さて、尾竹橋通りと分岐する暗渠道へ。降りおろせば長ネギみじん切りできそうなビルの右側が尾久橋通り(以前ここを尾竹橋通りと間違って書いてしまい、申し訳ありませんでした)、左側が暗渠道。この道は狭いんだけれど、暗渠に見られる区境。左側が荒川区東日暮里、右側が台東区根岸。
落語だとお店(「おみせ」じゃなくて「おたな」と呼んで欲しい5月の夜)譲って隠居所を建てるのが、たいていここ根岸。で、知りもしない茶の湯なんか始めて、でも「知らない」とは言えない爺さんが回りに迷惑かけたりするわけだ。
初代御行の松。現在植わっているのは3代目。
安藤広重や江戸名所図会にも描かれた松。志賀直哉の「暗夜行路」にもこの辺が出てくる。また、さすが根岸、落語と縁が深い。「お若伊之助」で、お若が生んだ狸の双子を埋めた因果塚はこの松のほとりにあった、と。もちろん、ない。だって、圓朝作のフィクションだから。この圓朝の怪談や三題噺など本当に素晴らしい。怪談乳房榎とかもゆかりの地を巡ったりした。
奉納者の中に「根岸三業会」があった。三業って、案外暗渠と関係ある。大塚の三業地も小石川の暗渠だし。
暗渠を歩いていると、こういう暗渠広場のような場所に出くわす。こういうとこに猫がいるといい絵になるんだけどなあ。
区境に従って、ここを右折。まだまだ暗渠歩きは続きます。
でも、次回は暗渠歩きをちょっとおやすみ。たぶん、映画「第九地区」について。たまには映画も褒めなくちゃ(「泳げたいやきくん」の節で読んで下さい)。
前々から『全生庵』で幽霊画を見たいと思っているのですが、公開は八月のみだそうで、あのうだるような八月の日本には躊躇してしまいます。
正岡容著「小説・円朝」は、あれもう終わり?な内容でした。今度松井今朝子の「円朝の女」を読みたいと思っています。
落語は一部ではすでにマイナーな芸能としての認知かもしれませんが、10人近い落語家の独演会は数秒~5分で売り切れてしまう、日本ではまだまだ人気の分野です。
松井今朝子「円朝の女」、未読です。彼女の本は「仲蔵狂乱」がなかなか面白かったかな(最後がちょっと蛇足っぽかったけど)。
なんで、尾竹橋と書いてしまったのか。だって、鶯谷から北へ行く道ですもんね、そっちは。
本文も訂正しておきました。
いや、お恥ずかしい。
尾久橋通り沿いの塾で長いこと講師やってたのに、なぜ間違ったのか、自分でも不思議です。
しかも、「尾竹橋」と「尾久橋」、一文字しか違わないとこによく気づいて下さいました。重ね重ね感謝っす。
こうして、皆様のコメントでこのブログ生かされております(って、何のアピールだ)。