまた1950年代後半から60年代初期の録音に改めて耳を傾けている。この時代、特にステレオ初期の演奏はそれぞれの指揮者の個性が強烈に感じ取れ味のあるものが多い。昨日紹介のエットーレ・グラチス指揮フェニーチェ劇場管によるメンデルスゾーンと並びこのレオポルト・ルートヴィヒ&ハンブルク国立フィルによる1959年録音のチャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」も深い味わいを感じる。写真は2009年に「コロムビアミュージック・エンタテイメント」より「オイロディスク」のヴィンテージ・シリーズの1枚として発売されたCDだが国内盤LPとしては1970年代初期に当時のコロムビアの廉価盤「ダイヤモンド1000シリーズ」としても出ていたものだ。 (写真/COCQ-84625/ステレオ)
レオポルト・ルートヴィヒ(Leopold Ludwig/1908~1979)はカラヤンと同世代の指揮者で古くは「ウィーン国立歌劇場」のほか「ハンブルク国立歌劇場」、つまりこのオーケストラの首席指揮者・音楽監督として1950年から1971年まで活躍した人である。