毎日が観光

カメラを持って街を歩けば、自分の街だって観光旅行。毎日が観光です。

北へ

2010年01月13日 18時48分58秒 | 観光
 高崎線に乗り換えてしばらく経つと、建物の際を赤く輝かせながら太陽が昇り始めた。はるか昔、何もない大地に光の帯を広げながら昇っていくさまを見た人たちには今のぼくとは比べものにならない感慨があったのではないだろうか。来光に神を感じても不思議ではない。ウォークマンでマーラーの3番第4楽章をかける。ニーチェの歌詞とともに雲が神秘的な色に変わっていく(一人旅ですから、ややもすると平板になったり、疲れたりする局面をさまざまなことで盛り上げていこうという涙ぐましい趣向)。
 そんな思惑やマーラーの音楽を乗せて高崎線は北に向かう。



 高崎で上越線に乗り換え、朝早かったからウトウト。後閑あたりで目覚めると、一面雪景色。ああ、これだ、これ。雪国の人からすれば雪かきに労するコストや労力を考えればうんざりものの雪なのかもしれないけれど、積もらない地方の人間にとって雪=はしゃぐ物体なのだ。空からの手紙(C中谷宇吉郎)なのだ。雪の上で自分の尻尾を追っかけてはしゃぐ子犬のように気持ちがざわめく。もちろん、気持ちだけ。ほんとにやったら気味悪がれる。



 水上駅到着。ここで同じ上越線でも乗り換えがある。
 水上から2駅。土合着。
 土合は去年に続いて2回目。前回土合駅の記事はこちら
 この階段の登りBGMは、J.S.バッハのマタイ1曲目ね。


 土合でバスを逃してしまったので、谷川岳ロープウェイまで徒歩で行く。
 歩いていると上りの電車がやって来る。
 思いっきり向かい風、雪。歩道なんてもちろんない道をトボトボ歩く。寒くはない。ぼくは実は寒さに鈍感なんである。だけど、雪が、目に入り背中に入るのには閉口する。
 何やってんだろ、ぼくは。

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