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ブラームス/交響曲第4番(4手ピアノ連弾用編曲版)

2010-02-23 23:01:30 | 器楽曲
 ブラームスは自作の「交響曲第4番ホ短調作品98」を自身の手で4手ピアノ連弾用に編曲をおこなっている。ブラームスの最後の交響曲となった第4番は1884年~85年にかけて作曲され楽譜は1886年1月に出版社「ジムロック」より出版されている。そしてこの「4手ピアノ連弾用」は1年遅れて翌1887年1月に同社より出版された。しかし一般的には「ピアノ版」の方が「オーケストラ版」より先に書かれたと考えられている。その理由の一つとして「ピアノ版」の第1楽章は「アレグロ・ノン・アッサイ」の表示になっているがオーケストラ版では「アッサイ」の表示をブラームス自身の消しこみで「トロッポ」に書き換えている点にある。
 写真のLPレコードはベルギーの「パヴァーヌ」レーベルより1983年にリリースされたデュオ・クロムランク(パトリック・クロムランク/桑田妙子 夫妻)による4手ピアノ連弾演奏である。(PAVANE-ADW7119)もちろんこれが「4手ピアノ連弾演奏による世界初録音(1982年)のレコードであり二人への評価が高まり注目を浴びるきっかけとなった録音でもあった。クロムランク夫妻は1974年から1994年まで「デュオ・クロムランク」として演奏活動を続け活躍しスイスのレコード会社「クラーヴェス」レーベルにも多くの録音を遺したが1994年7月、活動の頂点にして二人はブリュッセルで悲劇的な自殺による死を遂げている。