毎日が観光

カメラを持って街を歩けば、自分の街だって観光旅行。毎日が観光です。

谷川岳

2010年01月14日 18時58分26秒 | 観光
 「そんなこと言われなくたってわかるでしょ?!」って、よく怒られた。
 子どもの頃は親に、大きくなったらガールフレンドに。
 「え? クリスマス・イヴにバイト代わってやっちゃだめなの?」塾の教師やってた時、若いヤツが代わって欲しそうだったから。
 「代わってあげた若いヤツって、彼いくつ?」
 「19」
 「いい? わたしときみは二十歳。わたしたちもじゅうぶん若いはずなんだけど」

 病み上がりの体で谷川岳ロープウェイまでテクテク歩いて、ロープウェイを降りたとき、そうか、言われなくてもわかることってこういうことなんだ、と実感した。病み上がりの人は吹雪の中、氷点下5度積雪2メーター超える場所に来てはいけない。



 尾根伝いに登山道が始まっているのだけれど、そこにすら辿り着けない。すぐに膝まで雪に埋まる。おまけに髪が凍ってる。つかむと髪はパキパキしてる。なんだか楽しいんだけれど、でも、頭凍るのはいかがなものか、と。吹雪に目を開けていられない。突然片山右京のことを思う。どれだけ辛かったか、切なかったか、山を降りる決断を下した時の彼の心境を思うといたたまれなくなる。ロープウェイそばの登山口で難渋してる(今回は登山目的じゃなかったから装備してないせいも、もちろんあるんだけれど)ぼくですら、雪で目を誤って腰まで埋まったり、どうにも動きがとれなかったりするのに、その状況で本当に自分ひとりがすべてを背負う決断をする、あるいはしなくてはならないところに追い込まれ、下山した彼の引きちぎられるような心境が切ない。
 それでも雪山の魅力はぼくにもわかる。この場にいると、雪山がぼくたちに求めていることが伝わってくる。それは限界へのステップなんじゃないか。体力、精神力、あるいは人と自然とのギリギリの境界線。その端境の中、何かにチャレンジしたい気持ちはなんだかよくわかる。前に雪の丹沢に登ったときのアイゼンなどまだある。谷川岳とは言わないけれど、雪山に登りたくて仕方ない。



 谷川岳から再び土合に戻る。
 雪はやっぱりいい。



 土合駅付近の積雪も結構なもので、バス停はなんだかお湯に浸かってる加藤茶みたいな感じ。って、その比喩はよくわからない。



 土合から再び下り電車に乗って、宮内へ。そして宮内から柏崎を経て、日本海沿いを糸魚川へ。宮内からの路線はとにかく車窓の風景がすばらしい。夕方暗くなってしまったので、動いている電車の車窓風景は撮れなかったけれど、もう美しい景色三昧。あっち日本海、こっち北アルプス。この景色の中で生まれ育った人と東京のビルの中で生まれ育った人とでは、感受性など違って当たり前だろう。
 糸魚川駅の手前のデッドセクションで車内が消灯する。おお、懐かしい。昔の銀座線がこうだった。そうか、同じ新潟県でもここからJR東日本からJR西日本になるんだ。なんだか、新潟が西日本というのもなじめない感じもするのだけれど。


おまけ

 無類のスーパー好きであるぼくのスーパー探訪。
 さ、今回は糸魚川駅近くにあるスーパー「ナルス」。「パナルス」じゃありません。「ナルス」です。「夜9時まで」という時が堂々光ってます。別段9時までやってるなんて珍しくないじゃん、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、糸魚川、飲み屋を除けばほとんどの店が7時消灯です。
 このスーパー、全般的に安い。ここで暮らせばちょっとは楽になるかも、と思うほど。そして東京のスーパーと比べての品々。まず、「スケトウダラ」。これがまるごとであります。タラコのお母さんです。東京では真鱈の切り身はあるんですが、スケトウダラのマルは珍しい、かと。それから「エゴ」。海藻を練ったもの。
 そして「メナシアナゴ」。ちょっとWEBで調べようと思ったんだけれど、GoogleでもYahooでもヒットなし。新潟のスーパーで売ってるものが、まるで該当なしっておかしくない?
 そんなわけで新潟のホテルで龍馬伝を見、翌日ヒスイ巡りへ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 北へ | トップ | ひすい »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

観光」カテゴリの最新記事