クラシック 名盤探訪

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とっておきの名盤 その105 バッハ小品集

2007年10月23日 | とっておきの名盤「器楽曲」
ケンプが生まれたのは1895年で、1991年に96才の長寿を全うした。
まさに20世紀に君臨したドイツ最高のピアニストの一人だった。
この盤は、アンコールや公開講座の最後には彼自身の編曲によるバッハの作品を演奏したという、バッハへの畏敬の念がぎっしりと詰め込まれた貴重なもの。
オルガン演奏にも優れた才能を見せただけあって、一つ一つの曲がバッハの奥深さを聴く者に強く訴えかける素晴らしい編曲、そして演奏になっている。
この盤に収められた総ての曲を聴いていて、これだけ心が安らぐ演奏を他には求めることができない。
最近、「求めない」と言う本が売れているそうだが、これだけは是非求めて欲しい。
二枚組みの廉価盤でお買い得だし、中身の濃さがとにかく飛び抜けている。
とっておきの名盤として、常に手元に置いていたいもの。
・ヴィルヘルム・ケンプ<P> <Grammophon>