何年か前にシャルル・ミュンシュ/ボストン交響楽団、初のロシア演奏旅行の際のライヴCDが発売された。(SCORA CLASSICS)このCDの解説によると1956年9月8日のライヴ・モノラル録音で演奏会場の記載はない。収録曲目はベートーヴェン交響曲第3番変ホ長調「英雄」作品55、ラヴェル舞踊音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲、シューマン交響曲第2番ハ長調作品61から第3楽章(アンコール)となっている。シューマンの第2交響曲の第3楽章がアンコール曲とは珍しい。演奏はどれもきりっと引き締まった名演を聴かせている。「ダフニスとクロエはミュンシュの十八番なので言うに及ばずだが「英雄」は終楽章が特に素晴らしい。またアンコール曲のシューマンはミュンシュ自身がアンコール曲を紹介する肉声も収録されている。第3楽章アダージョ・エスプレッシーヴォ、テンポは少々速めだがミュンシュは情感をこめて演奏している。
ミュンシュ/ボストン響、初ロシア公演記録ということで大変貴重なミュンシュのライヴ音源の一つである。
ミュンシュ/ボストン響、初ロシア公演記録ということで大変貴重なミュンシュのライヴ音源の一つである。