かつて回転展望台(あるいはそれが付属したレストラン)が流行った時期があった。いろんなところでそれを目にした覚えがある。今でも有楽町の交通会館では回り続けているが、多くのところはその流行が去った後、撤去されたり、回らないまま放置されたり、寂しい限りだ。
写真は飛鳥山にあった回転展望台。たしかね、20分で1周したと思う。小さい頃、都電に乗って飛鳥山によく行った。今みたいに荒川線1本しか走っていないわけじゃなく、いろんな路線がいろんなところを走っていた。うちから銀座まで都電が走り、山手線の初乗りが10円だった(子供料金だけどね。大人は30円)時代。飛鳥山の回転展望台もすでに撤去されてしまった。
都電王子駅で降りて飛鳥山公園に向かう。
大人の感覚と子どもの記憶とが食い違う。記憶よりずっと小さい。よく凧揚げしに来たんだけれど、こんな狭さでよく凧揚げしたもんだと感心する。
飛鳥山公園内にある北区立飛鳥山博物館へ。
受付に撮影禁止のマークがあるので、「カメラはだめなんですね」と尋ねる。すると、名前を記帳し、インターネットなどに載せなければOKです、と。
「これをつけて下さい」
で、渡されたのが、これ。
載せちゃいけないから写真は載せないが、すごく面白い展示。とくに出土した地層の剥ぎ取り標本は実に興味深かった。酸素同位体による地形の変遷、縄文時代の土偶、弥生時代の鉄釧、それから秩父平氏と豊島氏の関係、変遷など、他にも面白い展示が多い。
ぼくのあとから大学生くらいの女性がやはり腕章を巻いて撮影していた。その地味な服装や都電沿いの場所ってことで、思わず「ゾッケン?」と声をかけたくなった。もちろん、そんなことはしませんが。
博物館を出る。
すでに桜は開花の準備をしていた。
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